ISO14001:旋盤加工会社で出した内部監査指摘事例

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ISO総合研究所コンサルタントの堀田です。
今回は内部監査について取り上げます。

内部監査というとISO9001でもISO27001でも、そのほかPマーク(プライバシーマーク)と呼ばれる
個人情報保護の規格でも登場する、ある意味マネジメントシステムの肝になる部分
といってもいいかもしれません。

実際に内部監査のお手伝いをして指摘としてだしたもの、過去の資料を見ていて知ったもの、
人から聞いたものなどありますが、本当に指摘の内容は様々。

納得するものもあれば感心してしまうもの、首をひねってしまうものまであります。
その指摘事項によって対象部門のルールが変わることもあれば、
会社全体のルールに影響してしまうこともあります。

良い影響が出ればよいのですが、残念ながら必ずしもそうとは言えません。
客観的にみると悪い方向へと進んで行ってしまっているケースも何度も見てきました。
それだけ、慎重にならないといけない。でも改善の機会ですのでうまく利用してほしい。

それだけどのような指摘をだすのか、内部監査というひとつのチェック機能を使うのか
というのは重要なことだということです。

前置きが長くなりましたが、前段の内容を踏まえたうえでどのような内部監査事例があるのか、
いくつか紹介します。

重ねてですが、様々な内容の指摘事項がありますのですべてを紹介はできません。
少し切り口を変えた内容のものを紹介できればと思います。

ここでは、シチュエーションを絞って事例をご紹介します。
ということでタイトルの話題に戻ります。

タイトルは、「旋盤加工会社でだした内部監査指摘事例」でした。
シチュエーションはこれです。規格はISO14001、環境マネジメントシステムです。
旋盤加工といってもいろいろありますが、あまり限定はしません。
また、シチュエーションを絞って実例を紹介しますが、
あまりそのお仕事に偏らない内容で紹介できればと思います。

ですので、ISO14001をとっているけど別のお仕事であったり、ISO9001をとっている
同業者の場合でもなるべく参考になるように、こんな内容で出ているところもあるんだなーくらいで
見てもらえると、視野が広がったり広がらなかったりします。

なお、実例をそのままあげようと思いますが、指摘の文面をそのまま載せると読みにくく、
専門性が強く出てしまうため、何点かを簡略化してあげてみます。
※以下はJIS Q 14001:2004(ジスキュー14001:2004)の要求事項です。

・4.2
環境方針に係るところです。
内容もさることながら、その取扱いについて意外と抜けてしまうことが多いようです。

例)環境方針が従業員に周知されていません。
例)一般の人が入手可能な仕組みになっていません。

要素だけ抜き出すととても簡潔な内容です。
少し細かな部分と感じると思いますが、方針の取り扱いに関してはISO14001に限らず、
ISO9001やそのほかのマネジメントシステムでも基本的なところです。

難しいことでもありませんし、基本的なところである分、なにかと抜けがちです。
また、外部審査などが入った際に急に聞かれてあたふたするケースも見受けることが
割とありますので、内部監査の際に簡単に聞いてみましょう。

例えば、事務所への掲示はあっても工場内の掲示がなくほんとに知らなかったというケースや、
工場に掲示しているものが埃などで汚れていたため、内部監査が入るからとわざわざ
新しく出力して張り替えたら古い方針だった、という実例もあったりします。

・4.3.1
環境側面です。
一度抽出するとなかなか大幅な更新がないという方も多いのではないでしょうか?

例)新規の案件(材料、製品等)が発生する予定がありますが、環境側面として特定されていません。

環境側面はISO14001の中でどうしても複雑になりがちであり、理解もしにくいと思われがちな部分です。
そもそも環境側面という言葉自体、普段使うものでもありませんし、
このISO14001という規格の要求事項の中でもイメージがつきにくいかもしれません。

シンプルに言えば、普段やっているお仕事をリストアップして、それらがどのように環境に影響を
与えているのか考えてくださいといったところ。プレス機器を使うようなケースではできてくる
製品に関わってくるものですし、サービス業ではサービスそのものだったりもします。

そして一番気をつけないといけないのは、この環境側面の項目が何を目的としているかというところ。
この規格のこれ以降(この要求事項以降)の項目になってきますが、目的を決めたり、
やることを決めたり、法律が守られているのか確認したりします。

目的が何か。これもシンプルにいってしまえば、それらをする事前準備といったところです。
PDCAでいうところのP、planの段階です。

少し脱線してきているので元に戻すと、この項目は準備をするところなので、
今ある製品に関するものも当然ですが、これから発生が予定される部分まできちんと把握しておく必要があります。
そこまできちんと見ておいて、どのような影響があるのか、重要な事は何なのかをきちんと見極め、
必要な実施事項を決めていきましょうということです。

・4.4.2
力量、教育訓練のところです。ISO14001では、「力量、教育訓練及び”自覚”」となっていますので注意です。

例)著しい環境側面について自覚させるための活動が実施されていない

ISO9001には出てきませんので、そちらをやっていると脱落しがちなのがこの、“自覚させる”というところ。
特に、著しい環境側面というのは、“著しい”といっているくらいなので
特に注意してみていかないといない部分になります。
特別注意扱いなのに何もしないというのはいけません(と規格から読み取れます)。

著しいという言葉も普段あまり使うことがないと思いますので、なかなか理解がしにくいと思いますが、
なんだか特に気をつけないといけないもの、重要なもの、くらいでひとまず置き換えて考えてみてもらってもいいかもしれません。

重要なものについては当然、それについて従業員にわかっておいてもらわないと困ります。
組織にとって大きな影響を与えるものもあれば、中には人そのものに影響があるものもあるかもしれません。
そのようなものは、それに関連する仕事をする方にはきちんと分かっておいてもらう必要があります。

数としては多くも紹介しきれず、まだまだ紹介したい事例も数多くありますが、ひとまず一区切りとします。
といいますか、突拍子がなさすぎてあまり書けない内容などもありますので、この辺で自粛します。

旋盤加工というとどうしても音の問題や油等の管理、廃棄物の処理などに目が行きがちです。
それらももちろん重要ですが、審査を乗り切るという一つの通過地点をスムーズに超えるためにも、
基本的なところが抜けないようにしていくことも必要です。

基本的な部分に行くほど、どうしても規格本文と格闘しなければいけないという面倒さも実際出てきますので、
そのあたりは何を内部監査のテーマとして掲げるかをはっきりさせておくと良いと思います。

規格の改訂などもありましたので、一度基本的なところをという観点の監査が必要であれば、
専門知識を持った方に話を聞いてしまうのが一番近いのは言うまでもありません。

監査についてのお困りごとや内部監査事例をもっと知りたい、その他の内容についてでも、
多少なりご興味がございましたらお聞かせください。
土日祝日はご相談に乗ることができませんが、サービス説明やご相談には無料出張で伺わせていただきます。

ISO9001審査用にこんな帳票使ってませんか?

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いつもご愛読ありがとうございます。
ISO総合研究所の戸沼です。今週は東京でも初雪が観測され、
街はもうすっかり冬の装いとなりましたね。
体調を崩されてはいらっしゃいませんか?さて、
今回のテーマ、
建設業界と測量業界でISO9001の運用代行のお手伝いをさせていただいている
お客さまのケースを書かせていただきます。大阪・八尾市で建設業を営むT社様と、
東京・品川区で測量会社を営むS社様の事例より。

どちらの企業様も、
ISO9001認証を新規取得されてから10年ほど経過していますが、
認証取得時にコンサルタントに手伝ってもらい、
その後は自社にて運用してこられました。
しかし、
毎年審査の前に、
約3ヶ月ほどの時間を費やして、
必要書類の作成に手間を取られていたそうです。

私達がお手伝いさせていただいたのは、
それぞれ審査の5ヶ月ほど前から。

よくよくヒアリングさせてもらいますと、
顧客に提出する「設計計画書」や「調査計画書」のほかに、
審査のために「工事計画書」や「プロジェクト計画書」といった書類を、
別途作成され、さらにISO9001の要求事項に沿って、
「妥当性確認チェックシート」や「設計変更履歴」といった書類を追加していたとのこと。

みなさんが3ヶ月前から時間をかけて審査の準備をされていた理由が分かりました。

顧客に提出する「設計計画書」や「調査計画書」を拝見させてもらいますと、
ISO9001要求事項を網羅した内容でした。
妥当性確認にしても、
従来から活用していたチェックリストが存在していましたし、
設計変更にしても、
図面に赤ペンで記入がなされていたり、
顧客との打ち合わせをもとに版管理されていたりしました。
しかし、
これらはISO9001の管理文書・記録としては登録されておらず、
別途で管理されていたのが実態でした。

そこで、今回の審査からはわざわざ「工事計画書」や「プロジェクト計画書」を
作成しなくてもいいですよとお伝えしたところ、お客さまはたいそう驚いていらっしゃいました。

それはそうですよね。
審査の前に慌てて準備するご負担が全くなくなったのですもの。

T社様もS社様も、その後の審査は問題なく通過し、
『これまで感じてきた肩の荷が下りた』との喜びの言葉を頂きました。

2年目以降のお手伝いに際しては、ISO9001の活動と、
実務上行っておられる活動をより整合させることを目的にヒアリングを進めていきました。
例えば、T社様もS社様も、ISO9001要求事項に沿って、ISO委員会を設置され、
毎月進捗状況の報告をなさっていました。

よくよくお話を伺いますと、ISO委員会で議題にのぼる内容は、
経営会議や営業会議などで既に報告されている内容を、
ISO9001認証取得時にお手伝いいただいたコンサルタントから提供されたフォーマットに当てはめて、
改めて議事録に控えていたそうです。

この点に関しては、
経営会議や営業会議などをISO9001のための活動と位置づけて、
取り組んでいただきました。
フリーフォーマットでもいいから、記録に残すことで、
業務にかかる無駄を省くことができました。

こちらのブログをご覧いただいている皆様の中にも、
ISO審査のためにたくさんの時間をかけて、
書類を準備されている方はいらっしゃいませんか?

もちろん弊社でもISOの効率化に向けたお手伝いが可能です。
情報を収集されていらっしゃる方は、ぜひお問合せください。

ISO9001を5人で取得する方法!

いつもご愛読ありがとうございます。
ISO総合研究所コンサルタントの鈴木です。


様々な理由からISOの取得を検討する機会が訪れると思います。
入札、経審(経営事項審査)の得点、お客様からの要求、社内の仕組みの改善、従業員の意識の改善などなど、

今挙げたのは一部の理由ですが実際にこのような理由からお問い合わせを多く頂いています。

 


ISOを取得するきっかけは様々ですがご相談をいただく中で本当に多い内容というのが
取得までの期間についてです。


ISO といっても色々な種類があります。検討としてよく上がるのは、ISO9001、ISO14001、ISO27001といったところでしょうか。

組織の状況 などによって期間などは前後するものですが、タイトルでも触れた、ISO9001を期間としては半年、人数として

5人という少し小規模な組織を例にあげて考えてみます。

このような条件で取得が予定通りいくにはどうしたらいいでしょうか?

 

「取得する方法!」とタイトルにしていますので、この条件で可能かどうかでいったら
十分可能です。実際にこのような状況で取得されたケースも多くあります。
半年と聞いて短いと感じる方もいれば長いと感じる方もいると思います。
この6ヶ月という期間をどう考えるかは会社の規模や状況によっても異なると思いますが、

共通して言えるのは取得までのスケジュールの考え方です。少ない人数でやる分、無駄なことをいかにやらずに済ませるかが半年で取得するキモになります。


ISO9001に関する情報収集、社内への通知・展開、各部門へのヒアリング調査、文書の作成、実際の運用、審査などやろうと思えばいくらでも出てきますしキリがありません。


スケジュールを立てるには当然ISOに関して知っていなければ、たてられません。
そのあたりの情報収集期間なども含めると、スケジュールをたてるまでに予想以上に時間がかかっていることに気づくと思います。
そして実際に情報を集めに行っても意外と情報集まりません。といいますか、インターネットで検索という方法をとったところで、

知りたい情報が出てこなかったり、情報が結構まちまちだったりしますよね…。


ニッチな分野というのもありますし他にも色々だと思いますが、それだけISOを取得するまでのアプローチの仕方が様々あるとも言えると思います。


ISO9001という規格を取得するにはどんな道のりを通っても、最終的に審査を受けて合格を貰わないといけないのは変わりません。

どのような道のりをたどるかが違うだけです。

自社だけでやるか外部のサービスを使うのかによっても変わってきます。ですが、取得するとしたらあまり手間をかけずに、費用もかけずに取りたいですよね。
それは当然だと思います。それには外部のサービスやISO9001に関する専門的な知識をもっている方(お知り合いにいればですが)がどうしても必要になってくると思います。
情報収集やISOの勉強って少し面倒です。いえ、すごく面倒です。
ここでいう専門的な知識と言ってもISO9001の規格に関する知識だけではありません。

最終的には審査を受けて合格するのが目標ですので、審査に対する知識や経験も必要です。
特に2015年はISO9001が2015年版に改訂(改定)されました。規格が変わることで、規格要求事項への解釈方法はもちろん、審査自体も問われる内容が変わってきます。

まず、ゴールは審査に受かることです。


そのためには、規格改訂前と後の違いについて、規格についても審査についても知っておかないと慌ててしまうことになりかねません。
費用についても同じことがいえます。お問い合わせ頂く内容には、


規格が改訂(改定)されることで追加で何をやらなければいけないのか?
何か追加で費用が発生するもの(設備、サービスなど)があるのか?


というものをいただくことがあります。
これらを判断するには規格についても審査についても知っておかないとやはり判断するのは難しいです。

審査は機械がするものでなく人がするものですので、実際審査員受けの良し悪しというのも存在します。あまり考えたくありませんが。
ですが無駄な費用もかけたくありませんよね。ISO9001の取得に必要だからする設備投資というのは極力減らしたいです。

その投資をすることによってISOを取得する以外のメリットがあれば別ですが、そのためだけのコストは無駄でしかありません。


ISO自体は半年あれば少人数でも十分取得可能です。

審査を受けて合格するまでにどのような方法を取るのかが、全体で見た時の会社組織への負担や会社で働く人の負担が変わってきます。
実際にスケジュールをたてて動き出している人もいれば、情報を集めている段階の人、
まさにこれからスケジュールを立てようとしている人もいるかもしれません。
果たしてその取得までの計画は妥当でしょうか?


必要ないことや無駄な設備投資していないでしょうか?
改めて確認して、必要があれば専門的な知識を持った方にご相談されてみることをおすすめします。


お知り合いにいなくてもコンサルティングなどのサービスは相談無料です。
30分以上は費用が発生することなどありません(全てかはわかりませんが…)。

実際に話に聞く内容ですが、準備が足りていないと感じて取得が先送りになる、担当になったはいいが仕事が忙しく手がまわらない、

そもそも仕事が突発的に入ってくるためスケジュールすら立たない。このような悩みも数多くいただくことがあります。
ですが最終的には当初の予定通りの認証まで行き着きます。

それはそのスケジュールが無理なく進行できる計画であり、無駄なことをそぎ落としているからです。
ある意味、コンサルティング会社や私どもの仕事は踏ん切りがつかない意思決定についてそっと背中を押してあげることです。
状況によっては体当りしてでも背中を押すかもしれませんし、行き過ぎていたらぐいっと引き戻すかもしれません。


しつこいようですが、スケジュールをきちんと管理し、必要なときに背中を押せて、急がなくていい時にはバタバタせずに進行できるような人をどのように社内に配置できるかが重要になってきます。
当初の議題に話を戻すと、とくに少人数での取得では、ISO9001の取得について時間をさくのはやはり難しいとおっしゃる方が多い印象です。


スケジュール立てた段階では取得が見込めていたのに、急なトラブルや仕事で頓挫してしまうことなどは、ある意味当然だと思います。
そのようなときにいかにスケジュールを調整していくか、取得を先に伸ばすのか予定通りにしておくのか。この辺りを決めていくのは難しいと思います。


またトラブルや急な案件が入らないとは限りませんし、それ以外にも仕事をしていく以上は突発的なことが入るのは当然です。


現在の状況を整理し、どのような方法でISO9001という規格に取り組むのか、ベストな方法を考えてみてください。
取って終わりのものではありません。取得後は毎年審査がやってきます。
会社の身の丈に合わせた、重荷にならないベストな方法をみつけるのが情報収集というところで一番重要になってきます。