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ISO認証取得前の予備知識

 

  「なぜ、ISO認証が失敗したという噂が多いのか?」 − ISO総合研究所 古江一樹

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 ISO認証取得の企業様からたくさんのご相談を受けします。ご相談の中で最も多いのは、
『どうすれば認証できるのか?』 という内容ではなく、
『ISO認証をしたが、困っている!』 という内容のご相談です。

 更に、お話をよくお伺いすると、次のような状態になっているために『困った』と感じていらっしゃるようです。

  • 自社のシステム(業務)に、ISO認証と同時に、ISO用のシステムが追加された。
    自社用の書類+ISO用の打合せをしているでもどこか変だ。
  • 日常の業務で必要な記録類以外に、ISO用の記録を作成する必要がでてきている。
  • 規定書や手順書の文書類が多くなってしまい、実際は活用していない。
  • 「まずは認証だ」という考えがあったため、認証が終わった現在、定期審査が義務的に意味なくやっている。
 という状況のようです。このような『困った』状況は、やはり『失敗したISO』と言えるでしょう。なぜなら、『成功したISO』を行っている企業は、上記のような問題は無いからです。最初は、強制的に取得したものの「どうせならば、ISOを味方につけてやる」と言い、売り上げを向上させる会社も実際に存在するからです。

『何故、このようなことになってしまったのだろう?』
『こんなに多く会社がこのような状況に陥っているISOは果たして薦めるべきモノなのか?』
 私は、何年もこの問題に対し解決策を模索してきました。そして、結論として『失敗するISO』を招く原因がいくつかあることに気づきました。

 1.規格要求事項を難しく解釈するため

 規格要求を基にシステムを作って行くことになりますから、規格要求事項自体は確かに重要です。
 しかし、必要以上に意識しすぎたり、考えすぎたりする必要はありません。規格要求は、あくまでも『システムを構築するための枠組み・考え方』が記載されているだけであって、企業とは、本来、ある程度この枠組みを持っているものなのです。

多くの失敗している企業様は、こうおっしゃいます。
「規格要求事項は難しいなあ。」
 成功している会社はこう言います。
「規格要求事項の一言一句まで覚えていないよ。」と。

 失敗しないためには、『現状のシステムを規格要求や企業が有するあるべき姿をもとに分析し、必要なポイントを特に力を入れていく』という取組方針が必要なのです。
 私も、あまり規格の解釈には力を入れておりません。それは、解釈ばかりに捕われ全体を見失う可能性があるからです。ISOは、「手法」ではありません。また、「法律」でもありません。ですから、難しく解釈をする必要はないのです。

 2.ISO認証コンサルタントの指導が悪い

 良くも悪くも、ISOの認証を引っ張ってきたのは、私も含めた『ISO認証コンサルタント』です。この『ISO認証コンサルタント』は、大きく次のという4つのタイプに分かれます。

  1. 経営コンサルタントが実施している。
  2. 会計士、税理士等が副業的に実施している。
  3. 大手品質管理業務の担当者が独立して実施している。
  4. 認証済みの企業が、新事業として展開している。
この中で、BとCのタイプが圧倒的に多く、全体の約70%を締めます。ここに問題があるのです。

 B及びCに該当するのコンサルタントは、確かに、『規格要求事項の解釈』の経験はあるでしょう。しかし、経営やシステムに関しては経験がないために、全てが、『規格要求事項』に依存することになります。ということは、『規格要求事項の解釈のプロ』でしかないのです。従って、企業のシステム・経営観を含めたISO認証プロジェクトに本来必要である技術は備わっていないにも関わらず支援をしているのです。

 これが、ISOコンサルタントの70%の実態といえます。当然、失敗を生む事になるでしょう。

 手前味噌になりますが、やはり失敗しないためには、『ISO要求解釈のプロ』ではなく、『経営を考えることができるプロ』に依頼をするべきといえるでしょう。

 3.ISO認証活動の時間の使い方が悪い

 認証後、失敗している企業様に『認証前のスケジュール』を見せて頂きました。すると、殆どの企業様が、同じように『間違った時間の使い方』をしていることに気付かされます。ISO認証プロジェクトのステップを列挙すると、

  1. 準備・段取り      ・・・ 審査機関、コンサルタントの選定、予算策定 等
  2. システム構築      ・・・ 要求事項の意図を理解、現状の自社の業務を整理など、システムを構築する
  3. システムの文書化   ・・・ 規定したシステムを文書化
  4. システムの導入検証 ・・・ 規定したシステムを導入し、検証
  5. 審査           ・・・ 導入状況をもとに審査
となります。

 失敗されている企業様は、特に「3.システムの文書化」力をいれられてらっしゃいます。しかし、認証の流れを良く見てください。「システムの文書化」は、あくまでも「システム構築」の表現でしかありません。
 つまり、「システム構築」にどれだけ時間をとれるか、どれだけしっかりと分析できるか、ということが重要だということになります。

 これは、前述したコンサルタントの指導にもよりますが、やはり『間違った時間の使い方』をしている現状が顕著に現れています。従って、失敗しないためには、限られた時間の中で、「システム構築」の時間を多く持つことです。そのためには、「システムの文書化」の作業に時間が掛かる要素は、コンサルタントに依頼し作成してもらうなどの方法が良いでしょう。

−「2.システム構築」の時間の使い方−
  • ISO要求事項の意図の理解
  • 現状の業務の整理
  • 企業が目指す“あるべき姿”と現状の比較から、課題店を抽出
これらをもとに、システムを構築
  • 注意1:現状のシステムで問題ないところは無駄にシステムを強化しない
  • 注意2:“あるべき姿”は部門長クラスの明示ではなく、トップや方針、目標としている企業例などから描き、全員が共有できる状態であること
私どもISO総合研究所は、このような、『失敗したISO認証』をしないことを最低限のお約束として、お手伝いさせて頂きます。

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