| マネジメントシステムでレベルアップ − 門田聿二
環境ISOは、「我々が住む地球環境を良くする」という崇高な目標を定めた人類の存在価値に繋がる地球環境改善活動である。しかし、多くの経営者たちが漠然と「環境への配慮が大切である」と言うだけで、環境ISOの重要性を認識している企業は依然として少ない。当然建設業においても、環境配慮は、最重要課題であることに疑う余地はないし、、環境配慮のない企業は今後、存続が難しくなるだろう。それなのに環境ISOの取得を目指す企業が少ないのは、環境配慮の明確なメリットが見えないからだ。
環境への配慮は、エネルギー費の節減や、廃棄物処理の経費削減などコスト低減につながり、自社の経営に還元される。つまり、環境ISOは経営改善のツールとして利用できることになる。
組織が環境方針と目的を定め、計画(plan)を立て、それを運用(do)し、その結果を点検及び是正(check)し、さらに次のステップを目指した見直し(action)を行う。このマネジメントシステムを構築することで、自社のマネジメントレベルを向上させることが可能だ。この際、ISOでは、継続的改善を規格要求のポイントとしている。どんな企業も、どんな人も不得意とする分野を継続的に改善することを保障しているのだ。
マネジメントシステムを導入する際、「経営のどこを、どうやって良くしようか」という明確な考えが重要である。マネジメントを概念的に理解している経営者は多いが、実務上行動できている人(真に腹に落ちている人)は少ない。システムの構築、その後のフォローを通じて、価値が現れることが、マネジメントの神髄による経営効果といえる。
言い換えれば、認証取得が目的ではだめということだ。認証取得が目的になっている企業が70%程度はおられると思うが、それは単に流行を追っているだけで、自分の考えの希薄な経営者である。公共工事のパスポートとしてだけの認証をしている企業はいずれ破局する企業である。
マネジメントシステムの原理のひとつが「重点管理」である。これは、環境上の改善の重点を「著しい環境側面」とは、事業を実施する際に、それが環境に与える影響が特に大きいものをいう。これは経営も同様で、環境=経営への負荷を特定し重点的に改善することが重要と言える。
環境に優しい商品、サービスを世に提供するのが、企業の使命である。環境ISOはこれらの達成度を上げるための効率的な方法である。環境配慮工法の開発、環境に優しい建築、環境配慮材料などはフォローの風が吹いている。これら環境マーケティングを強みとするか、しないかで企業の将来性が大きく左右されることになる。 |