ISO9001:2015年度規格改訂6 計画 6.1項「リスク及び機会への取組み」規格解釈

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いつもお世話になっております。

ISO総合研究所 コンサルタントの濱田 章弘(はまだ あきひろ)と申します。

 

さて、いつも大変ご好評いただいております当ブログでございます当ブログですが、

今回のテーマは、

『ISO9001:2015年度規格改訂6 計画 6.1項「リスク及び機会への取組み」』について規格解釈をさせていただきたいと思います。

まずは同項番で規格が何を求めているかについて確認してみましょう。

 

■第1章

『ISO9001:2015年度規格改訂6 計画 6.1項「リスク及び機会への取組み」』概要

 

6.1項「リスク及び機会への取組み」では、

6.1.1と6.1.2の2パートに分けることが出来ます。

2015年度版から新しく追加された項目ですが全く構える心配はありません。

なぜなら普段から行っている活動がほとんどだからです。

それでは、それぞれ何を言っているか検証していきましょう。

 

6.1.1

品質マネジメントシステムの計画を策定するとき、組織は、4.1に規定する課題及び4.2に規定する要求事項を考慮し、次の事項のために取り組む必要があるリスク及び機会を決定しなければならない。

 

a)品質マネジメントシステムが、その意図した結果を達成できるという確信を与える。

 

b)望ましい影響を増大する。

 

c)望ましくない影響を防止又は低減する。

 

d)改善を達成する。

 

6.1.2

組織は、次の事項を計画しなければならない。

 

a)上記によって決定したリスク及び機会への取組み

 

b)次の事項を行う方法

 

1)その取組みの品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施

 

2)その取組みの有効性の評価

 

リスク及び機会への取組みは、製品及びサービスの適合への潜在的な影響と見合ったものでなければならない。

 

注 記1 リスクへの取組みの選択肢には、リスクを回避すること、ある機会を追求するためにそのリスクを取ること、リスク源を除去すること、起こりやすさ若し くは結果を変えること、リスクを共有すること、又は情報に基づいた意思決定によってリスクを保有することが含まれ得る。

 

注記2 機会は、新たな慣行の採用、新製品の販売、新市場の開拓、新たな顧客への取組み、パートナーシップの構築、新たな技術の使用、及び組織のニーズ又は顧客のニーズに取組むためのその他の望ましくかつ実行可能な可能性につながり得る。

 

■第2章

『ISO9001:2015年度規格改訂6 計画 6.1項「リスク及び機会への取組み」』についての規格解釈

 

そもそも、ここで言う『リスク』とはなんでしょうか?

新規格にはこうも書かれています。

 

0.3.3 リスクに基づく考え方

リ スクに基づく考え方(A.4参照)は、有効な品質マネジメントシステムを達成するために必須である。リスクに基づく考え方の概念は、例えば、起こり得る不 適合を除去するための予防処置を実施する、発生したあらゆる不適合を分析する、及び不適合の影響に対して適切な、再発防止のための取組みを行うということ を含めて、この国際規格の旧版に含まれていた。

 

組織は、この国際規格の要求事項に適合するために、リスク及び機会への取組みを計画し、実施する必要がある。

リスク及び機会双方への取組みによって、品質マネジメントシステムの有効性の向上、改善された結果の達成、及び好ましくない影響の防止のための基礎が確立する。

 

機会は、意図した結果を達成するための好ましい状況、例えば、組織が顧客を引き付け、新たな製品及びサービスを開発し、無駄を削減し、又は生産性を向上させることを可能にするような状況の集まりの結果として生じることがある。

機会への取組みには、関連するリスクを考慮することも含まれ得る。

リスクとは、不確かさの影響であり、そうした不確かさは、好ましい影響又は好ましくない影響をもち得る。

リスクから生じる、好ましい方向へのかい離は、機会を提供し得るが、リスクの好ましい影響の全てが機会をもたらすとは限らない。

 

うーん。

難しいですね。

今回の規格改定は『事業との統合化』いわゆる企業の実務とISOの運用があまりにかけ離れていることが多いため、出来る限り実態に沿った形で運用を行っていきましょうという趣旨のはず。

分かりやすい文章で伝えることも考えていただきたいです。

 

事例でみてみると、

機会:他業種から競合が業界に参入してきた

リスク:売上の減少に繋がる

 

機会:取引先から来年、仕事量を増やしても対応できるか口頭で話があった

リスク:売上の増加に繋がる

 

あれ?と思った方。

そう、リスクってマイナスの要素だけでなく、チャンスの面もあるのです。

 

プラスとマイナスのリスクと機会を集めることで、企業の経営にも大きく関わってきそうですね。

この辺りが改訂後の規格について、トップにもたらす影響が大きくなった部分ですね。

 

 

このリスク及び機会への取組みを、対策とその効果のフォローアップまで5W1Hでマネジメントレビューのインプット項目に追記したり、別途帳票を作成したりして対応すればいいわけですね。

このように細分化してとらえれば意外と難しくもなさそうではないですか?

 

また、弊社でもありがたいことに、規格改訂の書籍

【これ1冊でできる・わかる これ1冊でできるわかる ISO9001―やるべきこと、気をつけること  古江 一樹【監修】/ISO総合研究所【著】】

を出版させていただきました。

ご興味がございましたらお手に取っていただければ幸いです。

http://www.amazon.co.jp/dp/4860638514/

 

もし御社がISO9001、14001の規格改訂後の運用にお困りでしたり、27001、プライバシーマークの取得、運用についてお困りでしたらどうぞお気軽に弊社ISO総合研究所までご連絡ください。

 

ISO14001:2015(EMS):金属プレス加工会社で出した内部監査指摘事例

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いつもお世話になっております。

ISO総合研究所コンサルタント兼非公認ビジュアル担当の堀田です。

 

今回は内部監査について取り上げます。

内部監査というとISO9001:2015(QMS)でもISO27001:2013 (ISMS)でも、そのほかPマーク(プライバシーマーク)と呼ばれる個人情報保護の規格でも登場する、ある意味マネジメントシステムの肝になる部分といってもいいかもしれません。

実際に内部監査のお手伝いをして指摘としてだしたもの、過去の資料を見ていて知ったもの、人から聞いたものなどありますが、本当に指摘の内容は様々。

納得するものもあれば感心してしまうもの、首をひねってしまうものまであります。

その指摘事項によって対象部門のルールが変わることもあれば、会社全体のルールに影響してしまうこともあります。

良い影響が出ればよいのですが、残念ながら必ずしもそうとは言えません。

客観的にみると悪い方向へと進んで行ってしまっているケースも何度も見てきました。

それだけ、慎重にならないといけない。でも改善の機会ですのでうまく利用してほしい。

それだけどのような指摘をだすのか、内部監査というひとつのチェック機能を使うのかというのは重要なことだということです。

 

 

前置きが長くなりましたが、前段の内容を踏まえたうえでどのような内部監査事例があるのか、いくつか紹介します。

重ねてですが、様々な内容の指摘事項がありますのですべてを紹介はできません。少し切り口を変えた内容のものを紹介できればと思います。

 

 

ここでは、シチュエーションを絞って事例をご紹介します。

ということでタイトルの話題に戻ります。

タイトルは、「金属プレス加工会社でだした内部監査指摘事例」でした。

シチュエーションはこれです。規格はISO14001(EMS) :2015、環境マネジメントシステムです。

金属加工といってもいろいろありますが、あまり限定はしません。

また、シチュエーションを絞って実例を紹介しますが、あまりそのお仕事に偏らない内容で紹介できればと思います。

ですので、ISO14001(EMS):2015をとっているけど別のお仕事であったり、ISO9001(QMS):2015をとっている同業者の場合でもなるべく参考になるように、こんな内容で出ているところもあるんだなーくらいで見てもらえると、視野が広がったり広がらなかったりします。

なお、実例をそのままあげようと思いますが、指摘の文面をそのまま載せると読みにくく、専門性が強く出てしまうため、何点かを簡略化してあげてみます。
※以下はJIS Q 14001:2004(ジスキュー14001:2004)の要求事項です。
 

・4.2
環境方針に係るところです。
内容もさることながら、その取扱いについて意外と抜けてしまうことが多いようです。

例)環境方針が従業員に周知されていません。
例)一般の人が入手可能な仕組みになっていません。

要素だけ抜き出すととても簡潔な内容です。
少し細かな部分と感じると思いますが、方針の取り扱いに関してはISO14001(EMS) :2015に限らず、ISO9001(QMS) :2015やそのほかのマネジメントシステムでも基本的なところです。
難しいことでもありませんし、基本的なところである分、なにかと抜けがちです。
また、外部審査などが入った際に急に聞かれてあたふたするケースも見受けることが割とありますので、内部監査の際に簡単に聞いてみましょう。
例えば、事務所への掲示はあっても工場内の掲示がなくほんとに知らなかったというケースや、工場に掲示しているものが埃などで汚れていたため、内部監査が入るからとわざわざ新しく出力して張り替えたら古い方針だった、という実例もあったりします。

・4.3.1
環境側面です。
一度抽出するとなかなか大幅な更新がないという方も多いのではないでしょうか?

 

 

例)新規の案件(材料、製品等)が発生する予定がありますが、環境側面として特定されていません。

 

 

環境側面はISO14001(EMS):2015の中でどうしても複雑になりがちであり、理解もしにくいと思われがちな部分です。そもそも環境側面という言葉自体、普段使うものでもありませんし、このISO14001(EMS) :2015という規格の要求事項の中でもイメージがつきにくいかもしれません。

シンプルに言えば、普段やっているお仕事をリストアップして、それらがどのように環境に影響を与えているのか考えてくださいといったところ。プレス機器を使うようなケースではできてくる製品に関わってくるものですし、サービス業ではサービスそのものだったりもします。

そして一番気をつけないといけないのは、この環境側面の項目が何を目的としているかというところ。

この規格のこれ以降(この要求事項以降)の項目になってきますが、目的を決めたり、やることを決めたり、法律が守られているのか確認したりします。

目的が何か。これもシンプルにいってしまえば、それらをする事前準備といったところです。PDCAでいうところのP、planの段階です。

少し脱線してきているので元に戻すと、この項目は準備をするところなので、今ある製品に関するものも当然ですが、これから発生が予定される部分まできちんと把握しておく必要があります。

そこまできちんと見ておいて、どのような影響があるのか、重要な事は何なのかをきちんと見極め、必要な実施事項を決めていきましょうということです。

 

 

・4.4.2

力量、教育訓練のところです。ISO14001(EMS):2015では、「力量、教育訓練及び”自覚”」となっていますので注意です。

 

 

例)著しい環境側面について自覚させるための活動が実施されていない

 

 

ISO9001(QMS):2015には出てきませんので、そちらをやっていると脱落しがちなのがこの、“自覚させる”というところ。

特に、著しい環境側面というのは、“著しい”といっているくらいなので特に注意してみていかないといない部分になります。特別注意扱いなのに何もしないというのはいけません(と規格から読み取れます)。

著しいという言葉も普段あまり使うことがないと思いますので、なかなか理解がしにくいと思いますが、なんだか特に気をつけないといけないもの、重要なもの、くらいでひとまず置き換えて考えてみてもらってもいいかもしれません。

重要なものについては当然、それについて従業員にわかっておいてもらわないと困ります。

組織にとって大きな影響を与えるものもあれば、中には人そのものに影響があるものもあるかもしれません。そのようなものは、それに関連する仕事をする方にはきちんと分かっておいてもらう必要があります。

 

 

数としては多くも紹介しきれず、まだまだ紹介したい事例も数多くありますが、ひとまず一区切りとします。といいますか、突拍子がなさすぎてあまり書けない内容などもありますので、この辺で自粛します。

金属プレス加工というとどうしても音の問題や溶剤の管理、廃棄物の処理などに目が行きがちです。

それらももちろん重要ですが、審査を乗り切るという一つの通過地点をスムーズに超えるためにも、基本的なところが抜けないようにしていくことも必要です。

基本的な部分に行くほど、どうしても規格本文と格闘しなければいけないという面倒さも実際出てきますので、そのあたりは何を内部監査のテーマとして掲げるかをはっきりさせておくと良いと思います。

規格の改訂などもありましたので、一度基本的なところをという観点の監査が必要であれば、専門知識を持った方に話を聞いてしまうのが一番近いのは言うまでもありません。

 

 

監査についてのお困りごとや内部監査事例をもっと知りたい、その他の内容についてでも、多少なりご興味がございましたらお聞かせください。

土日祝日は相談できませんが、サービス説明やご相談には無料出張で伺わせていただきます。

ISO9001:2015(QMS)年度規格改訂「8.4.3外部提供者に対する情報」規格改訂

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お世話になっております。ISO総合研究所の中本郁也です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

 

いつも、いつもISOのお話しだけだと飽きてしまいますよね。

本日は少し私がはまっていることについてお話をしたいと思います。

 

実は、学生時代から旅行にはまっていまして!!

海外を放浪しておりました。学生だったこともあり、旅でお会いする方の全てが新鮮で、

未だにお付き合いを続けている方も結構いたりします。

新しい職業、職種、考え方を持つ方との交流は本当に楽しいですね、

是非今後も一期一会を大切に楽しんでいきたいと思います。

 

はい。すごい自己満足なお話しをさせて頂きましたが、以上で私のお話は終わります。

 

では、続きまして本題ですね。

2015年度規格改訂「8.4.3外部提供者に対する情報」規格改訂についてです。

規格改訂に関しては、度々このISO総研ブログでもご説明をさせて頂いているので、ご存じかとは思いますが、再度確認の周知をさせて頂きます。

2015年9月にISO9001:2015(QMS)、2015年11月にJISQ9001:2015が改訂されました。

それに伴い大きく項番(順番)も変更されました。

 

そのなかで今回は、新たに追加されました「8.4.3外部提供者に対する情報」について説明させて頂きます。まずは下記要求事項をご参照くださいませ。

 

8.4.3外部提供者に対する情報

組織は、外部提供者に伝達する前に、要求事項が妥当であることを確実にしなければ

ならない。組織は、次の事項に関する要求事項を、外部提供者に伝達しなければならない。

a)提供されるプロセス、製品及びサービス

b)次の事項についての承認

 1)製品及びサービス

 2)方法、プロセス及び設備

 3)製品及びサービスのリリース

c)人々の力量。これには必要な適格性を含む。

d)組織と外部提供者との相互作用

e)組織が適用する、外部提供者のパフォーマンスの管理及び監視

f)組織又はその顧客が外部提供者先での実施を意図している検証又は妥当性確認活動

 

外部を使う際にミスや問題が起こる大きな理由の一つに「依頼する内容が妥当ではなかった」という点です。必要な情報の欠落もあれば、伝え方により伝わらないこともあります。8.4.1や8.4.2で決めてきた内容をベースに、最終的な成果を考え、どの程度要求をしていけば妥当なのかを決めていきましょう。

 

旧規格との違いはありません。外注先はどうするのか?などのムダな議論がないように、購買という言葉をやめました。つまり、組織の外部という関係接点を管理しようという、より企業活動の本質に焦点を当てています。

 

また別の角度ですが、組織外部を活用すること自体に課題やリスクがでてくることも加味して考えましょう。

 

さて、では外部提供者とはどのようなものが当てはまるでしょうか?

外部提供者・・・・製品又はサービスの生産者、流通者、小売業者又は販売者

規格要求事項には記載されています。

 

では、一つ事例として、私がお手伝いしているイチゴジャム製品販売を副業でやられているお客様をご紹介します。

 

土木建設業を営みながらイチゴジャムを製造して近くの卸市場やスーパーで販売をしている業者様がいます。そこでは、イチゴを自社で製造しているのですが、不作の際は近くの別農園からイチゴをもらいジャム製造を行っているそうです。

 

ここでいう外部提供者とは、別農園が該当します。

 

そこの別農園の業者には、いつも「余った分だけうちに回してください」と伝えていました。ある時、ふと納品分を確認すると積みに積み重なったイチゴの箱が、、、、、!!

 

そうです。依頼をする相手には、どのようなイチゴをいくつほしいか?と言う事を明確に伝えないと相手は間違えてしまうかもしれないし、全く予想にしなかった事が起きるかもしれません。

 

そのような事態が起きないように、事前に自社でどのようなイチゴがいくつほしいか?ということを明確にして社内で妥当性を持って依頼しないといけませんよね。

又、その他農園では農薬を使ってあまり身体に良くないイチゴかもしれませんよね。

 

事前に外部提供者の選定はしっかりとやらなければ、自社に被害があるような大きな問題が発生するかもしれませんし、自社の思うようなイチゴが届き自社の損害・ムダにもつながる可能性もあります。

 

実は皆様の近くにも多く外部提供者がいます。何気なく使っている下請けの業者、運送業者も上記のような大きな問題、自社の損害・ムダにつながってしまう業者かもしれません。

 

今回の規格改訂において、心配される方も多くおられるかと思います。しかし、今回の規格変更に当たり、より実務に近い形へと変更がされるので、何かを追加で作成していくということは減るかと思います。

 

規格改訂に伴って、自ら改訂作業を行っていくのではなく、一度周りに相談をしてみてはいかがでしょうか?弊社コンサルタントが最新の事例や傾向をお持ちさせて頂き、お話しをさせて頂きます。

ISO9001新規取得したら不良は減るのか

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ISO総合研究所コンサルタントの福田夢美子です。
いつもご愛読いただきありがとうございます。寒い日が続きますが、皆様風邪はひかれてないでしょうか?
最近仕事でお客様先に訪問する際は、足元を冷えから守るため
ムートンブーツとヒールの二刀流しています。本日はISO9001新規取得したら不良は減るのかをテーマにお話しさせていただきます。

製造業の企業では不良は重要視されるテーマですよね。
不良が削減できれば顧客満足を助けることができます。
私たちがお手伝いしているお客様には不良の監視を目標に含んでいるお客様が多いです。

ISO9001は目標達成するためのマネジメントシステムです。
ISO9001は顧客満足を実現するために目標を設定し、その目標を達成する会社になるよう運用していきます。
さまざまな角度から顧客満足度を調査、分析することでお客様の芯のニーズや自社製品の問題点を把握できます。
それらに対応することで顧客満足が実現できます

目標は達成度が判定可能な目標にしなければなりません。
これは要求事項で求められています。
なので、目標を不良の削減にした場合、「不良率〇%」など明確に設定します。
目標は、必ずしも達成できる数値にする必要はありません。
あくまでも目標なので、例え達成できなくても、達成できなかった原因を分析し、来年達成できるように対策を打っていければ問題ありません。
目標を設定したら従業員一人一人が達成できるように活動していきます。

ISO9001はPDCAサイクルをしっかり回していかないといけません。
ご存じな方も多いと思いますが、目標の設定がPの計画、実行がP、達成状況のチェックがC、目標が達成できていなければ原因を分析し対策を実行がAです。

目標を設定したら次は目標の達成状況を会社が決めたタイミングでチェックします。
毎日、毎週、毎月、四半期、半期等チェックするタイミングは社内で決めることができます。

達成状況をチェックして実行までに時間がかかり過ぎると翌月の目標を達成することが困難になります。
そうならないためにもチェックが終わったら直ちに対策を実行に移すことが重要になります。
目標の未達成時に実行する対策が重要です。
未達成時の対策が必ずしも効果的とは限りません。
そのため、何度もチェックを行い、効果が出る対策を見つけていかなくてはなりません。

目標が達成できない会社の例をいくつか挙げます。

■実行しかできない会社
・目標が明確でない
・日常業務のみ行っている

■計画だけの会社
・目標を作成だけしてチェックを行っていない
・目標達成のために動けていない

■計画と実行だけの会社
・目標を作成し達成のために頑張る
・目標と実績を比較しない

■見直しが出来ていない会社
・目標と実績の対比は出来ている
・未達成時の対策が検討、実行が出来ていない

■形式上PDCAサイクルを回している会社
・未達成時の対策は実行している
・対策が効果的だったかのチェックをしない

目標がうまく達成できていない時は振り返って上記のケースに該当してないか検討してみてください。

さて、本日のテーマはISO9001を新規取得したら不良が減るのか ですね。
率直に言うと、ISO9001を取得したから不良が減るということはありません。
ただ、不良が減るようにPDCAサイクルを確立させマネジメントシステムとして社内で運用できるように進めることが可能となります。

ここで1社ISO9001を取得した製造業のお客様をご紹介します。
このお客様は板金加工、レーザー加工を行っています。
ISO9001を取得しようと思ったきっかけは、取引先からの要求でした。
中国の工場では既に取得していたので日本の本社でも取得を検討していた時に、お客様からもお願いされたようです。

既に社内では品質方針と目標が掲げられていましたが、社内に掲示されているだけで実際の行動に落とし込めていませんでした。
お手伝いが決まってから社内の目標をより明確にし、訪問の度に進捗をチェックさせていただきました。
もともと、不良が出ても報告がしっかりされていなかったので、目標の進捗確認を頻繁に行うことによって不良の監視が強化されることになりました。
また、工程の管理方法も見直しが進んで、いろんなデータが集まるようになりました。
不良が出る傾向など分析できる機会が増えてきました。
目標が明確になり、達成、未達成の原因をその都度話し合うことができることが出来るようになり、不良に対する意識の変化はもとより、社内の課題も見えるようになってきました。

ISO9001取得が直接不良を減らしていくことに影響は及ぼしません。
しかし、ISO9001取得に向けて社内のマネジメントシステムを構築し、運用することで不良軽減に役立てることは可能だと思います。
不良が減らせるかは、社内の問題なので社内の課題として向き合っていく事が必要です。

ISO取得において質問やご不明なことがございましたら
弊社へお問合せしていただけたらと思います。
それでは、次回もどうぞよろしくお願いします。
まだまだ寒い日が続きますので、ご自愛くださいませ。

もし高校野球部女子マネージャーがISO9001をやったら

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いつもご愛読ありがとうございます。
ISO総合研究所の竹嶋です。今回は私の師匠でエクセレント審査員でもあります。
松浦審査員にご教授いただいた「もし高校野球部女子マネージャーがISO9001をやったら」
についてお話しさせていただきます。
弊社の勉強会でも使わせていただいているネタですのでよろしければご参考にしてください。

もし高校野球部女子マネージャーがISO9001をやったら

(序章)

私は高校野球部の女子マネージャー。
今回ISO9001とかいうものを取り入れることになった。
ISO9001ってなんだろう。うちのお父さんの会社で、はやってるらしい。
よくわかんないけど、まあいいか、やってみよう。(経営者の責任:5章)

5.3 品質方針

監督にうちの野球部はどうありたいかを聞いて品質方針を作成した
「攻撃は最大の防御なり、我が野球部は積極的に点を取りに行く野球部をめざす。
また高校教育の一環として、以下のことを方針とする。
1. 野球を通じてチームワークの大切さを学ぶ。
2. 「練習は裏切らない」、自主的に自分に必要な努力を確実に行う。」

5.4 品質目標

今期の「品質目標」を作成するために、昨年一年を振り返った。すると試合の後半に逆転されて試合が目立ち
これを是正し、昨年より順位を少しでもあげることとした。
「品質目標: 県大会ベスト8進出(昨年はベスト16)。そのために試合後半での失点削減と、追加得点があげられるようにする。具体的には『練習計画』にて明確にする。」

5.5 責任・権限

各ポジション毎の役割を再確認をした。ここではメインの部分と特にサブの部分を確認した。
「ライトの役割」
メイン: ライトに飛んできた打球、1~2塁間を抜けてきた打球の捕球及び、進塁を阻止するための送球
サブ :ファースト及びセカンドのベースカバー5.6 マネジメントレビュー
年に1回、監督とみんなで1年の振り返り(インプット)と、今年やるべきこと(アウトプット)を確認する。
振り返りでは、昨年の大まかな状況と前年との比較、また前回やるべきと定めたことができたかどうか確認する。
これらを踏まえ、監督から決定や指示が出される。またこれらについて誰が、いつまでに何をやるかを決める。
この決め事は、毎月及び半期毎にどれくらいできたかを確認する。

6.2 力量・訓練

メンバー表を再確認した。すると1年間である部員はいろんなことができるようになったことがわかった。
たとえば、A君はショートの他にセカンドも守れるようになったことに気が付いた。
反面、ピッチャーは先発は十分だが、中継ぎ・抑えの人数が少なく、これが昨年のいくつかの負けにつながったことがわかった。それと重大なのは3年生が卒業するとキャッチャーが1人しかいなくなることに気付いた。
こうしたことを踏まえ今年の訓練計画(いつまでに抑え・中継ぎ、キャッチャーの養成)を作成した。
この計画に基づき練習を実施し、時には養成できたかを確認する(有効性の評価)。

6.3 インフラストラクチャー

練習グラウンドの確保、用具の過不足を確認。必要なものは購入を計画。
また大事な道具である、バット・グローブ・ボールの点検・メンテナンスを確認。
部室の大掃除をしたら、使いかけのボールがあちこちから出てきた。もったいない、もったいない。

7.1 製品実現の計画

各試合毎のメンバー表を確認。相手投手が右投げ・左投げ毎の先発メンバーを見直し。
試合が続く場合のピッチャーのローテーションも見直した。
ここでは新入部員及び各人の力量のアップ状況も加えて見直した。
またサインプレー、ゲッツー他のフォーメーションも再確認した。

7.3 設計・開発

新しい戦略を時々検討・開発する。「もしドラ」では「ノーボール、ノーバント」作戦を開発している。
私たちも負けずに検討。いつも試合で打たれるB高のC選手対策として、Cシフトを開発した。

7.4 購買プロセス

私たちは関係ないけど、プロ野球では助っ人外国人の評価なんかやるんだろうな。

7.5 製品及びサービス提供

練習及び試合にあたって、情報、手順、設備、確認、測定等が『管理された状態』であるか確認しよう。
あ~難しい。

7.6 監視機器・測定機器の管理

なんのこっちゃ?

8.2.2 内部監査

投手チームが野手チームの練習をチェック、今期投手チームは打たせて取る野球をしたいので、特に内野の
守備、ゲッツーの練習の強化を要請。逆に野手チームは投手チームに送りバントの練習の強化を要請した。
一部練習計画が未実施の事項については「不適合」の指摘がされた。

8.2.3 プロセスの監視・測定

内部監査以外でも、不具合により計画通りに進んでいない場合は、適宜修正や是正処置を行った。
そのためには適切な『監視・測定』も実施。試合ごとの得点率・防御率の確認。これに伴う練習メニューの
見直し。

8.3 不適合製品の管理

野手は試合でのエラー、得点チャンスでの凡打、投手では不用意な4球、得点圏内でヒットを打たれたケース
を確認。再発している場合は是正処置を発動。

8.4 データの分析

スコアラーにはスコアブックをつけるだけではなく。つけたデータの分析を依頼。
特に試合中では、適宜監督に傾向と特性の情報提供を依頼した。
ある試合でのこと。5回までほとんど打てない。原因は外角高めに手を出し、ことごとくファウルか凡打。
これを監督に報告。監督は「外角高めは捨てろ」と指示を出した。
またD投手は100球を過ぎると球威が落ちる。これを監督に報告しリリーフの用意をお願いした。
まさに近代野球は「データ野球」なのね。

8.5.2 是正処置

再発しているエラー、凡打には再発防止を発動。効果の確認も実施。

8.5.3 予防処置

練習試合の前には敵チームを視察。投手の得意球、バッターの弱点を見極め、予防処置を発動。
効果の確認も実施。

4.2.4 記録の管理

それぞれの活動で記録を作成。それに基づき確認。「記憶」から「記録」の管理へ。

(後日談)
いろいろやって、うまくいったりいかなかったり。でも以前より少しずつ良くなっている手ごたえを感じる。

(注:この物語は「フィクション」です)

ISO14001を取得する際に気をつけたい。実際にあったこんなムダ

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いつもご愛読いただきましてありがとうございます。
ISO総合研究所コンサルタントの松口と申します。

前回のブログでは「えっ!本当に?ISO9001は明日審査でも認証できる?!」を
ご紹介させて頂きましたが、今回は

「ISO14001を取得する際に気をつけたい。実際にあったこんなムダ」

をご紹介させて頂きます。

今回は3つのテーマからご説明させて頂こうかと思います。

・1つめは自分達で見積もりを取得して審査機関を選定するムダ
・2つめは規格要求事項の本を買って調べるムダ
・3つめはコンサルタントを使うムダ

以上この3つの観点からご説明させて頂こうかと思います。

1.自分達で見積もりを取得して審査機関を選定するムダ

ISOの審査機関の選定の一つとしてJAB(日本適合性認定協会)があります。
JAB(日本適合性認定協会)というのは国内で唯一のISO審査機関の認定機関です。
このJAB認定を基準とするとJAB(日本適合性認定協会)認定を受けた審査機関、
JAB(日本適合性認定協会)以外の他国の機関による認定を受けた審査機関があります。
JAB(日本適合性認定協会)以外にも認定機関はあります。

認定機関は各国に一つずつあり、日本でいえばJAB(日本適合性認定協会)があり、
イギリスにはUKAS(英国認証機関認定審議会)、アメリカにはANAB(米国適合性認定機関)
オランダにはRvA(オランダの認定機関)が存在します。

これらの認定機関が審査機関に対して認定審査を行い、審査を行う能力があると判断されると
認定機関として認定書を授与することができます。

この審査機関は国内に約50~80社程存在します。
JAB(日本適合性認定協会)認定が約50社、それ以外(他国認定機関)が約30社で規模も審査料金も
サービス内容も様々です。
審査料金は審査工数と呼ばれるもので料金が決められています。
この審査工数に対する1日の単価は審査機関で独自に決めることができます。

審査機関が国内に約80社もあったらどこを選べばいいかわからないですよね。
約80社から選定している時間も勿体ないですし、どの審査機関が今伸びていて今の時代に合う
審査機関がどこなのかなどわかりませんよね。ここで悩む時間がそもそもムダですよね。

そういったことを踏まえて、今の時代に合う審査機関でなおかつ今伸びている審査機関を私共が
アドバイスさせて頂き、見積もりを取得して、ご提案させて頂きます。

私共の今までの経験数や他社事例を交えて審査機関を選定させて頂きますので、
良いご提案が出来るかと思います。

 

2.規格要求事項の本を買って調べるムダ

自分で規格要求事項の本を買って勉強する時間のムダ、ISO14001のコンサルタントになるなら話は別です。
規格要求事項の本を読んでいても会社の売上は上がりませんし、仕事の受注は増えません。

考えてみて下さい。では、どうしたら会社の売上が上がったり、仕事の受注が増えたりすると思いますか。

・・・・そうです。

規格要求事項の本を買って読む時間があるならば本業に力を入れて頂いた方が良いかと思いませんか。
自分でやること、自分でやらないことを整理して決めることも重要かと思います。

適材適所じゃないですが自分でやらないと決めたことをアウトソースすることも必要かと思います。
規格要求事項に記載されていることは実際の業務ではやっていたりしていることがほとんどです。
それであれば実際の業務をしっかりやる方が重要ではないでしょうか。

ISO14001を取得しようと考えた時に、根本的に安く、早く取得することが第一優先であるかと思います。
自分で規格要求事項の本を買って勉強する時間、調べる時間がムダなので
不明点や疑問点があれば私達コンサルタントに直接お聞き頂ければ調べる時間も短縮されますし、
他社事例もお伝えすることができます。
こういった部分で時間をかけること自体がムダではないかと思います。

あくまですべてがムダというわけではないですが、
こういった考え方もあるということだけ知って頂ければと思います。
適材適所でアウトソースする時代になっているということだけ
頭の片隅にでも置いといて頂ければ幸いです。

3.コンサルタントを使うムダ

前述でコンサルタントに直接聞くのがいいとお伝えしましたが、
ただ教えて貰うだけにお金を払うならムダです。

今の時代インターネットが盛んになってきているので不明点、疑問点は
インターネットで検索すれば解決できることがほとんどです。
一般的なコンサルタントとは、雛形を持ってきて説明をして自社で全てやっておいてください
というのがほとんどです。

 

では、なぜ当社がお客様が毎月増え続けているかと申しますとこれには理由があります。
事務局のメンバーとしてリソースの足りない部分の提供をしているため
お客様が今も毎月増え続けております。

やはり本業が忙しくてISO作業に手をつけることができないとおっしゃっている企業が多数あります。
そういった企業に私共のサービスはマッチするかと思います。

では、リソースの足りない部分の提供とは実際どういったことやってくれるのかと
興味をお持ちになったこのブログをご覧になって下さったあなた。

そう、そこのあなた。

インターネットでISO総合研究所と検索してお問合せしてみて下さい。
弊社コンサルタントが直接お伺いさせて頂き、実際にご説明をさせて頂きます。

ISO9001:2015年版に移行する際に気を付ける事

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いつもご愛読いただきありがとうございます。
ISO総合研究所コンサルタントの残田です。本日はISO9001(アイエスオー9001)2015年版に移行する際に気を付けることをお話しさせて頂きます。

まず、いつまでにISO9001(アイエスオー9001)2015年版へ移行しなければいけないかご存知でしょうか?

実はISO9001(アイエスオー9001)の規格が改訂されたから次の審査には即新しい内容で審査を受けなければいけないなんてことはないんです。ISO9001(アイエスオー9001)の改訂内容が広範囲で、仕組みの基本的改訂部分もある為、移行の審査は2018年9月に2008年版の有効期限が切れるまでに受ければ問題ありません。

ISO9001(アイエスオー9001):2015に移行するまで2年以上の猶予がある為、一度、社内のルールが有効かどうか見直ししてみることをオススメします。

ここからは各項番ごとにISO9001(アイエスオー9001)2008年版からの変更点や、注意することを書いていきたいと思います。

4 組織の状況
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「1.2 適用」「4.1 一般要求事項」「4.2.2 品質マニュアル」が該当します。

ここの項番ではISO9001(アイエスオー9001):2008から変更する必要な部分は特にありません。ただし、ISO9001(アイエスオー9001):2008では適用除外とすることが出来たのが、7項のみであったが、ISO9001(アイエスオー9001):2015では限定する規定がなくなったため、審査の為に無理をしていた組織は実態に合わせて変更することができます。

5 リーダーシップ
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「5.1 経営者のコミットメント」「5.2 顧客重視」「5.3 品質方針」「5.5.1 責任及び権限」「5.5.2 管理責任者」が該当します。

ここの項番でも基本的にはISO9001(アイエスオー9001):2008から何も変更する必要はありません。管理責任者という用語は用いられなくなりましたが、トップマネジメントに代わって品質マネジメントシステムを実施する責任者の任命が必要という意図は変わっていません。

6 計画
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「8.5.3 予防処置」「5.4.1 品質目標」「5.4.2 品質マネジメントシステムの計画」が該当します。

ここでは「6.1 リスク及び機会への取組み」というISO9001(アイエスオー9001):2008にはなかった新たな要求事項があります。どの組織にも年度の収益の見通しがあると思います。これはあらゆる事態を想定して判断して立てられたものであるはずです。それを整理整頓し、何を実現するために何をするかを品質目標などにまとめて明確にするだけで要求事項を満たすことができます。

どれが「機会への取組み」でどれが「リスクへの取組み」なのか説明することができればISO9001(アイエスオー9001):2015へ移行するにあたって特に変更の必要はありません。

7 支援
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「6.1 資源の提供」「6.3 インフラストラクチャー」「6.4 作業環境」「7.6 監視機器及び測定機器の管理」「6.2.2 力量、教育・訓練及び認識」「5.5.3 内部コミュニケーション」「4.2 文書化に関する要求事項」「4.2.3 文書管理」「4.2.4 記録の管理」が該当します。

この項番でも規格に記載されている文言の表現が変わっただけで基本的にISO9001(アイエスオー9001):2008から変更する部分はほとんどありません。

「7.1.6 組織の知識」はISO9001(アイエスオー9001):2015で新たに追加されているが、ISO9001(アイエスオー9001):2008の「6.2 人的資源」に明示はされていないが当然必要であった職務知識の充足管理が明示されただけのものです。

「7.4 コミュニケーション」はISO9001(アイエスオー9001):2008の「5.5.3 内部コミュニケーション」に外部との情報交換の実態を追加するだけで対応できます。

8 運用
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「7.1 製品実現の計画」「7.2 顧客関連のプロセス」「7.3 設計開発」「7.4 購買」「7.5 製造及びサービス提供」「8.3 不適合製品の管理」「8.2.4 製品の監視及び測定」が該当します。

ここでもISO9001(アイエスオー9001):2008からマニュアルの記載を含め何も変更する必要はありません。ISO9001(アイエスオー9001):2015では要求事項の並びが変更されている為、変更されているものを並び替え、分割するだけで対応可能です。

「8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物」では外部提供者の所有物が管理対象に加わりましたが、ISO9001(アイエスオー9001):2008の「7.5.4 顧客の所有物」と趣旨は同じものです。顧客から支給、又は貸与される資産などの管理が必要な外部提供者の所有物がない限り、マニュアルの記載等を変更する必要はありません。

9 パフォーマンス評価
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「8.1 一般」「8.2 監視及び測定」「8.2.1 顧客満足」「8.4 データ分析」「8.2.2 内部監査」「5.6 マネジメントレビュー」が該当します。

ISO9001(アイエスオー9001):2015の規格で使用されている用語や表現が変更になっただけでISO9001(アイエスオー9001):2008から変更する必要がある要求事項はありません。

10 改善
ISO9001(アイエスオー9001):2008の「8.5.1 継続的改善」「8.3 不適合製品の管理」「8.5.2 是正処置」が該当します。

この項番でもISO9001(アイエスオー9001):2008の「8 測定、分析及び改善」をISO9001(アイエスオー9001):2015の9項と10項に分けて記載されているだけで基本的には変更の必要はありません。

マニュアルの記述をISO9001(アイエスオー9001):2015に合わせて書き変えるだけで対応可能です。

ISO9001(アイエスオー9001):2015へ改訂されたことで追加になった要求はありません。今まで自社で運用していたルールのみで対応することができるので、ISO9001(アイエスオー9001):2015のどこに当てはまるのかを洗い出しすることが大切だと思います。

自社での改訂作業など、お困りのことがありましたら是非一度ISO総合研究所にお問い合わせしてみてください。

ISO14001:旋盤加工会社で出した内部監査指摘事例

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ISO総合研究所コンサルタントの堀田です。
今回は内部監査について取り上げます。

内部監査というとISO9001でもISO27001でも、そのほかPマーク(プライバシーマーク)と呼ばれる
個人情報保護の規格でも登場する、ある意味マネジメントシステムの肝になる部分
といってもいいかもしれません。

実際に内部監査のお手伝いをして指摘としてだしたもの、過去の資料を見ていて知ったもの、
人から聞いたものなどありますが、本当に指摘の内容は様々。

納得するものもあれば感心してしまうもの、首をひねってしまうものまであります。
その指摘事項によって対象部門のルールが変わることもあれば、
会社全体のルールに影響してしまうこともあります。

良い影響が出ればよいのですが、残念ながら必ずしもそうとは言えません。
客観的にみると悪い方向へと進んで行ってしまっているケースも何度も見てきました。
それだけ、慎重にならないといけない。でも改善の機会ですのでうまく利用してほしい。

それだけどのような指摘をだすのか、内部監査というひとつのチェック機能を使うのか
というのは重要なことだということです。

前置きが長くなりましたが、前段の内容を踏まえたうえでどのような内部監査事例があるのか、
いくつか紹介します。

重ねてですが、様々な内容の指摘事項がありますのですべてを紹介はできません。
少し切り口を変えた内容のものを紹介できればと思います。

ここでは、シチュエーションを絞って事例をご紹介します。
ということでタイトルの話題に戻ります。

タイトルは、「旋盤加工会社でだした内部監査指摘事例」でした。
シチュエーションはこれです。規格はISO14001、環境マネジメントシステムです。
旋盤加工といってもいろいろありますが、あまり限定はしません。
また、シチュエーションを絞って実例を紹介しますが、
あまりそのお仕事に偏らない内容で紹介できればと思います。

ですので、ISO14001をとっているけど別のお仕事であったり、ISO9001をとっている
同業者の場合でもなるべく参考になるように、こんな内容で出ているところもあるんだなーくらいで
見てもらえると、視野が広がったり広がらなかったりします。

なお、実例をそのままあげようと思いますが、指摘の文面をそのまま載せると読みにくく、
専門性が強く出てしまうため、何点かを簡略化してあげてみます。
※以下はJIS Q 14001:2004(ジスキュー14001:2004)の要求事項です。

・4.2
環境方針に係るところです。
内容もさることながら、その取扱いについて意外と抜けてしまうことが多いようです。

例)環境方針が従業員に周知されていません。
例)一般の人が入手可能な仕組みになっていません。

要素だけ抜き出すととても簡潔な内容です。
少し細かな部分と感じると思いますが、方針の取り扱いに関してはISO14001に限らず、
ISO9001やそのほかのマネジメントシステムでも基本的なところです。

難しいことでもありませんし、基本的なところである分、なにかと抜けがちです。
また、外部審査などが入った際に急に聞かれてあたふたするケースも見受けることが
割とありますので、内部監査の際に簡単に聞いてみましょう。

例えば、事務所への掲示はあっても工場内の掲示がなくほんとに知らなかったというケースや、
工場に掲示しているものが埃などで汚れていたため、内部監査が入るからとわざわざ
新しく出力して張り替えたら古い方針だった、という実例もあったりします。

・4.3.1
環境側面です。
一度抽出するとなかなか大幅な更新がないという方も多いのではないでしょうか?

例)新規の案件(材料、製品等)が発生する予定がありますが、環境側面として特定されていません。

環境側面はISO14001の中でどうしても複雑になりがちであり、理解もしにくいと思われがちな部分です。
そもそも環境側面という言葉自体、普段使うものでもありませんし、
このISO14001という規格の要求事項の中でもイメージがつきにくいかもしれません。

シンプルに言えば、普段やっているお仕事をリストアップして、それらがどのように環境に影響を
与えているのか考えてくださいといったところ。プレス機器を使うようなケースではできてくる
製品に関わってくるものですし、サービス業ではサービスそのものだったりもします。

そして一番気をつけないといけないのは、この環境側面の項目が何を目的としているかというところ。
この規格のこれ以降(この要求事項以降)の項目になってきますが、目的を決めたり、
やることを決めたり、法律が守られているのか確認したりします。

目的が何か。これもシンプルにいってしまえば、それらをする事前準備といったところです。
PDCAでいうところのP、planの段階です。

少し脱線してきているので元に戻すと、この項目は準備をするところなので、
今ある製品に関するものも当然ですが、これから発生が予定される部分まできちんと把握しておく必要があります。
そこまできちんと見ておいて、どのような影響があるのか、重要な事は何なのかをきちんと見極め、
必要な実施事項を決めていきましょうということです。

・4.4.2
力量、教育訓練のところです。ISO14001では、「力量、教育訓練及び”自覚”」となっていますので注意です。

例)著しい環境側面について自覚させるための活動が実施されていない

ISO9001には出てきませんので、そちらをやっていると脱落しがちなのがこの、“自覚させる”というところ。
特に、著しい環境側面というのは、“著しい”といっているくらいなので
特に注意してみていかないといない部分になります。
特別注意扱いなのに何もしないというのはいけません(と規格から読み取れます)。

著しいという言葉も普段あまり使うことがないと思いますので、なかなか理解がしにくいと思いますが、
なんだか特に気をつけないといけないもの、重要なもの、くらいでひとまず置き換えて考えてみてもらってもいいかもしれません。

重要なものについては当然、それについて従業員にわかっておいてもらわないと困ります。
組織にとって大きな影響を与えるものもあれば、中には人そのものに影響があるものもあるかもしれません。
そのようなものは、それに関連する仕事をする方にはきちんと分かっておいてもらう必要があります。

数としては多くも紹介しきれず、まだまだ紹介したい事例も数多くありますが、ひとまず一区切りとします。
といいますか、突拍子がなさすぎてあまり書けない内容などもありますので、この辺で自粛します。

旋盤加工というとどうしても音の問題や油等の管理、廃棄物の処理などに目が行きがちです。
それらももちろん重要ですが、審査を乗り切るという一つの通過地点をスムーズに超えるためにも、
基本的なところが抜けないようにしていくことも必要です。

基本的な部分に行くほど、どうしても規格本文と格闘しなければいけないという面倒さも実際出てきますので、
そのあたりは何を内部監査のテーマとして掲げるかをはっきりさせておくと良いと思います。

規格の改訂などもありましたので、一度基本的なところをという観点の監査が必要であれば、
専門知識を持った方に話を聞いてしまうのが一番近いのは言うまでもありません。

監査についてのお困りごとや内部監査事例をもっと知りたい、その他の内容についてでも、
多少なりご興味がございましたらお聞かせください。
土日祝日はご相談に乗ることができませんが、サービス説明やご相談には無料出張で伺わせていただきます。

ISO14001取得:環境側面をもっと簡素化するには?

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お世話になっております。ISO総合研究所コンサルタントの藤川です。
いつもご愛読ありがとうございます。
今回はISO14001の目的・環境側面の簡素化についてお話していきたいと思います。環境側面は聞き慣れない用語ですよね。
原語はenvironmental aspectであるが、英語を母国語とする英米人でもピンとこない、
という人がいます。分かりやすい日本語でいえば「環境に影響しうる要因」だそうです。

環境側面は「環境と相互に影響しうる」とか「著しい環境影響をもつか又はもちうる」とあるように、
可能性を潜在させているものも含めて考える必要があります。

たとえば環境保全設備が正常に作動しているために、そこに環境側面がありうることに
気付きにくいことがありますが、その設備の異常(故障)によって環境影響が出てくる場合は、
環境側面として捉える必要があります。

上記に記載しているように、ISO14001規格には、難しい言葉が多いのですが、
この「環境側面」ほど、日本語として意味の判りにくいものはないと思います。

ある会社の社長さんなんかは、机の側面をたたいて、
「側面て、ココのことかと思ったよ」と言って笑ってました。

しかも、PDCA(計画-実行-チェック-見直し)サイクルの、「4.3計画」の冒頭部分に出てくるので、
この言葉の意味を理解しないと、前に進めないし、重要なものでもあります。

「問題解決」の手法として、要因分析というやり方がありますが、
ISO14001規格でも、この手法を取り入れています。

ISO14001規格の本筋は、いわゆる「目標管理手法」であり、「企業の仕事の環境への影響」を調べて、
著しい影響を与えることを、どうするかを、「計画」を立てて「実行」して行くものです。

その、「企業の仕事の環境への影響の要因」のことを「環境側面」と言います。

規格では、環境目的(目標)を決める前提として、「環境への影響の要因」をあげて(特定)、
評価して「著しい環境影響をもつものを決定しなさい」ということになっています。

いろんな企業へ行くと、「著しい環境側面」や、あるいは「目的・目標」は、
すばらしいものが出ているのに、それを選んだ過程や、元の環境側面(要因)が
抜けている場合があります。

たぶん、仕事を熟知した経営者や環境管理責任者が、頭の中で「環境側面」を吟味して、
「著しいもの」を選び出しているという、東洋的な発想ですが、ISO14001規格では、
これはダメということです。

要因を全部あげて、(紙に書き)それを評価、整理するという規格の手法に即していないからです。

・・・どうでしょう?

ここまで書いていくと、環境影響に関することってもしかして
「紙ごみ電気を使わない」→「出さない環境にする」→「会社を辞める」になりませんか?(笑)

ある審査員とお会いした際に、建設会社での環境側面や目標ってどんな事例があるんですか?
と聞きました。

「うーん。最初のうちは紙ごみ電気の削減かな。」

「長くやってくるとそれが辛くなって逆に業務に支障を来たりしてるけどね(笑)」

どうでしょうか?身に覚えがありませんか?

僕もよく紙ごみ電気削減を目標にしているお客様先にお伺いした事があります。
そこのお客様は「会社内での電気の削減」を目標として、

「始業時間の5分前までは電気をつけない。お昼休憩前の11:50までに電気を消す。
その間13時までは電気をつけない。18:00からは残業だとしても電気をつけない。」

という活動をされてました。凄い目標ですね。

「環境側面を洗い出すまではいいんですよ。ただね、そこからが難しい。
どうやって具体的な活動にするのかがさっぱりです。
だからずるずる初期の活動を続けに続けてとうとう業務時間内にまで
電気の節約が押し寄せてきましたよ。」

とおっしゃっていました。

その際に、お客様にプラス(有益)の環境側面は洗い出していますか?とお伝えしました。

どうしても「環境に影響しうる要因」と聞いてしまうと「環境に対する悪いモノ」
と思ってしまいがちです。現に僕も思ってました(笑)

すぐに「環境側面にプラス(有益)」な側面を洗い出しました。
そこで出てきたのが“人“です。

ヒトに良い影響を与えることも、プラスの環境側面なのです。

会社の中で、ヒトに好影響を与えることって、何だろう?と考えてみると…

○オフィスでの嫌煙・禁煙運動キャンペーン
(社員の健康第一、大気も汚れない)

○社内親睦リクレーション
(若い社員さんにとっては、悪い環境側面かも…)

○BGMにクラシック音楽を流す
(生産性の向上・職場の軋轢軽減?)

とまあ、冗談半分でも、これ位簡単に上がってきます。

是非ともプラスの環境側面の抽出に頭を悩めている会社さんは、“人”に焦点をあててみてください。

さて、ちょっとタイトルと離れすぎた所でまとめに入っていきたいと思います。

環境側面、目的を簡単にできる3つの事例

1.環境側面にはいい影響を洗い出すべし

2.目的から決めるのではなく、環境側面から見つける事。

3.側面で不明な事が出てきたならば“ヒト“の問題を洗い出してみるべし。

以上でございます。
是非参考にしてみてください。

ISO9001審査用にこんな帳票使ってませんか?

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いつもご愛読ありがとうございます。
ISO総合研究所の戸沼です。今週は東京でも初雪が観測され、
街はもうすっかり冬の装いとなりましたね。
体調を崩されてはいらっしゃいませんか?さて、
今回のテーマ、
建設業界と測量業界でISO9001の運用代行のお手伝いをさせていただいている
お客さまのケースを書かせていただきます。大阪・八尾市で建設業を営むT社様と、
東京・品川区で測量会社を営むS社様の事例より。

どちらの企業様も、
ISO9001認証を新規取得されてから10年ほど経過していますが、
認証取得時にコンサルタントに手伝ってもらい、
その後は自社にて運用してこられました。
しかし、
毎年審査の前に、
約3ヶ月ほどの時間を費やして、
必要書類の作成に手間を取られていたそうです。

私達がお手伝いさせていただいたのは、
それぞれ審査の5ヶ月ほど前から。

よくよくヒアリングさせてもらいますと、
顧客に提出する「設計計画書」や「調査計画書」のほかに、
審査のために「工事計画書」や「プロジェクト計画書」といった書類を、
別途作成され、さらにISO9001の要求事項に沿って、
「妥当性確認チェックシート」や「設計変更履歴」といった書類を追加していたとのこと。

みなさんが3ヶ月前から時間をかけて審査の準備をされていた理由が分かりました。

顧客に提出する「設計計画書」や「調査計画書」を拝見させてもらいますと、
ISO9001要求事項を網羅した内容でした。
妥当性確認にしても、
従来から活用していたチェックリストが存在していましたし、
設計変更にしても、
図面に赤ペンで記入がなされていたり、
顧客との打ち合わせをもとに版管理されていたりしました。
しかし、
これらはISO9001の管理文書・記録としては登録されておらず、
別途で管理されていたのが実態でした。

そこで、今回の審査からはわざわざ「工事計画書」や「プロジェクト計画書」を
作成しなくてもいいですよとお伝えしたところ、お客さまはたいそう驚いていらっしゃいました。

それはそうですよね。
審査の前に慌てて準備するご負担が全くなくなったのですもの。

T社様もS社様も、その後の審査は問題なく通過し、
『これまで感じてきた肩の荷が下りた』との喜びの言葉を頂きました。

2年目以降のお手伝いに際しては、ISO9001の活動と、
実務上行っておられる活動をより整合させることを目的にヒアリングを進めていきました。
例えば、T社様もS社様も、ISO9001要求事項に沿って、ISO委員会を設置され、
毎月進捗状況の報告をなさっていました。

よくよくお話を伺いますと、ISO委員会で議題にのぼる内容は、
経営会議や営業会議などで既に報告されている内容を、
ISO9001認証取得時にお手伝いいただいたコンサルタントから提供されたフォーマットに当てはめて、
改めて議事録に控えていたそうです。

この点に関しては、
経営会議や営業会議などをISO9001のための活動と位置づけて、
取り組んでいただきました。
フリーフォーマットでもいいから、記録に残すことで、
業務にかかる無駄を省くことができました。

こちらのブログをご覧いただいている皆様の中にも、
ISO審査のためにたくさんの時間をかけて、
書類を準備されている方はいらっしゃいませんか?

もちろん弊社でもISOの効率化に向けたお手伝いが可能です。
情報を収集されていらっしゃる方は、ぜひお問合せください。