ISO9001:2015(QMS):2015年度版のリスク及び機会への取組みって何をしたらいいの?

 

 

 

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ISO総合研究所コンサルタントの藤川です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

 

今回は「ISO9001:2015年度版のリスク及び機会への取組みって何をしたらいいの?」についてご紹介致します。

 

まずは今回のISO9001:2015のリスクについて該当する要求事項を見てみましょう。

 

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6.1.1 品質マネジメントシステムの計画を策定するときには,組織は,4.1項で示された課題、および4.2項で求められた要求事項を考慮し,かつ、次の事項のために取り組むために必要なリスクおよび機会を明らかにしなければならない。

a) 品質マネジメントシステムがその意図した結果を達成できるという確信を与える。

b) 望ましい影響を増大する。

c) 望ましくない影響を防止又は軽減する。

d) 改善を達成する。

 

6.1.2 組織は,次の事柄を計画しなければならない。

a) 上記によって決定したリスク及び機会への取組み

b) 次の事項を行う方法

1) その取り組みの品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施

2) その取り組みの有効性を評価

 

リスク及び機会への取り組みは,製品およびサービスの適合性への潜在的な影響と見あったものでなければならない。

 

注記1 リスクへの取組みの選択肢には,リスクを回避すること,ある機会を追求するためにそのリスクを取ること,リスク源を除去すること,発生可能性もしくはその影響結果を変更すること、リスクを共同負担する,あるいは情報に基づいた意思決定によってリスクを保持することが含まれ得る。

 

注記2 機会は,新たな慣行を採用,新製品を発売,新規市場を開拓,新たな顧客への取組み,パートナーシップを構築,新たな技術の使用,及び、組織のニーズ又は顧客のニーズに取り組むためのその他の望ましくかつ実行可能な可能性につながり得る。

 

 

となっております。

 

そもそも、リスクとは何かというお話ですね。

 

リスクとは不確かさの影響です。

・影響とは、期待されていることから、好ましい方向又は好ましくない方向に向かい乖離することです。

・不確かさとは、事象、その結果又はその起こりやすさに関する、情報、理かい又は知識に、たとえ部分的にでも不備がある状態です。

・リスクは、起こり得る事象及び結果との組み合わせとして表現されることが多いです。

・リスクは、ある事象(その周辺状況の変化を含む。)の結果とその発生のおこりやすさとの組み合わせとして表現されることが多いです。

 

 

新たに追加要求となった「リスク及び機会に対応するための処置」にて、リスク(不確かさの影響)と機会(何かをする良い時期)に対応する処置を決めた計画を立てておけと要求しています。よく見ると、文書化した情報の記載がないので、ここに文書・記録の要求はないので、審査レベルで言えば、リスク機会の対応する処置の計画は、口頭で話せればよいということになります。

より細かく言えば審査では4.1 組織及びその状況の理解、4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解に関する情報を元に、何が取り組むべき「リスク及び機会」として決定されたか、決定された「リスク及び機会」への取組計画、取組みの有効性評価方法、リスク及び機会に対する監視結果等を審査全般で検証されることになります。

 

 

ISO9001 (QMS)の2015年改訂における主要な変更点の一つは、“予防”を品質マネジメントシステムの個別の構成要素として扱うのではなく、リスクを考慮するための体系的なアプローチを確立したということです。

リスクは、品質マネジメントシステムのあらゆる側面に本来備わっているものです。

リスクに基づく考え方は、日常生活の中で私たちが自然と行っていることが多いです。

ISO9001 (QMS)のこれまでの旧規格版では、予防処置は独立した項目でありました。しかし、リスクに基づく考え方をとることによって、リスクへの考慮は不可分なものとなります。これにより、早期の特定及び取組み(予防含む)を通して、望ましくない影響を予防又は削減する上で、後追いではなく、先取り(予防含む)をするようになります。つまりマネジメントシステムがリスクに基づいたもので作れると、予防処置がそこに備わるようになります。

 

・企業が行うべき内容

 

1.リスクへの取組みを計画する。

└まずはどのようなところで、どのようなリスクがあるか洗出し、どうすればそのリスクを回避又は排除できるか、 どうすればリスクを緩和できるか計画を立てる。すべてのリスクを回避できるわけではないので、優先順位を決めて削除できるものから削除する。受容するものは受容すると決める。

 

2.計画通りに実施する、取組みを行う。

 

3.取組みの結果の有効性を確認する。

 

4.有効性の確認から学習し、改善する。

 

上記の手順で運用を実施していけばいいのです。

つまりはどのマネジメントシステムにも共通するPDCAサイクルですね。

 

 

ISO9001:2015(QMS)新規取得、規格改定等においてお困りの企業様がいらっしゃいましたら、ISO総合研究所までご連絡ください。

プロのコンサルタントとして、ISO9001:2015(QMS)の新規取得、規格改定のお悩みを解決させていただきたいと思います。

ISO14001規格対応って何するの?

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ISO総合研究所 コンサルタントの藤川です。
いつもお読みいただきありがとうございます。さて、今回はISO(アイエスオー)のISO14001規格対応について、お話していこうと思います。

2015年版に反映されている規格改訂対応について大きく変更分けされている点と言えば、やはり項番です。

他のISO規格と統合しやすいように、章立ての共通になった事が主な内容になります。
メインで統合しやすい規格としては、9001:2015・27001:2013・39001:2012が同じ章立てで構成されています。
章立てが統合された事によって複数の規格でも1つのマニュアルに当てはめる事が可能になりました。
その他にも、各項番の名前が変更になりました。
以下に変更点を記載いたします。

ISO14001:2004               ISO14001:2015
4.  環境マネジメントシステム要求事項    |  4組織の状況
4.1 一般要求事項              |  5リーダーシップ
4.2 環境方針               |  6計画
4.3 計画                 |  7支援
4.4 実施及び運用             |  8運用
4.5 点検                 |  9パフォーマンス評価
4.6 マネジメントレビュー         |  10改善

以上になります。
さらに、上記の項目を見るとわかりますが、大きい変更として要求事項が新たに3つ追加されています。
簡単な概略を記載します。

(1)組織及びその状況の理解
ISOの仕組みを単に認証のため、審査のために構築することを目的とせず、企業のプロセスを重視して構築していきましょうと要求しています。
組織の目的及び戦略(方針)を明らかにした上で、それに関係するヒト・モノ・カネ全てに当てはめて考えていきましょうという事です。
今までは、自分達に関係性があり、尚且つ管理できる所を管理していこうという仕組みでしたが、
今回は、企業の市場(マーケット)の変化等の対応を考え、仕組みを構築していこうという事です。
例えば、委託企業などでも管理できる要素や環境に軽減に訴える事ぐらいはできると思います。
そのような環境への配慮を自社だけで管理せず皆に広めていきましょうという事です。

(2)リスク及び機会への取組み
会社としてのリスクに対する取組み方法を決めることを要求しています。
今の規格(ISO14001:2004)では、発生を未然に防止する策として、その対応計画を定めるという予防処置という項目があります。
この予防処置という項目が新規格ではなくなり、代わりとして出てきたのがこのリスク及び機会への取組みです。
自社環境におけるリスクを予防していこうという考えではなく、もっと大きくリスクを考えることが要求されていることが大きな変化です。
サイクルで考えるとPDCAのA(改善)で対応していた予防処置とは違い、P(計画)の段階で起きるかもしれない。起きた後の対応じゃなく、事前に対応していこうとの考え方に変更いたしました。
これにより、事前に起きるかもしれないという考え方がひろがります。
この業務は環境違反している可能性はないか?この製品で環境への負担はないのか?等
事前にリスク対策していく仕組みが必要になってきます。
そしてそのリスクの取組みの方向づけを一つに絞り、明らかにすることが必要です。

(3)パフォーマンス評価の重視
現在のISO14001(14001:2004)には、環境パフォーマンスという自社でやっている環境を考慮した動きってどんなのがあるのかを把握しよう。という項目がありましたが、新規格(ISO14001:2015)では、「箇条9パフォーマンス評価」という大きな項目となりました。具体的な要求事項としては、品質又は環境パフォーマンスの評価を行うことを要求されています。簡単に言うと、必ず自社でやった環境への取り組みをちゃんと把握して何点か決めてしまおうと言うルールです。
主な取り組みとしては以上となりますが、少しだけ変更している箇所もよく見てみると出てきます。
以下の項目が少し変更されている項目です。
次回のブログ内容に繋げるためにも一言解説させて頂きます。

・環境マネジメントシステム
└自社のビジネスプロセスにより重きをおいてISOに組み込んでいきましょうという事です。

・汚染の予防
└今までは自社で考えられる範囲でしたが、ISO14001:2015では組織が業務を行う上で関係する全ての組織の環境も考慮しなさいと言われています。

・環境状況(生物多様性・気候変動など)
└環境は生物によって様々なのでその旨も考えておきましょうねという事です。
また、気候についても考えていきましょうねという事です。

・環境目的が環境目標に統合
└環境の目的と目標が一つにまとまっただけです。
今までの考え方で特に問題ありません。

・環境パフォーマンスの向上を目指す
└環境の考え方をもっと持ち強くしていきましょうという事です。

・ライフサイクルを考慮した環境側面の特定が要求されている
└自社の業務に関係ある環境の影響をしっかり特定していきましょうという事です。

・コミュニケーションの内容がより細かく要求されるようになった。
└形だけのコミュニケーションではなく、もっと関係性のある人だけに限定したりすることでコミュニケーションの場を増やそうという事です。

・順守義務を達成するよう要求されている。
└自社で把握したルールはしっかり守りましょうと言われています。

以上です。
こう見てみると以外とそこまでの変更はありません。
より業務に特化したISOを意識すると新規格への対応もやりやすくなるかもしれません。

「審査員に聞きました!ISO14001規格改訂でここを指摘したい!」

いつもご愛読ありがとうございます。
ISO総合研究所コンサルタントの藤川です。

 


さて、2015年に開始されたISO14001の規格改訂もあり、つもる次回審査に向けて皆様ご準備していると思います。
このISO 14001:2015発行後、36ヶ月以内に移行を完了(認証書を発行)する必要があります。
今回、このブログを記載するにあたって、いくつかの審査機関に電話しました。
審査機関についても、

各審査機関の特徴として

①外資系

②古くからある審査機関

③現場を大事にする審査機関

④お客様数が減少傾向にある審査機関

に電話しました。


今回上記4つの審査機関に規格改定に伴った指摘事案を聞いてきましたので、下記に記載します。
ちなみに

①外資系④お客様数が減少傾向にある審査機関

からはお答えできないとの回答を頂きましたので

今回は②番、③番の審査機関から聞いたお言葉を記載させて頂きます。


②古くからの審査機関
・規格改定で見られるポイントはどこ?新項番はどこを見ますか?


⇒かなり変更されます。今回の規格改定は主に事業との統合捉えられているので、今までは受注金額等にスポットをあてていたが、今回は改定に伴って変更していく。

 9001は大分変更するか14001はそこまで変更はなし。
・規格改定に伴って現状確認されていた箇所も変わる?

⇒変わる。具体的にどこが変わるとは言えないが、規格としての守備範囲が変更になる。
14001では、例として委託先を見ていたが、ほんとに委託先だけでいいのか?委託先も考えなくてはいけないのではないか等、

深く突っ込む必要が出てく る。例えば、家電をリサイクルに出したとするならば、そのリサイクル業者は自社とどう関わり合いがあるのか?環境にどう影響してくるのか?等

・改善事項、指摘事項の判断基準は変わるのか?


⇒ 逆に統一される。現状、各項番について専門性・分野等によって個々の審査員の独特な意見が強くあったかもしれないが、今回の規格改定では、

社内で各要求事 項の切り口・言い方等を勉強している。もちろん時間がたつと個々の意見が反映されていくかもしれないが、現状では統一された考え方で審査に向かっていくと 思う。
前提として、移行審査では不適合は出さない考えを持っている。1社でも不適合をだすと、いくつかの不適合でこの考えは間違っていないなど、審査員同士の考えが合わなくなる

可能性を避けるため自社で1年間で良く考え、自社の仕組みに構築していってほしい思いがある。

・規格改定に伴って一番重要なのは??


⇒先ほども言ったが、基本的には指摘を出さない。しかし手順などを考えていないと不適合をださないといけないため、わからないなりにも変更、手順は構築してほしい。
こちらも手順を作っていると、会社として決定した目的・目標への道案内はある程度はできるからまずは、スタートラインを作る事を意識してほしい。

③現場系の審査機関
・規格改定で見られるポイントはどこ?新項番はどこを見ますか?


⇒規格改定で変わった場所をメインで見ます。もちろん以前と変わっていない場所も確認はしますが、規格改定に伴った移行審査では新しい規格項番の手順、及びルールが策定されているかを確認していきます。

・規格改定に伴って現状確認されていた箇所も変わる?


⇒基本的に弊社は新項番と現状あった項番ともに変更に関して変更するつもりはないです。


今まで通り、自社で行っている業務をどう組み込んでいけているかを確認していきます。
もちろん、新項番によって業務に直結した仕組みを構築しているかをメインで確認しますが、うちはもともと業務に直結しているかをメインで見ているので大きな変更はないです。


・改善事項、指摘事項の判断基準は変わるのか?


⇒変えるつもりもない。規格改定に伴った審査というが、基本は意識しなくてもよい。
もちろん手順が構築できていない、様式がないなどは指摘としてあがるが手順が無い事はない。必ずあるのでそれを見つける事が重要。そうすると文書化要求がなければ基本的には改善事項で終わる。


・規格改定に伴って一番重要なのは??


⇒一番重要して欲しい事は、ストーリー。どのように構築し、計画し、周知し、策定できたのか?そのPDCAサイクルが一番大事。会社に周知し、手順化できていれば後はその手順に対してアドバイスのような改善事項を出すだけ。


以上です。
どうしても会話調で聞いてしまったのでレポートみたいになってしまいましたが…(笑)
今回は2社からお伺いできましたが、2つの審査機関から強く言われた事がありました。
「わからないなりにも手順を構築すること。それが一番大事」との事でした。


たしかに、何かをスタートする為にはまずルール、やり方を策定すること。そしていかに従業員の方々にそれを周知するかが重要です。
そのスタートラインをどう構築していくのかを審査で確認されるかもしれません。


問題はスタートラインが目的に向かって真っすぐ向いているかどうか。
もし道しるべがずれているかどうか確かめたい時は是非弊社コンサルタントまで一度ご連絡くださいませ。
反れた道を戻すよう努力させて頂きます。