商品内容:
(書籍絶版,CD-R版のみ)
★ラボスケールから実製造へ移行する際に
現場担当者が遭遇したトラブル経験をありのままに記述!
●発刊:平成16年6月15日
★ 【基礎】+【トラブル事例】を詳細に解説 ★
■ 推 薦 の 言 葉 ■
晶析装置の設計理論は、晶析装置の選定、プロセス設計の基礎技術として誰にでも利用できるように構築されてきた。しかし、晶析の難しさは、晶析特有の一見不可思議な現象を経験してみなければ分からないことが多すぎることである。本書は、様々な分野の一流の技術者・研究者がトラブルに遭遇した経験をありのままに記述した情報を収録している。こういった経験を積み重ねることで、本当の意味での化学工学技術者になっていくものだと思う。本書による知識の共有は、化学工学の入門者から専門家までの全ての技術者・研究者にとって重要なものとなるだろう。
早稲田大学名誉教授 豊倉 賢
【執筆者紹介】
山崎 康夫 日本化学工業
豊倉 賢 早稲田大学
尾上 薫 千葉工業大学
川喜田 哲哉 元 味の素
寺田 勝英 東邦大学
長濱 範明 長濱国際特許事務所
城石 昭弘 富山大学
大塚 誠 神戸薬科大学
生塩 孝則 大鵬薬品工業
加藤 喜章 万有製薬
野口 直樹 且O菱化学科学技術研究センター
浅谷 治生 且O菱化学科学技術研究センター
城道 修 メルシャン
大田原 健太郎 呉羽テクノエンジ
青木 緑朗 日本化学工業
上田 恭義 鐘淵化学工業
【目 次】
第1章 設計理論に基づく工業晶析装置・操作の設計
1.晶析装置と装置設計理論変遷の歴史
2.晶析装置の分類とその選定法
1)連続装置と回分装置の違いとは
2)分級層型と混合層型の違いとは
3)蒸発晶析、冷却晶析、反応晶析の特徴と操作上の注意点とは
3.製品結晶の品質と装置・操作選定上の注意
1)所望製品結晶粒径の生産性とは
2)製品結晶純度と操作法の相関とは
3)高効率な晶析法とは
第2章 晶析操作とトラブル事例/対策
1.晶析装置設計理論を用いたシミュレーション
1)設計理論式と計算手順
2)スケールアップのパラメータは何か?
3)表計算ソフトウエアの設定
4)連続式晶析装置と回分式晶析装置
5)クリスタリゼーションパワーとは?
2.シミュレーション計算のためのデータ収集法
1)データ整合化の手順
2)結晶粒径分布の解析方法
3)データベースの構築方法
3.晶析現象と晶析操作特性因子の関係
1)核発生現象
2)成長現象
3)その他の現象(破砕・凝集など)
4.攪拌槽型晶析装置の特徴
1)攪拌槽の種類
2)攪拌の効果とスケールアップ
第3章 多形を伴う晶析現象を理解する
1.はじめに
2.結晶多形に用いる用語
3.多形・擬多形の検出方法
4.溶解度
1)溶解度
2)溶解度の表示法
3)多形の溶解度
5.核生成
1)均一核生成
2)不均一核生成
3)二次核生成
6.結晶成長
1)完全結晶成長理論−Kosselモデル
2)二次元核生成による二次元成長速度
@二次元核生成速度 A二次元成長速度
3)拡散律速での結晶成長速度
4)ラセン転移
7.結晶形
1)平衡形
2)成長形
@成長形の変化 A不純物の影響 B溶媒の効果
8.結晶多形
1)結晶多形での核化現象
2)多形転移
@転移機構・・・固相転移/溶媒媒介転移
A転移の動力学・・・固相転移/溶媒媒介転移
第4章 結晶状態の解析/評価がうまくできない
1.結晶多形のキャラクタリゼーションと起こりがちなトラブル
2.結晶化度の評価
3.結晶多形、溶媒和物及び非晶質の溶解性予測
第5章 結晶多形発明の特許戦略
1.結晶多形発明に関する特許の事例
1)結晶多形発明に関する特許の存在が問題となった事例
2)結晶多形発明に関する特許のパターン
2.結晶多形発明について特許を取得するための要件
1)新規性
2)進歩性
3)記載要件
3.結晶多形発明に関する多面的な保護の検討
1)製造方法に関する保護の検討
2)用途に関する保護の検討
4.結晶多形発明についての特許の活用
1)結晶多形発明の特許権の効力
2)結晶多形発明による特許の延命化
第6章 【トラブル事例編】 ラボスケールから実製造移行がうまくいかない
第1節 結晶の形状変化と晶析操作
1.晶形状変化と操作因子
1)結晶の形態と形状
2)結晶形状の規定因子
@平衡形 A成長形
2.晶癖変化と媒晶剤
3.形状変化の事例
1)硫酸アンモニウムの晶癖変化
2)燐酸副生石膏の晶癖変化
@湿式燐酸プロセスと副生石膏 A燐酸プロセスの概要
4.ゲーサイトの晶癖変化と形状制御
1)ゲーサイト製造法
2)ゲーサイトの晶癖変化と媒晶作用
5.有機結晶の晶相変化
1)キザロフプエチルの結晶多形
2)溶解度、過溶解度
3)飽和溶液中で懸濁している結晶の安定性
4)結晶多形の制御と半回分冷却晶析法の開発
第2節 ラボスケールでの医薬品晶析実験における結晶転移現象の解析
−プレフォーミュレーション研究者の立場から−
1.医薬品原末および添加剤の結晶多形が製剤特性に与える影響
2.結晶多形が生物学的利用能に与える影響
3.結晶多形が錠剤成型性に与える影響
4.晶析過程における結晶形の転移現象
5.異なる結晶形の混入が懸濁性製剤の結晶多形転移に与える影響
6.異なる結晶形の混入が製剤の粉砕時における結晶多形転移に与える影響
7.異なる結晶形の混入が製剤の保存時の結晶多形転移に与える影響
8.医薬品晶析過程における結晶多形転移に与える添加物の影響
9.医薬品製造過程で発現する結晶晶析現象が製剤特性に与える影響
第3節 結晶が引き起こすトラブル
1.原薬の規格
2.性状
1)色調
2)結晶形状
3)溶解性
3.確認試験
4.示性値
5.純度試験
6.その他の項目
7.実際のトラブル
1)リン酸ミプロキシフェン
2)トシル酸スプラタスト
第4節 ラボからパイロットプラントへのスケールアップの課題とその例
1.不安定医薬品の結晶化
2.ラボでは除去できていた不純物が混入した
3.結晶化スラリーが配管ラインで詰まってしまった
4.粒度が小さく結晶が濾板から漏れてしまった
5.新しい結晶多形の出現
第5節 環状ジアミン誘導体晶析事例
1.研究背景及び製造方法
2.濾過性改善検討(その1)
1)工業化検討開始前の状況
2)実験及び結果
3.スケールアップの影響(その1)
1)パイロット製造 1バッチ目
2)パイロット製造 2バッチ目
4.濾過性改善検討(その2)
1)過飽和度のコントロール
2)実験及び結果
5.スケールアップの影響(その2)
第6節 医薬品晶析のスケールアップで生じたトラブル事例
1.結晶洗浄時に結晶形が変化する
2.残留溶媒が規格に通らない
第7節 無機化合物の晶析におけるトラブル事例
1.回分式と連続式
2.連続晶析装置の選定
3.ビーカースケールによる晶析テスト
4.ベンチスケールテスト
5.実装置の設計
6.実操業のデータ
7.遭遇したトラブル例
1)オーバーデザイン
2)種晶添加試験
3)媒晶効果
4)まとめ
第8節 ラボスケールから実製造移行がうまくいかない
1.結晶粒度分布が変化してしまう
2.結晶が晶析装置内で沈降してしまう
3.遠心分離機でのトラブル
1)振動
2)濾過が出来ない
4.融点が室温以下のラインでの結晶付着
5.冷却面への付着
6.界面付近の付着
7.粘度が高くて攪拌できない
8.結晶ではなく、アモルファスとなってしまう
第9節 トラブルを未然に防ぐ
1.スケールアップ上の問題点
2.スケールアップ時に遭遇しやすいトラブルとその原因
3.スケールアップ以前の問題
4.晶析基本プロセス確立に関する研究事例
1)Nε-Tfaリジンの反応晶析
2)反応過程の検討
3)晶析過程の検討
4)反応−晶析分離法