ISO9001(アイエスオー9001)2015年版に移行する際に気を付けること

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ご愛読者の皆様、いつもありがとうございます。

また、初めての方も、ありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの久米です。

今回は

ISO9001(アイエスオー9001)2015年版に移行する際に気を付けることをお話しさせて頂きます。

 

まず、いつまでにISO9001(アイエスオー9001)2015年版へ移行しなければいけないかご存知でしょうか?

 

実はISO9001(アイエスオー9001)の規格が改訂されたから次の審査には即新しい内容で審査を受けなければいけないなんてことはないんです。ISO9001(アイエスオー9001)の改訂内容が広範囲で、仕組みの基本的改訂部分もある為、移行の審査は2018年9月に2008年版の有効期限が切れるまでに受ければ問題ありません。

 

ISO9001(アイエスオー9001):2015に移行するまで2年以上の猶予がある為、一度、社内のルールが有効かどうか見直ししてみることをオススメします。

 

ここからは各項番ごとにISO9001(アイエスオー9001)2008年版からの変更点や、注意することを書いていきたいと思います。

 

4 組織の状況

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「1.2 適用」「4.1 一般要求事項」「4.2.2 品質マニュアル」が該当します。

 

ここの項番ではISO9001(アイエスオー9001):2008から変更する必要な部分は特にありません。ただし、ISO9001(アイエスオー9001):2008では適用除外とすることが出来たのが、7項のみであったが、ISO9001(アイエスオー9001):2015では限定する規定がなくなったため、審査の為に無理をしていた組織は実態に合わせて変更することができます。

 

5 リーダーシップ

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「5.1 経営者のコミットメント」「5.2 顧客重視」「5.3 品質方針」「5.5.1 責任及び権限」「5.5.2 管理責任者」が該当します。

 

ここの項番でも基本的にはISO9001(アイエスオー9001):2008から何も変更する必要はありません。管理責任者という用語は用いられなくなりましたが、トップマネジメントに代わって品質マネジメントシステムを実施する責任者の任命が必要という意図は変わっていません。

 

6 計画

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「8.5.3 予防処置」「5.4.1 品質目標」「5.4.2 品質マネジメントシステムの計画」が該当します。

 

ここでは「6.1 リスク及び機会への取組み」というISO9001(アイエスオー9001):2008にはなかった新たな要求事項があります。どの組織にも年度の収益の見通しがあると思います。これはあらゆる事態を想定して判断して立てられたものであるはずです。それを整理整頓し、何を実現するために何をするかを品質目標などにまとめて明確にするだけで要求事項を満たすことができます。

 

どれが「機会への取組み」でどれが「リスクへの取組み」なのか説明することができればISO9001(アイエスオー9001):2015へ移行するにあたって特に変更の必要はありません。

 

7 支援

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「6.1 資源の提供」「6.3 インフラストラクチャー」「6.4 作業環境」「7.6 監視機器及び測定機器の管理」「6.2.2 力量、教育・訓練及び認識」「5.5.3 内部コミュニケーション」「4.2 文書化に関する要求事項」「4.2.3 文書管理」「4.2.4 記録の管理」が該当します。

 

この項番でも規格に記載されている文言の表現が変わっただけで基本的にISO9001(アイエスオー9001):2008から変更する部分はほとんどありません。

 

「7.1.6 組織の知識」はISO9001(アイエスオー9001):2015で新たに追加されているが、ISO9001(アイエスオー9001):2008の「6.2 人的資源」に明示はされていないが当然必要であった職務知識の充足管理が明示されただけのものです。

 

「7.4 コミュニケーション」はISO9001(アイエスオー9001):2008の「5.5.3 内部コミュニケーション」に外部との情報交換の実態を追加するだけで対応できます。

 

8 運用

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「7.1 製品実現の計画」「7.2 顧客関連のプロセス」「7.3 設計開発」「7.4 購買」「7.5 製造及びサービス提供」「8.3 不適合製品の管理」「8.2.4 製品の監視及び測定」が該当します。

 

ここでもISO9001(アイエスオー9001):2008からマニュアルの記載を含め何も変更する必要はありません。ISO9001(アイエスオー9001):2015では要求事項の並びが変更されている為、変更されているものを並び替え、分割するだけで対応可能です。

 

「8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物」では外部提供者の所有物が管理対象に加わりましたが、ISO9001(アイエスオー9001):2008の「7.5.4 顧客の所有物」と趣旨は同じものです。顧客から支給、又は貸与される資産などの管理が必要な外部提供者の所有物がない限り、マニュアルの記載等を変更する必要はありません。

 

9 パフォーマンス評価

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「8.1 一般」「8.2 監視及び測定」「8.2.1 顧客満足」「8.4 データ分析」「8.2.2 内部監査」「5.6 マネジメントレビュー」が該当します。

 

ISO9001(アイエスオー9001):2015の規格で使用されている用語や表現が変更になっただけでISO9001(アイエスオー9001):2008から変更する必要がある要求事項はありません。

 

10 改善

ISO9001(アイエスオー9001):2008の「8.5.1 継続的改善」「8.3 不適合製品の管理」「8.5.2 是正処置」が該当します。

 

この項番でもISO9001(アイエスオー9001):2008の「8 測定、分析及び改善」をISO9001(アイエスオー9001):2015の9項と10項に分けて記載されているだけで基本的には変更の必要はありません。

 

マニュアルの記述をISO9001(アイエスオー9001):2015に合わせて書き変えるだけで対応可能です。

 

ISO9001(アイエスオー9001):2015へ改訂されたことで追加になった要求はありません。今まで自社で運用していたルールのみで対応することができるので、ISO9001(アイエスオー9001):2015のどこに当てはまるのかを洗い出しすることが大切だと思います。

 

長々とお話をさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか??

なんとなくでもわかって頂けましたでしょうか??

まだ、よくわからない!!

わかったけど本当はどうなの??

自社で改訂作業できるかな?と思った方は

1度、弊社のお話しを聞いていただきご検討いただければ幸いです。

・ISO9001(アイエスオー9001):2015取得を検討している。

・ISO9001(アイエスオー9001):2008を取得したけど、運用がうまくいかない。

・ISO9001(アイエスオー9001):2008を取得したけど、今後どうしたらいいのかがわからない。

・ISO9001(アイエスオー9001):2008の審査機関変えたいんだけど、どうしよう??

などなど、一人で、自社だけでどうすればいいのかお考えでしたら

弊社は、現在、約1,500社様以上のサポートをさせて頂いております。

豊富な実績で精一杯サポートさせていただきます。

ISO27001(ISMS):2015年度規格改訂4.4項「情報セキュリティマネジメントシステム」規格解釈

 

 

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いつもご愛読いただきましてありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの戸沼と申します。

今回のブログでは、

ISO27001(ISNMS):2015年度規格改訂4.4項「情報セキュリティマネジメントシステム」の規格解釈について書かせていただきます。

 

内容としては、

大きく下記の3つの項目をご説明させていただきます。

 

 1.ISO27001(ISNMS):2006年版と、ISO27001(ISNMS):2013年版の対比

 2.ISO27001(ISNMS):2013年版で明確にされたこと

 3.ISO27001(ISNMS):2006年版から、ISO27001(ISNMS):2013年版に移行するにあたって確認すべきこと

 

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1.ISO27001(ISNMS):2006年版と、ISO27001(ISNMS):2013年版の対比

 

まずは、ISO27001(ISNMS):2006年版と、ISO27001(ISNMS):2013年版の対比からみていきましょう。

 

ISO27001(ISNMS):2006年版における構成は下記の通りです。

4 情報セキュリティマネジメントシステム

4.1 一般要求事項

 

ISO27001(ISNMS):2013年版における構成は下記の通りです。

4.4 情報セキュリティマネジメントシステム

 

上記のように、

章の構成は変わっていますが、

大きな要素としては変わっていないことが分かります。

 

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2.ISO27001(ISNMS):2013年版で明確にされたこと

 

次に、ISO27001(ISNMS):2013年版で明確にされたことをみていきましょう。

 

ISO27001(ISNMS):2006年版における4.1項「一般要求事項」の記述は下記の通りです。

「組織は、その組織の事業活動全般及び直面するリスクに対する考慮のもとで、文書化したISMS を確立、

導入、運用、監視、レビュー、維持及び改善しなければならない。」

 

ISO27001(ISNMS):2013年版における4.4項「情報セキュリティマネジメントシステム」の記述は下記の通りです。

「組織は、この規格の要求事項に従って、ISMS を確立し、実施し、維持し、かつ、継続的に改善しなければならない。」

 

一見して分かることは、2006年版では「その組織の事業活動全般及び直面するリスクに対する考慮のもとで」という表記がありましたが、2013年版では、これら考慮すべき事項が4.1項から4.3項にてより明確化されました。

 

お客様訪問時に、障壁に感じていらっしゃるとよく伺うのは、この4.1項から4.3項をどう明確化するか、その方法を模索していらっしゃるところですね。組織によっては、SWOT分析をおこない、その結果報告をなさっているところもありますし、組織ごとの指標をもとに、定期的に報告をしている組織もあります。この点に関しては、経営層がどのような指標をもとに経営的なご判断をなされているのかを洗い出してみるのがよさそうです。

 

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3.ISO27001(ISNMS):2006年版から、ISO27001(ISNMS):2013年版に移行するにあたって確認すべきこと

 

最後に、ISO27001(ISNMS):2006年版から、ISO27001(ISNMS):2013年版に移行するにあたって確認すべきことを考えていきます。

 

私たちコンサルタントは、

様々な業種・業態の組織様のお手伝いをさせていただく中で、

役得と言いますか、様々な形・内容の「マネジメントレビュー」を拝見させていただいております。

その中で感じることは、

情報セキュリティマネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化 や、組織及びその状況の理解、利害関係者のニーズ及び期待の理解というのは、

「マネジメントレビュー」において、明確になっていることか多かったように思われます。

 

それから、これまでは、いわゆる「マネジメントレビュー」にて報告や指示がなされていた以外にも、

日常のコミュニケーション(例えば、経営会議、幹部会議、営業会議、等)にて、該当する項目の報告および指示がなされていないかを探してみてください。おそらくは、「マネジメントレビュー」という形を取らずしても、要求事項を満たすような定期的なイベントが実施されているのではないでしょうか。

 

 忘れてはいけないのは、マネジメントレビューを実施した結果の、文書化された情報が保持されているかです。

 

上記のような点にフォーカスをあてて、

貴社の情報セキュリティマネジメントシステムが整っているか、見てみてはいかがでしょうか。

ISO14001:2015年度規格改訂10.2項「不適合及び是正処置」規格解釈

 

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いつもご愛読ありがとうございます。

ISO総合研究所の梅崎です。

 

本ブログでは、ISO14001:2015の10.2項「不適合及び是正処置」について、旧規格と比較し、お話しさせて頂きます。

ISO14001:2004では4.5.3に記載されていた「不適合及び是正処置」、その2004年版の要求事項(予防処置を含む)をまずは記載致します。

 

組織は、顕在及び潜在の不適合に対応するための並びに是正処置及び予防処置をとるための手順を確立し、実施し、維持すること。その手順では、次の事項に対する要求事項を定めること。

 

a)不適合を特定し、修正し、それらの環境影響を緩和するための処置をとる。

b)不適合を調査し、原因を特定し、再発を防ぐための処置をとる。

c)不適合を予防するための処置の必要性を評価し、発生を防ぐために立案された適切な処置を実施する。

d)とられた是正処置及び予防処置の結果を記録する。

e)とられた是正処置及び予防処置の有効性をレビューする。

とられた処置は、問題の大きさ、及び生じた環境影響に見合ったものであること。

組織は、いかなる必要な変更も環境マネジメントシステム文書に確実に反映すること。

 

上記要求に対し実施することを要約すると、

 

①組織における不適合、あるいは不適合の可能性がある事象に対し、どのように是正及び予防するかの手順を確立し、実施、維持する。

②その手順において、不適合の特定・修正、原因の特定、再発防止、予防処置の必要性の評価、その必要な処置の実施、その処置の結果を記録し、有効性をレビューするといった、a)~e)項の要求事項を定めること。

③組織は、必要な変更を環境マネジメントシステムにおける文書に確実に反映する。

 

この三点が要求されております。

 

そして、この項番はISO14001:2015においては、旧規格で合わせて記載されていた予防処置を省き、10.2 不適合及び是正処置とされており、

各要求事項に従い、事業者が実施すべき事項を記載致します。

 

10.2 不適合及び是正処置

不適合が発生した場合、組織は、次の事項を行わなければならない。

a) その不適合に対処し、該当する場合には、必ず、次の事項を行う。

1) その不適合を管理し、修正するための処置をとる。

2) 有害な環境影響の緩和を含め、その不適合によっておこった結果に対処する。

b) その不適合が再発又は他のところで発生しないようにするため、次の事項によって、その不適合の原因を除去するための処置を取る必要性を評価する。

1) その不適合をレビューする。

2) その不適合の原因を明確にする。

3) 類似の不適合の有無、又はそれが発生する可能性を明確にする。

c) 必要な処置を実施する。

d) とった是正処置の有効性をレビューする。

e) 必要な場合には、環境マネジメントシステムの変更を行う。

是正処置は、環境影響も含め、検出された不適合のもつ影響の著しさに応じたものでなければならない。

組織は、次に示す事項の証拠として、文書化した情報を保持しなければならない。

― 不適合の性質及びそれに対してとった処置

― 是正処置の結果

2015年版の規格要求に沿って実施する事項ですが、いたってシンプルかと存じます。

 

要約すると、

・不適合が起きた場合は管理して修正するための処置をとり、不適合によっておこった結果に対処する。

・その不適合の再発防止のため、不適合をレビューし、原因を明確にし、似たようなケースがないか、又は想定されないかを明確にし、原因除去のための処置を取る必要があるのか、必要性を評価する。

・必要な処置を実施、その(不適合のもと影響も著しさに応じた)是正処置がいかに有効であったか、有効性をレビューし、それにより必要が発生した場合は、環境マネジメントシステムの変更も行う。

・不適合の性質及びそれに対してとった処置、是正処置の結果を文書化し、保持する

 

上記を実施すれば、この10.2項「不適合及び是正処置」の要求事項に関しては満たされます。

不適合に対して是正処置を取り、修正する、レビューするということは、恐らくは、規格に要求されることなく多くの事業者様が既に実施されておられることかと存じますが、それを如何に文書化するか、ISOの要求事項を満たすのか、この部分がご担当者様を悩ませるかと思います。

 

上記いかがでしょうか?文章にすると簡単であっても、実際に規格改訂を実施するとなれば、自らの頭を悩ませながら規格に目を通す時間、旧規格と新規格の対比を確認し、マニュアルを含む文書の修正。改訂作業に取り組む工数は発生します。

その手間を考えると、外部にアウトソースし、ご担当者様を本業に注力させることも一考かと存じます。

 

 

ISOを新規取得したい、またはISOのための作業を減らしたいが、どのようにすればよいのかわからない、規格の改訂ができるのかが不安であるという企業様、担当者様。

是非一度弊社にお問い合わせ下さいませ。50社の担当を持つ、経験豊富なコンサルタントが御社へお伺いさせて頂き、ご説明させていただきます。

ISO9001:2015(QMS):2015年度版のリスク及び機会への取組みって何をしたらいいの?

 

 

 

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ISO総合研究所コンサルタントの藤川です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

 

今回は「ISO9001:2015年度版のリスク及び機会への取組みって何をしたらいいの?」についてご紹介致します。

 

まずは今回のISO9001:2015のリスクについて該当する要求事項を見てみましょう。

 

────────────────────────

6.1.1 品質マネジメントシステムの計画を策定するときには,組織は,4.1項で示された課題、および4.2項で求められた要求事項を考慮し,かつ、次の事項のために取り組むために必要なリスクおよび機会を明らかにしなければならない。

a) 品質マネジメントシステムがその意図した結果を達成できるという確信を与える。

b) 望ましい影響を増大する。

c) 望ましくない影響を防止又は軽減する。

d) 改善を達成する。

 

6.1.2 組織は,次の事柄を計画しなければならない。

a) 上記によって決定したリスク及び機会への取組み

b) 次の事項を行う方法

1) その取り組みの品質マネジメントシステムプロセスへの統合及び実施

2) その取り組みの有効性を評価

 

リスク及び機会への取り組みは,製品およびサービスの適合性への潜在的な影響と見あったものでなければならない。

 

注記1 リスクへの取組みの選択肢には,リスクを回避すること,ある機会を追求するためにそのリスクを取ること,リスク源を除去すること,発生可能性もしくはその影響結果を変更すること、リスクを共同負担する,あるいは情報に基づいた意思決定によってリスクを保持することが含まれ得る。

 

注記2 機会は,新たな慣行を採用,新製品を発売,新規市場を開拓,新たな顧客への取組み,パートナーシップを構築,新たな技術の使用,及び、組織のニーズ又は顧客のニーズに取り組むためのその他の望ましくかつ実行可能な可能性につながり得る。

 

 

となっております。

 

そもそも、リスクとは何かというお話ですね。

 

リスクとは不確かさの影響です。

・影響とは、期待されていることから、好ましい方向又は好ましくない方向に向かい乖離することです。

・不確かさとは、事象、その結果又はその起こりやすさに関する、情報、理かい又は知識に、たとえ部分的にでも不備がある状態です。

・リスクは、起こり得る事象及び結果との組み合わせとして表現されることが多いです。

・リスクは、ある事象(その周辺状況の変化を含む。)の結果とその発生のおこりやすさとの組み合わせとして表現されることが多いです。

 

 

新たに追加要求となった「リスク及び機会に対応するための処置」にて、リスク(不確かさの影響)と機会(何かをする良い時期)に対応する処置を決めた計画を立てておけと要求しています。よく見ると、文書化した情報の記載がないので、ここに文書・記録の要求はないので、審査レベルで言えば、リスク機会の対応する処置の計画は、口頭で話せればよいということになります。

より細かく言えば審査では4.1 組織及びその状況の理解、4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解に関する情報を元に、何が取り組むべき「リスク及び機会」として決定されたか、決定された「リスク及び機会」への取組計画、取組みの有効性評価方法、リスク及び機会に対する監視結果等を審査全般で検証されることになります。

 

 

ISO9001 (QMS)の2015年改訂における主要な変更点の一つは、“予防”を品質マネジメントシステムの個別の構成要素として扱うのではなく、リスクを考慮するための体系的なアプローチを確立したということです。

リスクは、品質マネジメントシステムのあらゆる側面に本来備わっているものです。

リスクに基づく考え方は、日常生活の中で私たちが自然と行っていることが多いです。

ISO9001 (QMS)のこれまでの旧規格版では、予防処置は独立した項目でありました。しかし、リスクに基づく考え方をとることによって、リスクへの考慮は不可分なものとなります。これにより、早期の特定及び取組み(予防含む)を通して、望ましくない影響を予防又は削減する上で、後追いではなく、先取り(予防含む)をするようになります。つまりマネジメントシステムがリスクに基づいたもので作れると、予防処置がそこに備わるようになります。

 

・企業が行うべき内容

 

1.リスクへの取組みを計画する。

└まずはどのようなところで、どのようなリスクがあるか洗出し、どうすればそのリスクを回避又は排除できるか、 どうすればリスクを緩和できるか計画を立てる。すべてのリスクを回避できるわけではないので、優先順位を決めて削除できるものから削除する。受容するものは受容すると決める。

 

2.計画通りに実施する、取組みを行う。

 

3.取組みの結果の有効性を確認する。

 

4.有効性の確認から学習し、改善する。

 

上記の手順で運用を実施していけばいいのです。

つまりはどのマネジメントシステムにも共通するPDCAサイクルですね。

 

 

ISO9001:2015(QMS)新規取得、規格改定等においてお困りの企業様がいらっしゃいましたら、ISO総合研究所までご連絡ください。

プロのコンサルタントとして、ISO9001:2015(QMS)の新規取得、規格改定のお悩みを解決させていただきたいと思います。

ISO9001(QMS)2015年度版 8.7不適合なプロセスのアウトプットの管理

_shared_img_thumb_AL301_nekutai0320140830131838_TP_Vこんにちは!!

桜が満開に近づき、各地でお花見のニュースが飛び交っていますね!

皆さんの会社ではお花見は開催されていますか?

東京本社では代々木公園で開催され自由参加でした!

私は参加できませんでしたが、寒いながらも楽しそうな様子がFACEBOOKにアップされていましたね!

楽しそうで何よりです!

2016年が始まったかと思っていたら、もう4月です!

あったかくなってきて、るんるん♪気分なのではないでしょうか?

 

さて、今日はISO9001:2015 (QMS) 2015年度版の「8.7不適合なプロセスのアウトプットの管理」について解説します!

まずは要求事項を確認してみましょう!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

8.7 

不適合なアウトプットの管理 

8.7.1

組織は,要求事項に適合しないアウトプットが誤って使用されること又は引き渡されることを防ぐ

ために,それらを識別し,管理することを確実にしなければならない。

組織は,不適合の性質,並びにそれが製品及びサービスの適合に与える影響に基づいて,適切な処置を

とらなければならない。これは,製品の引渡し後,サービスの提供中又は提供後に検出された,不適合な

製品及びサービスにも適用されなければならない。

組織は,次の一つ以上の方法で,不適合なアウトプットを処理しなければならない。   

a)修正

b)製品及びサービスの分離,散逸防止,返却又は提供停止

c)顧客への通知

d)特別採用による受入の正式な許可の取得

-現状のままでの使用

-製品及びサービスのリリース、継続又は再提供

-特別採用に基づく合否判定

不適合なアウトプットに修正を施したときには,要求事項への適合を検証しなければならない。

8.7.2

組織は,次の事項を満たす文書化した情報を保持しなければならない。

a)不適合が記載されている。

b)とった処置が記載されている。

c)取得した特別採用が記載されている。

d)不適合に関する処置について決定する権限をもつ者を特定している。

9001では、2008年版の7章(製品実現)の要求事項の大部分がこの章に含まれます。

要求事項そのものはそれほど大きくは変わりません。

8.7は不適合なアウトプットの処理法として以下が示されている。

修正、製品及びサービスの分離,散逸防止,返却又は提供停止、

顧客への通知、特別採用による受入の正式な許可の取得。

また、8.7.1b)修正、製品及びサービスの分離,散逸防止,返却又は提供停止、

c)顧客への通知

 

何を言われているか。と言いますと!

 

8.7.1は不適合に対して対応してください!

 

当たり前ですね。皆さん、当然の如くやっていると思われます。

 

製造会社さんを例にして見ましょう!

 

A社からB商品を4月10日までに80個の依頼あったとしましょう。

 

図面を確認して、個数を確認して、納期を確認して。

 

製作して、出荷…

 

しようと思ったら、不具合がある商品がいくつかあることが判明!

 

すでに納期の4月10日…こんな状況だったら何をしますか?

ねらいのとおりに行かなかったことを不適合といい、

要求事項を満たしていないことを言います。

 

この不適合が検出された場合、まず不適合であることをきちんと明示し、識別しなければなりません。

そして次のプロセスやお客様に誤って引渡しをしないように管理する必要があります!

 

上記の場合、不具合のある製品をお客様に引渡しをしてはいけません!

最終の検査で見つかった不具合品はお客様に渡らないように管理する必要があります。

不具合品であることをわかりやすく表示するなど、置き場を決めておくと良いでしょう。

また、何らかの処置が必要でもともとのお客様が要求したとおりに直す修正という方法があります。

修正とは不適合を取り除くことです。

また、謝って使用されないように分別したり

どこかにまぎれてしまわないように防止策を施したり

委託事業者などに返却したり、提供することをやめたりすることで対応できます。

 

誤って不具合品をお客様に引渡しをしてしまった場合や

不具合品が出荷前に検出されたことによってお客様に迷惑がかかる場合などには

迅速にお客様に通知しなければなりません。

 

例えば、今回の場合、お客様との約束の納期に不具合品が見つかったため、

決った数を納期中に納品できないことをお客様に連絡します。

不具合品分を新しく製造しますが、お客様に現状を報告したところ

お客様はすぐ納品してもらった製品で作業に取り掛かりたい!

今ある数だけ納品してくれ!とのことだったので、現状製造できた分を納品することで了承してもらいました。

これを特別採用といいます。

 

要求事項では不適合(今回は不具合品が発見されたこと)やとった処置、特別採用の内容、

不適合に対する処置を決定した権限をもとものに関して文書化した情報が求められています。

一般的には「不適合報告書」「特別採用報告書」など企業ごとに様式名は様々ですが、

こういった様式名が多いかと思います。

 

長々とご説明しましたが、ご理解いただけましたでしょうか?

もっと話が詳しく聞きたい!という方は、ぜひISO総合研究所にお問合わせ下さい!

 

 

 

ISO9001(QMS):2015(QMS)規格改訂(改正)をする時に考慮してほしいこと

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こんにちは。

ISO総合研究所コンサルタントの野瀬です。

早いもので今年も四半期が終わりますね。

春は儚い感じが好きです。

 

 

花粉症でそれどころじゃないよという皆様はどうぞ耐えてください。

そういえば、最近久しぶりに自炊をしてみました。野菜炒めただけですが、

 

 

2年位自炊していなかったことも原因かもしれませんが、調味料が大半使えなくなっておりました。

何でもオーバーホールは必要ですね。

 

 

昔は鶏ガラを買ってきてムダに鶏がらスープを作り、そのスープをカレーにしてみたり、うどんを麺から作ってみたりといろんなものを作っていたなぁと思い出しました。

 

 

 

さて、そんなこんなで今回はISO9001(QMS)が規格改訂されて早くも半年が経過しようとしておりますが、

マニュアル変えなきゃなーとかお考えの皆様に、一つ、いや三つほどお伝えしたいことがございます。

お暇な時間にスマホの画面やPCの画面をスクロールして見てみてください。多分3分くらいで読めると思います。

 

 

其の一、審査機関の選び方

 

 

①どんな審査機関がある?

 

大きく分けて審査機関には2種類あると考えておきましょう。

1つは、検査機関として発足したタイプの審査機関。このタイプは、いわゆるルール(文書)が実務と整合しているかどうかを鍵として審査をします。重箱の隅をつつくというわけではないですが、このタイプには、企業に対して、不必要に文書や書類を要求するケースがあります。

 

2つ目は、審査をサービスとして捉えているタイプの審査機関。このタイプの場合、書類やルールをうまく使って、実務ができているかどうかを主として審査をしてきます。ISOのための書類でなくとも、普段本業で使用している書類やデータがISO9001(QMS)に適しているかどうかを見るわけです。

 

 

②どこを選べばいい?

基本となる、ISO9001(QMS)の考え方に沿って考えてみましょう。

前述した2種類の審査機関が行う審査が、読者である皆様の要求に適しているかどうかを軸に見ると良いかもしれません。

 

その場合の要求は、Q(審査のうけやすさや認証のもらいやすさ)C(審査費用)D(審査日の融通の効きやすさ)によって判断するとよいでしょう。

それは何となくわかるけど、結局どこのQCDが優れているか分からないという企業が多いと思います。

その答については、後述させていただくこととします。

 

 

 

其の二、コンサルタントの要否と選び方

 

 

②コンサルタントは何をしてくれる?

 

大別すると3つの種類にできます。

1)規格の知識を伝える、いわゆる講師タイプのコンサルタント

これは、企業で規格改訂の知識も、また、改訂するための作業も全て可能という場合に知識を得る為に選ばれるタイプです。作業量は増えますが、自社でもISOの知識を蓄えることができます。

 

2)規格の知識だけでなく、フォーマットなども提供するタイプ

前述した講師タイプに加え、フォーマットや、マニュアルの雛形となるものも提供してくれます。このタイプだと、多少負担は減るので、自社でやるけど、そこまで余裕はない。という企業が選んでいます。

 

3)口だけでなく、作業もやるタイプ

フォーマットの提供だけでなく、マニュアルや、運用も事務局としてやってくれるタイプのコンサル。中小企業で規格改訂するための余力が無いという場合や、世代交代してそんな知識もない。暇もない。というケースであればこのタイプを選びましょう。

 

③コンサルタントを使う場合、どれを選べばいい?

 

自社の状況を鑑みて選ぶと良いでしょう。前述の通り、余裕があり、自社で完全に回していきたいという場合は、1)のタイプや2)のタイプを選ばれるとよいです。

そんなに余裕も無いし、従業員にはお客様のための業務をやってほしいなという企業は3)のタイプを選ぶとよいでしょう。

 

 

其の三、今あるものを活用する

 

 

①今あるものでISO9001(QMS)は認証できる?

 

ISO9001(QMS)の2015年版は、今までのISO9001(QMS)の中で、最も実務に寄り添ったものです。

そのため、普段の仕事をしているだけで、ISO9001(QMS)を認証することが出来ます。

 

②どんな書類があれば認証できる?

 

普段使っている書類を活用するようにしましょう。

例えば、公共事業が主な建設業の場合、施工計画書があればISO9001(QMS)は認証できます。他に書類は殆ど不要なほどです。

 

それ以外に、ある製造会社では経営計画書という手帳サイズのツールに会社のルール(お客様への方針や、製造に関するルール)などを記載しており、この手帳のみでISO9001(QMS)を認証することができています。それほどに、今のISO9001(QMS)は実務とリンクしている点が多いのです。

 

 

③今あるものを活用するためのマジックワード

結局今あるものを活用しよう。といっても、実務で使っているものの中で、どれが余計か分からない。現場の人間も管理サイドも把握出来ていない。なんて状況に陥っていて、書類がなんだかんだ言って残ってしまう。ということになりがちですよね。

 

そんな場合に、今あるものだけを活用するための魔法の言葉があります。

それは、「今からISO9001(QMS)を辞めたらどの書類を捨てる?」です。

この言葉でいらない書類やルールを全て無くしてしまいましょう。

そこで残ったシンプルな書類やルールが、今のISO9001(QMS)を認証することが出来る文書です。

 

 

 

ということで、だいたい3分くらいで読めましたでしょうか。無理だったというそこの皆様も、

応援のメッセージでもなんでも結構です。ドシドシお問い合わせくださいませ。

 

ISO9001:2015(QMS) 規格改訂4.2項 利害関係者のニーズ及び期待の理解 規格解釈

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いつもご愛読いただきまして誠にありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの松口と申します。

 

プライベートでは、息子が4月から保育園に入園が決まり生活が変わろうとしています。

保育園でたくさんお友達出来るのか心配なパパです。

甘えん坊な息子ちゃんは保育園大丈夫なんでしょうかね。

 

まぁ、前置きはこのくらいにしておきまして、そろそろ本題に入らさせて頂きたいと思います。

 

前回のブログでは「ISO9001:2015(QMS) 規格改訂4.2項 利害関係者のニーズ及び期待の理解 規格解釈」をご紹介させて頂きましたが、今回は「ISO9001:2015(QMS) 規格改訂8.5項 製造及びサービス提供 規格解釈」をご紹介させて頂きます。

 

まず始めにJISQ9001:2015に記載されている要求事項を確認してみましょう。

規格要求では8.5項 製造及びサービス提供には以下のような記載がされています。

8.5.1 製造及びサービス提供の管理、8.5.2 製造及びトレーサビリティ、8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物、8.5.4 保存、8.5.5 引渡し後の活動、8.5.6 変更の管理の項目が記載されています。

 

簡単に要求事項を解釈してみると、

①8.5.1では製造及びサービス提供を管理された状態で実行すること。

製造及びサービス提供の運用について、いくら綿密に計画しても計画のとおりに実行できなければ意味がありません。計画通りの製品に製造することができ、計画通りのサービスを提供することができることが大切です。

やるべき作業の内容が作業標準書や工程マニュアルで文書化されているのであれば、その情報がきちんと利用できる状態になっていなければなりません。ただ作成すればいいのではなく、利用できる状態にしておく必要があります。

 

プロセス、製品及びサービスが計画の通りになっているかどうかを検証するために、適切な段階で監視や測定を行う必要があり、それは現在行っている仕事がうまく計画通りいっているのかどうかを確認するということである。

製造及びサービス提供には人が必ず関わってきます。その関わってくる人たちに求められる力量が必要になってくるので資格認定などをして力量を備えた人に仕事を任命しなければなりません。

作業する人が変わったり、方法が変わったりするのでこのプロセスの運営方法でいいのかどうかを確認する必要があります。このことをプロセスの妥当性の確認と言います。定期的に妥当性の再確認をすることが必要です。

 

人が仕事をする以上はヒューマンエラーは起こります。ただこのヒューマンエラーも出来る限りなくさなければなりません。ヒューマンエラーの防止の為の処置を行うことが必要になります。

 

顧客への製品及びサービス提供は、引渡しの際にやるべきこと、引渡し後のやるべきこ とを計画の通りに実施することが大切です。

 

②8.5.2では製造及びサービス提供の全過程において、プロセスの運用の結果であるアウトプットは適切に識別することができ、更にトレーサビリティを維持すること。

適切に識別することによって、間違って使用したり、間違って引渡しをしたりすることを防ぐことが出来ます。この材料は何?この製品は何?この部品は何?ということが瞬時に判断できるようにしておく必要があります。

さらに、製造後やサービス提供後に振り返りができるように、製造及びサービス提供で行ってきたことに対してさかのぼることができるようにしておくことが重要です。いつ製造したのか?どの部品を使ったのか?かなどがわかるようになっていれば、問題が生じた際に対応がしやすくなります。

 

③8.5.3では顧客や外部提供者の所有物を組織の管理下にある間は管理すること

顧客や外部提供者の所有物をしっかり管理して守りましょうってことです。

誰のものかわからなくなったり、間違って使用したりしないように識別をし、傷つけた りしないように必要に応じて保護・防護をしなくてはいけません。

 

④8.5.4では製造及びサービス提供を行う間、アウトプットを保存しておくこと

製造している間やサービス提供している間、製品及びサービスが顧客に届くまでの間

に製品及びサービスを維持するために識別をし、取扱い、保管、包装、伝送又は輸送及び保護についてその方法でしっかり実施することが求められている。

 

⑤8.5.5では製品及びサービスに関連する引渡し後の活動を適切におこなうこと

必要な場合アフターサービスなどの引渡し後の活動について取り決め実施することが求められています。

引渡し後の活動については、法規制、起こり得る望ましくない結果、製品及びサービスの性質、用途、耐用期間顧客要求事項、顧客からのフィードバックがあります。

 

⑥8.5.6では製造又はサービス提供に関する変更を確認し、問題がないように管理すること

製造においてもサービス提供においても変更は気をつけなければなりません。

変更については実行前にきちんと問題がないか確認し、問題がありそうであれば何らかの手を打っておく必要があります。これらの確認した結果や良いと許可した人や処置内容について文書化した情報が求められています。

 

これから自社で規格改定作業をやろうとお考えのみなさま、もう改訂作業に取り掛かっているけどなかなか改訂作業が進まないみなさま。

ISO総合研究所を事務局として迎えて頂いて一緒に規格改定作業を進めていきましょう。

 

もちろんこれからISO9001:2015(QMS)を新規取得しようとお考えの皆様も

お手伝いをさせて頂きますので、ISO総合研究所にご連絡を頂ければと思います。

 

 

ISO9001取得~戦国時代篇~

お世話になっております。ISO総合研究所コンサルタントの竹嶋です。
いつもご愛読ありがとうございます。
本日は私の敬愛するEQA国際認証センターのエクセレント審査員の
松浦審査員から規格解釈の際にいただいた文章をアップさせていただきます。

ISO9001やISO14001、ISO27001取得の為に動いている法人の企業様でもこのお話はさせていただいております。
皆さまお楽しみください。

(序章)
私はISO9001、ISO14001の審査員。日々あちこちで審査をしている。
ところがある日突然タイム・スリップして、戦国時代へ迷い込んでしまった。

気がつくと刀や槍を持った兵士に取り込まれていた、
兵士:「なんだこいつは、変なかっこして(スーツ姿です)、怪しいやつ。殺してしまえ」
あ~私の人生もこれまでか、しかもこんなところで。と思った時に、「何をしておる」との声。
兵士:「あ、殿、怪しいやつがおりまして、殺してしまおうとしていたところです」
殿:「ふむ、おもしろそうな奴、城につれて帰れ」。と私は一命をとりとめた。

私は思った。命の恩人の殿のために何か恩返しがしたい。しかし私ができるのはISOだけ。
そこで殿に「殿、わが軍でISOをやってみませんか」と提案した。
殿:「なんだその『あいえすおう』というのは?」
私:「軍を勝利へと導く(マネジメント)仕組みです」
殿:「ふむ、なんか知らんがやってみせよ」
そこで私は戦国の世、この軍でISO9001をやることになった。

(経営者の責任:5章)
5.3 品質方針
私:「まずはわが軍の『品質方針』を作りたいと思います。殿はわが軍をどんな軍にしたいと思われますか?」
殿:「そうよなあ、風のようにすばやく、いつもは林のように静かで、反面攻めるときは烈火のごとく、山のように
どっしりした軍にしたいと思う」
私:「それではわが軍の品質方針は『風林火山』としましょう。これを書面にしてわが軍の随所に張出し、かつ戦の時の旗頭としましょう」

5.4 品質目標
私:「次に、わが軍の本年度の目標を作りたいと思います。殿、本年度のもくろみは?」
殿:「そうよなあ、まずは西の国を落としたい。また一方今後の国力増強のために灌漑事業を進めたい」
私:各奉行に向かって、「おのおのがた、今の殿のもくろみを実現すべく、実施具体策と実施計画をお作りくだされ」
「なおこの計画は、3か月毎に進捗・達成状況を軍議にて確認することとします」。

5.6 マネジメントレビュー
私:「わが軍は、半月毎に『まねじめんと・れびゅう』を行うことにしました。今回はその1回目。各議題に従い、
各担当奉行から報告願います」
こうして、会議(軍議)が始まり、それぞれから報告(インプット)が行われた。
私:「ということですが、殿これらについてご決定及び指示をお下知下さい」
こうして、殿から下知(アウトプット)がされた。この内容についてはその後の軍議で確認が行われた(マネジメントレビューのアウトプットのフォロー)。

6.2 力量・訓練
私:「まずわが軍の戦力分析をしたいと思います。各部門別に兵士の力量を明確にしたものをお作り下され」
こうして「力量表」が作られ、足軽・騎馬隊・鉄砲隊・斥候隊などの数が明確にされた。
私:「殿、ごらんのとおりわが軍は鉄砲隊が不足しております、この時代の戦には鉄砲隊の戦力が戦の勝敗を分けます」
殿:「確かに、わしもそう思っていたが、こうして表にするとわが軍の強み・弱みが一目瞭然じゃな」
私:「各担当奉行は、戦力増強の訓練計画を早急に立案して、殿にご報告下さい。また殿の了解後、確実に訓練を実施し実施の証(記録)を残してください。記録には特に今後必要な追加訓練の有無及びその計画を明記して下さい(有効性の評価)。なおこれに伴い『力量表』は随時及び定期的に見直しして下さい」
「なお、この訓練を怠るとあとでお話しする『内部監査』で『不適合』となりますので、ご注意めされ」。

6.3 インフラストラクチャー
私:「次にわが軍の軍備の棚卸をしたいと思います、担当奉行は兵器、特に鉄砲、馬、刀・槍などの一覧を作って下さい。
次にこれらをどのように点検するかを検討及び指示願います」
「各部門は特にこれに従い兵器の点検を怠らず実施して下さい。」
「また不足と思われるものがあれば適宜及び定期軍議(マネジメントレビュー)で提案して下さい」。
殿:「必要な設備にわしは金をおしまん。ただし本当に役立つか(投資効果)をよく吟味せよ」。

7.1 製品実現の計画
私:「わが軍の戦略にはどんなものがありますか?」
殿:「そうよなあ、代表的なものとして『鶴翼の構え』『車がかりの構え』があるかな」
私:「担当奉行は各戦略を、流れ(工程)、それぞれでの注意事項(管理ポイント)他を明確にされたものを作って下さい」。

7.3 設計・開発
私:「新しい戦略の開発が必要と思います。私の時代では広島カープという軍団が適の最強の戦士と対するために『王シフト』という戦略を開発しました」。
殿:「そうよなあ、どこの軍でも使っている戦術では差別化が図れんからな」。

7.4 購買プロセス
私:「担当奉行は、武器を中心に調達先を見直し、調達能力の定期的見直しをお願いします」
「また現状の援軍(外注先)は特に戦力分析を随時及び定期的に見直し願います。戦力として弱いと思われる援軍については戦力強化の依頼及び強化状況の確認をして下さい(是正処置の要求)」。
殿:「そういえば以前、頼みにしていた武器業者、援軍が対応してくれなかったことがあった。万が一にそなえ控を検討しておくことも重要だな」:

7.5 製品及びサービス提供
私:「担当奉行は戦にあたって、情報、手順、設備、確認、測定等が『管理された状態』であるか確認して下さい」。
殿:「ふむ、『段取り八分』というからな」。

7.6 監視機器・測定機器の管理
私:「担当奉行は、敵との距離把握に使用している機器は定期的に確認(校正)をして下さい」

8.2.2 内部監査
私:「今後定期的に各部門のチェックを行います。チェックで不十分な点があれば『不適合』として改善及び再発防止策を要求します。なおこのチェック(内部監査)の結果は定期軍議(マネジメントレビュー)で殿に報告します」。
殿:「ある軍では『御庭番』と称して確認をしているところもあるらしい。わが軍はそこまでやらんが定期的な確認はさせてもらうぞ」。

8.2.3 プロセスの監視・測定
私:「内部監査以外でも、不具合により計画通りに進んでいない場合は、適宜修正や是正処置を行ってください」。
殿:「そのためには適切な『監視・測定』が必要じゃな、『油断大敵』じゃな」。

8.3 不適合製品の管理
私:「戦の都度不具合を確認し、まず対応(修正)を願います。再発している不具合については再発防止策(是正処置)を発動して下さい」。
殿:「問題点を隠すな。むしろ明確にして、改善せよ。そういえば以前に比べて問題点が見えるようになり、改善の糸口がみえるようになったな」。

8.4 データの分析
私:「担当奉行は、戦の戦績をもとに勝因・敗因の分析をして下さい。これには戦略変更の要否、また援軍の見直しも含めて下さい。
殿:「ついでにわしの好きな『競馬の予想』もお願いね」。(???)

8.5.2 是正処置
私:「再発防止策(是正処置)は必ず効果の確認をしてください。充分でないと思われる場合は再改善をして下さい」。
殿:「同じまちがえを繰り返すことはまかりならん。心してかかれ」。

8.5.3 予防処置
私:「来月は○○軍との戦がひかえています。相手軍の分析により、起こりうる敗戦を想定して予防処置を実施して下さい。なお戦のあと予防処置の効果の確認も必ず実施して下さい。」
殿:「『そなえあれば憂いなし』じゃな」。

4.2.4 記録の管理
私:「それぞれの活動で実施した証(記録)は確実に残してください。
殿:「『論より証拠』だな」。

(後日談)
ある時突然私は現代に戻った。夢のような出来事であったが歴史をひもとくと、私または私のような存在が
記されていた。一人の名は「諸葛亮孔明」もう一人は「山本勘助」。山本五十六元帥の陰にもそんな人間の存在が
あったとか。

(注:この物語は「フィクション」です)

【引用:松浦審査員、戦国ISO物語】

ISO9001規格改訂では何か書類を新しくつくらなきゃいけないの?

 

いつもご愛読ありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの梅崎です。

 

さて、ISO9001、ISO14001が規格改訂しましたね。

 

ISOを既に取得済みの企業様でしたら、審査員からの情報や、審査機関からのセミナー案内、

取引先との話題に挙がるなど、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

ISO9001は、2008年に規格改訂をされ、今回は約7年で改訂をされたことになります。

ISO14001は2004年に規格改訂されたので、なんと11年もの期間が空いたことになります。

ではその中でも今回の記事ではISO9001についてお話しをさせていただきます。

 

ISO9001が2015年版になることで、皆様は移行期限内に移行審査を受け、認証する必要があります。

自社がどのような対応をしたらいいのか、どのような変化があって、新たに用意しないといけない書類はあるのか?

と不安に思われる管理者の方もおられるかと思いますが、新たに用意しないといけない書類、

これに関して申し上げますと、

 

新しい要求事項において、絶対用意しないといけないという書類は一切ございません

 

ここからは2015年版において変更された、また内容が変わった要求事項の内容に沿って、ご案内をさせていただきます。

 

■従来の2008年版に無かった要求事項

 

①4.1 組織及びその状況の理解

この項番では、組織の意図した成果に影響を及ぼす「会社内部の課題」・「外部の課題」を特定し、監視し、レビューすることが求められております。

このような成果、結果が予想される。では、そこに関与してくる課題は何なのか、又は外部要因となることが想定される事項は何なのか。

それを特定した上で、監視、レビューを行う必要がございます。(しかし、明確に記録を残し、維持することを求められてはおりません。)

 

②4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解

この項番では、組織に関連のある利害関係者を特定し、その利害関係者のニーズ及び期待を特定し、監視し、レビューすることが求められております。

利害関係者はどこか、誰かを特定し、その利害関係者が求めること、取引先である御社に期待することは何か、

それを明確にした上で、監視・レビューをする必要があります。(こちらも同様に記録を残さないといけない、というわけではございません。要は、特定し、明確であればいいのです。)

 

③7.1.6 組織の知識

この項番では、当社製品及びサービスの適合における必要な知識を明確にし、その知識を維持し、必要な範囲で利用するというものです。

どのような知識が必要で、どのような経験が目標達成において必要か、自社における「固有技術」をどのように明確にし、維持しているかが問われます。

 

④8.5.6 変更の管理

この項番では、製造又はサービス提供に関する変更を、要求事項への継続的な適合を確実にするために必要な程度まで、

レビューし、管理しなければならない、とされております。

要約しますと、製造やサービス提供において、計画していなかったけれども、サービス提供のために必要不可欠である変更について、

その変更によってどのような結果であったか、レビュー、管理する必要があります。

 

また、その他主だった変更点の一つとして、2015年版において、リスクを考慮したマネジメントシステムの構築が要求されております。

 

①6.1 リスク及び機会への取組み

以下、6.1.1の要求事項でございます。

a)品質マネジメントシステムが、その意図した結果を達成できるという確認を与える。

b)望ましい影響を増大する。

c)望ましくない影響を防止又は低減する。

d)改善を達成する。

 

上記リスクの特定及びその対処する活動において、どのように特定しているか、その対処の活動、結果はどのようであったか。

この部分において、記録は求められておりませんが、4.1における「会社内部の課題」と同様の形で、

「自社において目標を達成する上で、どのような課題、リスクが存在するか」

「そのための対策、教育、年間計画、実施活動をどのようにするか、またその結果は?」といった内容を会議議事録等に残される企業様もございます。

 

記録は求められておりませんが、今後のISOではこれまでのものとは違い(手順や文書、記録重視)、

どのようにマネジメントシステムを構築し、望ましい結果が出ているかが重要となっております。

 

■逆に、不要になった書類はあるのか?

 

2015年版において、上記の通り、手順や文書・記録よりもプロセスとその結果の有効性が重視されております。

今回、要求がなくなった文書、手順を下記にまとめます。

 

①品質マニュアル

②文書管理

③記録管理

④内部監査

⑤不適合製品管理

⑥是正処置及び予防処置

 

このように、要求事項をどのように満たすかは、より多様化され、その会社によって違いが出ます。

今後は実務に沿った内容での文書改訂を実施することで、本業とは異なる、ISOのための活動、労力というものは極力減らすことができる規格であると考えております。

 

上記いかがでしょうか?今後のISO9001規格改訂に伴う対応のイメージはできましたか?

 

規格改訂に伴い。自社でどのように対応したらよいのか、もっとISOのための作業を減らしたいが、どのようにすればよいのかわからないという企業様、担当者様。

また、ISOの規格要求にこだわり、文書や記録を求める審査機関ではなく、実務に沿ったプロセスと結果を重視した審査ができる審査機関を選ぶことも、会社への負担を考えると重要です。

 

例えば、どんな審査機関があるのか?どのような審査を行うのか?金額は今より安くなるのか?等、ご相談にもご回答させて頂きます。

是非一度弊社にお問い合わせくださいませ。

50社の担当を持つ、経験豊富なISOコンサルタントが御社へお伺いさせて頂き、ご説明させていただきます。