ISO9001を取得する費用はどこまでかければよいのか


 

 

ISO総合研究所コンサルタントの福田です。

ISO9001取得時の費用について取り上げたいと思います。

 

ISO9001を取得するためには、費用をどの程度見たらよいでしょうか。

この疑問はISO9001だけに限った話ではなく、ISO(ISO14001、ISO27001、ISO22301等)を取得しようと

情報収集や検討を始めた時に必ず考えなくてはいけないところです。

実際に弊社にお問い合わせをいただく内容の中に、

 

 

「ISO9001を取得しようと考えているのですがいくらかかりますか?」

 

 

といった内容のお問い合わせが数多くあります。

それだけ不透明な費用体系ともいえるかもしれません。

また、事前の情報収集含めた準備からキックオフ、

取得完了までどのようなことをしなければいけないのかがいまひとつ把握できていないという理由もあるかもしれません。

そうなると、きちんと計画作ったつもりだけどホントにこれだけ?と半信半疑になってしまうかもしれませんね。

当たり前の話ですが、ISO9001を取得する際にどんな手続きがあるのか、

何をしたらいいのかなどが分かっていないと、費用感というのも概算ですらだせませんよね。

 

そして次のステップとして、全体の計画がある程度見えてきたときお問い合わせいただくことが多い内容が、

 

 

「ISO9001を取得する際、準備として費用はどの程度かける必要がありますか?」

 

 

微妙に焦点が変わっていますね。

実際に伺ってみると、このような内容にシフトしていくことが多いようです。

では実際に全体ではどのような費用を考えていけばよいでしょうか?

 

 

まずどのような組織でも、どのような規格をとるにしても、どうしても避けられない費用としては以下があります。

 

 

(1)マネジメントシステム構築費用

要するに、ISO9001を取得する準備と実際にISO9001に適合した社内のシステムを作ることです。今ある仕組みを体系化、文書にまとめていくことといってもいいかもしれません。

何の準備もなく審査を受けて受かるものではありません。

品質マネジメントシステムというマネジメントシステムがきちんと構築され、運用ができているかを審査員の方は見に来られますので、少なくともISO9001で求められているルールや文書などは事前に用意をしておかないといけません。

当たり前に普段からやっているものを審査中聞かれることも多々あるのですが、どうしても審査員の方の言い回しが難しかったり、

専門用語を使われたり、なれない審査への緊張(?)などで、回答が苦しくなってしまう事が多々あります。

審査中は100パーセントの受け答えができなくても、なるべくスムーズに進行したいですよね。

 

 

ISO9001を取得しようかなと考えて、色々情報収集されているタイミングであれば、今まさにかかっている費用も含まれてきます。

例えばISO9001の規格書を買う、ガイドブックや解説書のようなものを買う、

セミナーを聞きに行くなどなど、検討段階でも準備段階でも様々な費用がかかってきます。

この部分はなるべく費用をかけたくない部分ですが、準備不足であるほど先が見通せないということになりかねませんので、時間や費用がかかってもここに力を入れる企業様が多いのではないでしょうか。

 

 

ここの項目についてはやり方は色々あります。

自社ですべてをやる、一部をアウトソースする、専門家の方に助言をもらうなどなど。もちろん外部のサービスを利用するのであればその費用もかかってきます。

どのようなやり方がベストなのかは組織やISO9001を取得する目的によっても違ってくると思います。

普段の仕事の延長戦ではない分、特に取得段階であれば手間がかかってきます。

構築することがすぐに組織の利益につながるものでもありませんので、人やお金にどこまでコストをかけていくのか、そのバランスをみて費用を決めていくのが良いと思います。

 

 

(2)審査費用

当たり前ですが、いくらマネジメントシステムを構築しても審査を受けて合格(認証)をしないと、ISO9001認証取得!と掲げることができません。

ここの部分は(1)で取り上げた費用よりも融通がきかないところになります。

日本だけでも60社ほど審査会社があるといわれますが、

それらの会社もISOの審査会社として認定を受けています。ISOの審査をしていいよと、厳しい審査を受けて通っているということです。

審査会社は、その審査に通した審査上のルールや費用の考え方などで審査をします。

無料では審査はしてくださいませんし、不当に安い金額で審査もしてくださらないということです。

とはいえ、審査の費用体系は審査会社で様々あります。

ISO9001の審査会社として資格をはく奪されない範囲で金額は提示してくださいますので、会社の評判や掲げる審査に対する考えなどだけでなく、費用に関しても考慮して選ぶというのも選択肢としてありかと思います。

なるべくコストをかけたくないというのであれば、審査費用が安いところを探してみてください。

どこで取得してもISO9001を取れるのは変わりませんが、そこにかかる費用はある程度選択ができます。

安かろう悪かろうでは逆に手間がかかってしまいますので、情報収集は慎重に。

また、高ければ良いというものでもありませんので、審査会社から提示いただいた費用が妥当なのかはどこかにご相談されるのがいいかもしれません。

 

 

2つ取り上げましたが、これらは必ず費用としてかかってきます。

それ以外として、どのような費用がかかってくるでしょうか?

お問い合わせをいただく項目として一番多いのが、設備投資の費用です。

 

 

設備投資といってもいろいろあります。

会社のインフラまわり、業務システム、機械、建物、人、外部サービス….。

上げていけばきりがありませんよね。いろんなことを考えて考えて、考えた末に結局どうしたらよいかわからなくなってしまう。意外と陥りやすい罠です。

ISO9001を取得するために設備投資するのか、組織の改善のために設備投資するのか、目的が入り乱れてしまって混乱してしまう方が多いみたいです。

この2つは同じようでいてまったく異なりますので注意が必要です。

規格はマネジメントシステムを構築してねとは書いてますが、

なにも取得するためにこの部分は設備投資をしてくださいとは全く書いてありません。(当たり前ですが)

 

目的がISO9001の取得だと限定すれば、設備投資としてどのくらいの費用を見たらいいのか、この質問に端的に答えるとしたら、

設備投資の費用はいらないという答えに行き着きます。

 

設備投資に費用かけなくても取得はできるんです。

 

重複になりますが、何をするのが目的なのかはっきりとさせてみてください。

優先順位として、社内の業務改善を推し進めて改善が一段落した段階でISOの審査を受けてみよう、例えばこのような判断がされているのであれば、いかに自分たちの仕事を良くしていくかに集中して考えるべきです。

逆にISO9001を取得するのが目的であれば、必然的にかかってくる費用や手間をいかに効率化するかをよく考えていくべきです。

設備投資が悪いという話ではありませんが、くれぐれも目的を見失わないようにしてください。

 

 

ここまで費用について取り上げてきましたが、ISO9001を取得するということはメリットも当然発生しますが、取るにしても取った後に維持するにしても何かとお金や手間がかかってきます。

費用のかけ方や人のかけ方など方法は様々。いくらISO9001を取得するために設備投資する必要はないとはいっても、組織の状況はそれぞれですし、やはり不安になることもあると思います。実際に取得するのが目的の中で、並行して設備にお金をかけていくというケースも少なくはありません。

組織にとってどのようなやり方が最適なのか、もしお悩みでしたらご相談いただけると幸いです。今回は触れませんでしたが、実際の事例などもご紹介できればと思います。


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