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ISO9001:2015 8.3.4項「設計・開発の管理」を映画製作で例えるとどうなる?

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いつもご愛読ありがとうございます。
ISO総合研究所コンサルタントの結石でございます。

ISO9001(アイエスオー9001)が2008年版から2015年版に改訂されました。変更点といえば、2008年版の「7.3.4設計・開発のレビュー」「7.3.5設計・開発の検証」「7.3.6設計・開発の妥当性確認」が合わさって一つの項目になりました。大きな解釈の変更はなく、規格の趣旨は変わりません。2015年版では「8.3.4設計・開発の管理」という項目になっております。

ここではわかりやすく規格の内容を映画製作に例えて、ご説明してみようと思います。「スターウォーズ」シリーズを作るために奮闘したジョージ・ルーカス監督を例に出します。少し余談ですが、「スターウォーズ」には大きな勘違いが2つあります。

「スターウォーズ」2つの大きな勘違い

1つ目は「スターウォーズ」がハリウッド映画という誤解です。ジョージ・ルーカスは20世紀フォックスからスターウォーズを買い取ったので、20世紀フォックスには放映権利があるだけで、「スターウォーズ」はジョージ・ルーカスが一人で費用をだし、監督制作した作品で世界最大規模の自主制作映画になります。エピソード7については、ディズニーに売却したので、今はハリウッド映画化しました。

2つ目は「良い子も楽しめる娯楽作品」という認識です。エピソード6までを振り返ると「ルークと取り巻く悲劇の作品」になっています。ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ」を作る目的は自分の人生に照らし合わせて、抱えてきた闇から解放されたかったからです。

事務用品の経営者である父親のもとに生まれ、保守的、権威的、偏屈な父親に映画監督の夢を全否定されて、家出して映画制作に取り組み、父親の呪縛から逃れたい気持ち。
当時、ハリウッドはある意味、スターウォーズの帝国化していて監督に最終編集権もなく自由に映画を作れない時代だったが、「スターウォーズ」で成功して、帝国から逃れて自由を勝ち取りたい気持ち。
ジョージ・ルーカスが成功するにつれて、傲慢になり、周りから人がいなくなり、編集の天才でもある、奥さんのマーシャさんが不倫して、自分のもとから離れてしまい、知らず知らずに自分も嫌いな父親のようになり、復讐心が爆発してしまう気持ち。

スターウォーズを全作見た方は、お分かりになると思いますが、銀河帝国から勝利を勝ち取る反乱軍の話、ルークとダースベーダーの関係、アナキンが暗黒面に落ちていく話、すべては自分の人生を投影した作品なのです。

ちょっと熱くなりすぎて脱線しちゃいましたね。。。すいません。本題に戻します。
ISO9001(アイエスオー9001)8.3.4項「設計・開発の管理」のa)項からf)項を見て行きましょう。

ISO9001(アイエスオー9001)8.3.4項「設計・開発の管理」

今回の件でお客様を20世紀フォックスだとすると、

a)項 「達成すべき成果を定める」
予算:300万ドル、期限:クリスマス公開、成果:1億ドル以上の興行収入といったところでしょうか。

b)項 「設計・開発の結果の、要求事項を満たす能力を評価するために、レビューを行う」
映画をつくる上で、脚本、セリフ台本、読み合わせ、撮影、プレビュー等の初期でも途中でも仕上げ段階でもいいですが、ジョージ・ルーカスの自分の人生を投影した作品に出来ているか?脚本の意図に合った撮影、演出が出来ているか?を評価してくれと言っています。

c)項 「設計・開発からのアウトプットが、インプットの要求事項を満たすことを確実にするために、検証活動を行う」
これをするタイミングとしては、アウトプットができあがった時点、直後になります。インプット通りにアウトプットができあがっているか確認するといったイメージをするとわかりやすいと思います。
セリフ台本がアウプットだとすると、脚本の意図した通りにセリフ台本が作られているか?読み合わせをする際は、セリフ台本通りに役者が演じることが出来ているかどうか?撮影する際は、脚本、セリフ台本通りに、演出できているかどうか?をアウトプットをもとに確認するイメージです。

d)項 「結果として得られる製品及びサービスが、指定された用途又は意図された用途に応じた要求事項を満たすことを確実にするために、妥当性確認活動を行う」
これをするタイミングとしては、 脚本に基づき、撮影を行い、ある程度、形になってからをイメージしてもらうといいと思います。
脚本やセリフ通りでなくても、もっとここの部分の脚本や演出は大きく変えてしまおう。そうする方がより良い作品になるみたいことはよくあると思います。インプット通りのアウトプットではなく、脚本や台本には問題はあったが、出来あがった映画フィルムとしては問題がないことになります。規格としては、このまま進めていいのか、現物としての確認もしてくださいということを求めていると思います。

下記は「スターウォーズで」実際に妥当性の確認をした時の様子です。

ルーカスは友人たちを招待して映画を見せる事にしました。スティーブン・スピルバーグ、マーティン・スコセッシ、ブライアン・デ・パルマ他、映画評論家ジェイ・コックスなど、業界関係者を多数呼んで上映会を開きました。

上映が終了すると全員目が点になっていました。
一つの拍手も無く、永遠に続くかと思うような気まずい沈黙。

して、皆口を揃えて「なんてヒドい映画だ!」と罵倒し始めたのです。特にデ・パルマの 酷評ぶりは凄まじく、「レイア姫のあの髪型は一体なんだ?菓子パンか?」、「今まで観た映画の中でも最低の作品だよ!」と言いたい放題でした。「最初にダラダラと流れる状況説明の字幕は我慢できないね。永遠に続くかと思ったよ!」、「観客の知らないバックグラウンドが多すぎる。自分だけわかって勝手に話を進めるのは観客に不親切だ!」などとありとあらゆる罵詈雑言を浴びせかけるブライアン・デ・パルマでした。

しかし、メンバーの中で唯一人だけ『スター・ウォーズ』を絶賛する者がいたのです。それが、スティーブン・スピルバーグでした。彼は「なんて素晴らしい映画だ!この作品は5000万ドルどころか、1億ドル以上を稼ぎ出すに違いない!」と言い放ち、皆を呆れさせました。上映後の昼食の席でもスピルバーグの賞賛は止まらず、「そのワケは、『スター・ウォーズ』が信じられないぐらい無邪気でナイーブだからだよ。あの映画は、ジョージ・ルーカスという人間そのものなんだ。観客はきっとそんな彼を愛すると思うよ」と繰り返し主張し続けました。

e)項 「レビュー、又は検証及び妥当性確認の活動中に明確になった問題に対して必要な処置をとる」
「スターウォーズ」も撮影を通して問題が勃発しました。
砂漠で撮影したが、今まで誰も経験した事が無いような凄まじい大雨で、あっという間に周囲の砂漠が川に変わってしまって、撮影機材や大道具などが次々と水に流され、現場は大混乱に陥りました。
挙句の果てに、隣国リビアの監視員がサンド・クローラーの大型セットを発見して、「正体不明の巨大な軍事用車両が国境付近に潜伏している!」とチュニジア政府にクレームをつけてきたのです。情報が錯綜し、一時は軍隊が出動するほどの大騒ぎになりました。
結局、チュニジアに滞在した11日間で、予定していたカットの半分も撮影する事ができず、ほとんどのシーンをアメリカへ戻ってから撮り直す事になってしまいました。

この時に予算も1000万ドルに跳ね上がっており、撮影スケジュールも大幅にオーバーしまくっていました。ついに我慢の限界に達した20世紀フォックスから、「あと3日で全ての撮影を終了せよ!」との最終通告が来てしまいました。この時点で既にスケジュールは5週間も遅れており、クリスマス公開はもはや絶望的となっていたのです。

この時に、レニアム・ファルコン号の実物大セットは、予算が無かったので、右半分だけ作って撮影、撮影に使う銃がないので、スターリン軽機関銃を中古で山ほど売っているところを探し、これを一番数が必要なストームトルーパーのブラスターに使うことに決定。実銃を使えば役者も発射のタイミングを実感できて、ただ撃ったマネをするよりも迫真の演技が出来るからです。しかし、さすがにそのままだとバレバレなので、先端の部分にパーツをたくさん貼り付けて“未来銃”のような外観に改造しました。

ルーク役の主演俳優が事故で入院した時も、代役を立てて、顔が目立たないようにヘルメットをかぶって撮影に臨みました。

こういった問題に対して、達成すべき成果を考えなら処置をすることを求めています。

f)項 「これらの活動について文書化した情報を保持する」
ここは単純にレビュー、検証、妥当性確認した結果は、映像、紙、絵、写真、文書なんでもいいので記録に残しておくようにと言っています。

カテゴリー:ISO9001 タグ:ISO ISO9001 スターウォーズ ハウツー

ISO総研

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