ISO9001:2015年度(QMS)規格改訂9.3項「マネジメントレビュー」規格解釈

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今回のブログでは、
ISO9001:2015年度規格改訂9.3項「マネジメントレビュー」の規格解釈について書かせていただきます。

内容としては、
大きく下記の3つの項目をご説明させていただきます。

 1.ISO9001:2008年版と、ISO9001:2015年版(QMS)の対比
 2.ISO9001:2015年版(QMS)で明確にされたこと
 3.ISO9001:2008年版から、ISO9001:2015年版(QMS)に移行するにあたって確認すべきこと

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 1.ISO9001:2008年版と、ISO9001:2015年版(QMS)の対比

まずは、ISO9001:2008年版と、ISO9001:2015年版(QMS)の対比からみていきましょう。

ISO9001:2008年版における構成は下記の通りです。
 5.6 マネジメントレビュー
  5.6.1 一般
  5.6.2 マネジメントレビューへのインプット
  5.6.3 マネジメントレビューへのアウトプット

ISO9001:2015年版(QMS)における構成は下記の通りです。
 9.3 マネジメントレビュー
  9.3.1 一般
  9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
  9.3.3 マネジメントレビューからのアウトプット

上記のように、
章の構成は変わっていますが、
大きな要素としては変わっていないことが分かります。

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2.ISO9001:2015年版(QMS)で明確にされたこと

次に、ISO9001:2015年版(QMS)で明確にされたことをみていきましょう。

ISO9001:2008年版における5.6.1項「一般」の記述は下記の通りです。
「トップマネジメントは、組織の品質マネジメントシステムが、引き続き、適切、妥当かつ有効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔で品質マネジメントシステムをレビューしなければな
らない。このレビューでは、品質マネジメントシステムの改善の機会の評価、並びに品質方針及び品質目標を含む品質マネジメントシステムの変更の必要性の評価も行わなければならない。
マネジメントレビューの結果の記録は、維持しなければならない(4.2.4 参照)。」

ISO9001:2015年版(QMS)における5.6.1項「一般」の記述は下記の通りです。
「トップマネジメントは、組織の品質マネジメントシステムが、引き続き、適切、妥当かつ有効で更に組織の戦略的な方向性と一致していることを確実にするために、あらかじめ定めた間隔で、品質マネジメントシステムをレビューしなければならない。」

一見して分かることは、2015年版では5.6.1項に、「組織の戦略的な方向性と一致していることを確実にするために」という表記が追加された点です。
前評判として、2015年版では、経営層の思いや戦略が重視されてくると言われていましたが、
この点が明確になったことで、2008年版に比べてISOにおける取り組みと、経営的な取り組みとの整合が必要となってきます。

また、2008年版では、記録を維持することが求められていた一方、
2015年版では,文書化した情報を保持するように求められていることも特徴です。
すでにISO活動をしていらっしゃる組織においては、運用上の大きな変更点はありませんが、
新規にISOを取得しようとお考えの企業様については、
マネジメントレビューを実施した証跡をどのような形で保持するかを検討する必要性があるかもしれません。

続いて、ISO9001:2008年版における5.6.2項「マネジメントレビューへのインプット」、5.6.3項「マネジメントレビューへのアウトプット」の記述は下記の通りです。
「マネジメントレビューへのインプットには,次の情報を含めなければならない。
a) 監査の結果
b) 顧客からのフィードバック
c) プロセスの成果を含む実施状況及び製品の適合性
d) 予防処置及び是正処置の状況
e) 前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ
f) 品質マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更
g) 改善のための提案

マネジメントレビューからのアウトプットには,次の事項に関する決定及び処置すべてを含めなければ
ならない。
a) 品質マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性の改善
b) 顧客要求事項にかかわる,製品の改善
c) 資源の必要性

ISO9001:2015年版(QMS)における9.3.2項「マネジメントレビューへのインプット」、9.3.3項「マネジメントレビューからのアウトプット」の記述は下記の通りです。
「マネジメントレビューは,次の事項を考慮して計画し,実施しなければならない。
a) 前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況
b) 品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化
c) 次に示す傾向を含めた,品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に関する情報
1) 顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック
2) 品質目標が満たされている程度
3) プロセスのパフォーマンス,並びに製品及びサービスの適合
4) 不適合及び是正処置
5) 監視及び測定の結果
6) 監査結果
7) 外部提供者のパフォーマンス
d) 資源の妥当性
e) リスク及び機会への取組みの有効性(6.1 参照)
f) 改善の機会

マネジメントレビューからのアウトプットには,次の事項に関する決定及び処置を含めなければならない。
a) 改善の機会
b) 品質マネジメントシステムのあらゆる変更の必要性
c) 資源の必要性
組織は,マネジメントレビューの結果の証拠として,文書化した情報を保持しなければならない。」

このように、ハイレベルストラクチャーの導入に伴い、インプット・アウトプット情報について、他規格との整合が取られています。
お客様訪問時に、障壁に感じていらっしゃるとよく伺うのは、2015年版「e) リスク及び機会への取組みの有効性」について、どのようなインプット情報を報告すればよいかという点ですね。組織によっては、SWOT分析をおこない、その結果報告をなさっているところもありますし、組織ごとの指標をもとに、定期的に報告をしている組織もあります。この点に関しては、経営層がどのような指標をもとに経営的なご判断をなされているのかを洗い出してみるのがよさそうです。

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 3.ISO9001:2008年版から、ISO9001:2015年版(QMS)に移行するにあたって確認すべきこと

最後に、ISO9001:2008年版から、ISO9001:2015年版(QMS)に移行するにあたって確認すべきことを考えていきます。

私たちコンサルタントは、
様々な業種・業態の組織様のお手伝いをさせていただく中で、
役得と言いますか、様々な形・内容の「マネジメントレビュー」を拝見させていただいております。
その中で感じることは、
新規構築時にとても皆さんがよく勉強されて、現在の「マネジメントレビュー」の書式を作り上げられたということです。
多くの組織様においては、2015年版の9.3.2項および9.3.3項に定められている事項を既に網羅しておられました。
しかし、ごく一部の組織様においては、
2015年版の9.3.2項および9.3.3項に定められている事項が網羅されていないことがございました。
特に、b) 品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化 と、e) リスク及び機会への取組みの有効性 が漏れていることが多いですね。
よって、まずは貴社の「マネジメントレビュー」において、
2015年版の9.3.2項および9.3.3項に定められている事項が明確になっているかどうか、確認してください。

それから、これまでは、いわゆる「マネジメントレビュー」にて報告や指示がなされていた以外にも、
日常のコミュニケーション(例えば、経営会議、幹部会議、営業会議、等)にて、該当する項目の報告および指示がなされていないかを探してみてください。おそらくは、「マネジメントレビュー」という形を取らずしても、要求事項を満たすような定期的なイベントが実施されているのではないでしょうか。

忘れてはいけないのは、マネジメントレビューを実施した結果の、文書化した情報が保持されているかです。
いわゆる既存の「マネジメントレビュー」にて満たした項目は、既存のマネジメントレビュー記録にて要求事項を満たしているとして、2015年版にて該当する場と捉えられたコミュニケーションにおいては、その文書化した情報を保持する手立てが決まっていますか?

上記のような点にフォーカスをあてて、
貴社の「マネジメントレビュー」が整っているか、見てみてはいかがでしょうか。

ISO9001:2015(QMS) 文書化した情報について

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ISO総合研究所の前田です。

いつもお読み頂きましてありがとうございます。

 

さて、今回は「ISO9001:2015(QMS) 文書化した情報について」

書いていきたいと思います。

 

ISO9001:2008からISO9001:2015になり、

文書についての記載が変更になりました。

 

ISO9001:2008では、

文書類、品質マニュアル、文書化された手順、記録

という記載だったものが、

 

ISO9001:2015では、

文書化した情報

と記載が全て同じように統一されました。

 

ISO9001:2015で文書化した情報と記載が統一されたことで、

いわゆる文書と記録が文面から読み取りづらくなりました。

 

ではISO9001:2015からどうやって読み取ればよいか?

 

それは、「文書化した情報の維持」が文書

「文書化した情報の保持」が記録と読み取れば

判別できるようになっています。

 

 

ISO9001:2015に「文書化した情報の維持」は5か所

「文書化した情報の保持」は20か所になっています。

 

「文書化した情報の維持」

・4.3品質マネジメントシステムの適用範囲の決定

組織の品質マネジメントシステムの適用範囲は、文書化した情報として利用可能な状態にし、維持しなければならない。

・4.4.2 a)品質マネジメントシステム及びそのプロセス

プロセスの運用を支援するための文書化した情報を維持する。

・5.2.2 a)品質方針の伝達

文書化した情報として利用可能な状態にされ,維持される。

・6.2.1品質目標及び計画策定

組織は,品質目標に関する文書化した情報を維持しなければならない。

・8.1 e) 運用の計画及び管理

次の目的のために必要な程度の,文書化した情報の明確化,維持及び保持

1) プロセスが計画どおりに実施されたという確信をもつ。

2) 製品及びサービスの要求事項への適合を実証する。

 

「文書化した情報の保持」

・4.4.2 b)品質マネジメントシステム及びそのプロセス

プロセスが計画どおりに実施されたと確信するための文書化した情報を保持する。

・7.1.5.1監視及び測定のための資源:一般

組織は,監視及び測定のための資源が目的と合致している証拠として,適切な文書化した情報を保持しなければならない。

・7.1.5.2 a)測定のトレーサビリティ

定められた間隔で又は使用前に,国際計量標準又は国家計量標準に対してトレーサブルである計量標準に照らして校正若しくは検証,又はそれらの両方を行う。そのような標準が存在しない場合には,校正又は検証に用いたよりどころを,文書化した情報として保持する。

・7.2 d)力量

力量の証拠として,適切な文書化した情報を保持する。

・8.1 e) 運用の計画及び管理

次の目的のために必要な程度の,文書化した情報の明確化,維持及び保持

1) プロセスが計画どおりに実施されたという確信をもつ。

2) 製品及びサービスの要求事項への適合を実証する。

・8.2.3.2製品及びサービスの要求事項レビュー

組織は,該当する場合には,必ず,次の事項に関する文書化した情報を保持しなければならない。

・8.3.2 j)設計・開発の計画

設計・開発の要求事項を満たしていることを実証するために必要な文書化した情報

・8.3.3設計・開発へのインプット

組織は,設計・開発へのインプットに関する文書化した情報を保持しなければならない。

・8.3.4 f)設計・開発の管理

これらの活動についての文書化した情報を保持する。

・8.3.5設計・開発からのアウトプット

組織は,設計・開発のアウトプットについて,文書化した情報を保持しなければならない。

・8.3.6設計・開発の変更

組織は,次の事項に関する文書化した情報を保持しなければならない。

・8.5.2識別及びトレーサビリティ

トレーサビリティが要求事項となっている場合には,組織は,アウトプットについて一意の識別を管理し,トレーサビリティを可能とするために必要な文書化した情報を保持しなければならない。

・8.5.3顧客または外部提供者の所有物

顧客若しくは外部提供者の所有物を紛失若しくは損傷した場合,又はその他これらが使用に適さないと判明した場合には,組織は,その旨を顧客又は外部提供者に報告し,発生した事柄について文書化した情報を保持しなければならない。

・8.5.6変更の管理

組織は,変更のレビューの結果,変更を正式に許可した人(又は人々)及びレビューから生じた必要な処置を記載した,文書化した情報を保持しなければならない。

・8.6製品及びサービスのリリース

組織は,製品及びサービスのリリースについて文書化した情報を保持しなければならない。これには,次の事項を含まなければならない。

  1. a) 合否判定基準への適合の証拠
  2. b) リリースを正式に許可した人(又は人々)に対するトレーサビリティ

・8.7.2不適合なアウトプット(の情報)

組織は,次の事項を満たす文書化した情報を保持しなければならない。

  1. a) 不適合が記載されている。
  2. b) とった処置が記載されている。
  3. c) 取得した特別採用が記載されている。
  4. d) 不適合に関する処置について決定する権限をもつ者を特定している。

・9.1.1監視・測定・分析・評価、一般

組織は,品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性を評価しなければならない。

組織は,この結果の証拠として,適切な文書化した情報を保持しなければならない。

・9.2.2 f)内部監査

監査プログラムの実施及び監査結果の証拠として,文書化した情報を保持する。

・9.3.3マネジメントレビュー

組織は,マネジメントレビューの結果の証拠として,文書化した情報を保持しなければならない。

・10.2.2不適合及び是正処置

組織は,次に示す事項の証拠として,文書化した情報を保持しなければならない。

  1. a) 不適合の性質及びそれに対してとったあらゆる処置
  2. b) 是正処置の結果

 

以上が文書化した情報となります。

 

こうして見てみると、

「文書化した情報の維持」は4項~6項と運用より前の箇所に集まっていることがわかります。5か所中4か所です。計画段階での要求事項の明確化やルールの決定に重点があるからかと思います。

 

また、「文書化した情報の保持」は8項に集まっていることがわかります。

20か所中12か所となっていて、運用の部分、実務の実施のところに重点が置かれています。これは記録というもの自体が活動の結果やパフォーマンスの結果を残したものだから当然と言えます。その結果を次にチェックするためにも必要だからと言えるでしょう。

 

いかがでしたでしょうか?

実務で必要かどうかはそれぞれの企業様で判断すればよいですが、

ISO9001:2015で必要としている文書した情報はあくまで5か所、20か所の合わせて25か所です。

ISO9001:2015のせいでの文書化した情報が増えたとならないようにするためにも、

ISO9001:2015がどの程度の文書化した情報を求めているのかしっかりと見ておきましょう。

2015年版 10. 改善 規格解釈

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面白いブログを期待して見に来た皆さん、はずれです。真面目なお話の時間です。

ISO総合研究所コンサルタントの藤川です。

いつもご愛読ありがとうございます。

さて、今回はISO9001(アイエスオーキュウセンイチ)2015年版の10項規格解釈についてご説明できればと思います。

 

まず、規格要求の確認をしてみましょう。

10. 改善

10.1 一般

組織は,顧客要求事項を満たし、顧客満足を向上させるために、改善の機会を明確にし、選択しなければならず、また、必要な取組みを実施しなければならない。

これには、次の事項を含めなければならない。

a )要求事項を満たすために、並びに、将来のニーズ及び期待に取り組むための製品及びサービスの改善

  1. b) 望ましくない影響の修正、防止又は低減
  2. c) 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性の改善

 

注記  改善には、例えば、修正、是正処置、継続的改善、現状を打破する変更、革新及び組織再編が含まれ得る。

 

・意図として、
規格は、製品サービスの顧客満足を追求により組織の発展を計画して品質経営に役立てようと規定しています。その基本要件は、顧客満足を高くしてその状態に関する経営戦略をその時代の方向性に整合させ、それを確実に実現させるための活動として品質経営活動を行うことであり、規格の規定はこれを、品質経営と製品サービス実現との関係性は2種類のプロセスアプローチ/PDCA(ピーディーシーエー)(ピーディーシーエー)サイクル形で示していますよ。

規格では、狙いの顧客満足の理想の状態を確実に実現させるための品質経営のプロセスアプローチ/PDCA(ピーディーシーエー)サイクルにおいて、業務が品質経営体制の計画(6.1項)又は製品サービス実現の計画(8.1項)で決められた通りに行われ、決められた通りの結果を確実に出すように業務実行管理の活動に含まれています。その中で実績評価(9章)で、決められた通りではないと判断及び製品サービスに関して必要な処理をすることを「改善」の活動としています。10章は効果的な品質経営活動に必要な改善の活動を取り上げ、狙いの顧客満足の状態を確実に実現させるという目的で動いています。
 

 
(2) 規定の狙い
JIS和訳「改善の機会」の英文は“opportunity for improvement”(改善の機会)と記載があり、どこをどのように改善できるかという意味での「改善の可能性」「改善の余地」のことであり、「改善の機会を明確にし、選択しなければならない」は、不適合と関連付けた、問題が起きた事に対しての対策の時間をちゃんと作りましょうとの意味です。

組織が活動によって、顧客満足の状態を増長させるためには、決められた通りに業務を行い決められた結果を確実に出すための業務実行管理の活動をしっかり絞り、業務を実行する中で、実績評価の活動において狙いの通りでないと判定された業務結果及び製品サービス、すなわち、規格では「不適合」、実務では「不良や異常」が原因となって狙いの最高の顧客満足の状態が不可能にならないように、それら不適合ないし不良や異常に対して適切な改善の処置をとるようにしていきましょう。という事です。

これら改善の処置が効果的であるためには、処置を決める場合にa)~c)の観点を考慮しなければならず、処置は10.2項又は10.3項に則って行わなければならない。 a)は、狙いの仕様と品質の製品サービスを確実に実現させて顧客に引き渡すこと、b)は、当該の不良や異常に起因する新たな問題発生を防止すること、c)は、不良や異常の再発を防止することです。 JIS(ジス)和訳「改善の機会」の英文は“opportunity of improvement”(改善の機会)であり、どこをどのように改善できるかという意味での「改善の可能性」「改善の余地」のことであり、「改善の機会を明確にし、選択しなければならない」は、不適合とそれに関係する悪影響を無くすための改善の処置を検討し、適切な処置を決めましょうという事です。
  
(3) 08年版からの変更点
規格の「改善」が狙いの通りでないとして見出された問題ある活動業務に対する処置であることには08年版も15年版も変わりはありません。15年版では共通テキスト化によりプロセスアプローチ/PDCA(ピーディーシーエー)サイクルの管理/Cと継続的改善/Aに相当する業務を9章と10章に分けて記述したため、08年版の8.1項の記述を9.1.1項と本項に分割したものだけの認識で大丈夫です。08年版8.1項の業務実行管理に関する規定の「…のために必要となる…のプロセスを計画し、実施しなければならない」の「改善」に関する部分を本項として一つにして、「改善」の必要性の規定の表現を変えて、改善の観点を明示的に規定したものであり、規定の趣旨はなんにも変っていません。
 

 

(4) 改定版への移行対応
➀ 品質経営体制の指針として規格を実践する組織
08年版の8章の中の記述又はその背景の業務実行管理における「改善」の活動の実態を抜き出し、整理すれば大丈夫です。
② 認証取得の条件として規格を認識し、負荷と効用に不満を持つ組織
トップマネジメントが経営目標の狙いの顧客満足の状態の実現のために重要と考える業務が期待した出来ばえでないことが判明した時に、どのような場合にどのような処置をとることを考えているのか、或いは、どのような処置をとってきたのか、考えて記載すれば問題ございません。

 

以上です。

もしご不明な点あれば是非一度弊社までご連絡くださいませ。

 

 

ISO9001:2015(QMS)年度規格改訂「8.4.3外部提供者に対する情報」規格改訂

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お世話になっております。ISO総合研究所の中本郁也です。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

 

いつも、いつもISOのお話しだけだと飽きてしまいますよね。

本日は少し私がはまっていることについてお話をしたいと思います。

 

実は、学生時代から旅行にはまっていまして!!

海外を放浪しておりました。学生だったこともあり、旅でお会いする方の全てが新鮮で、

未だにお付き合いを続けている方も結構いたりします。

新しい職業、職種、考え方を持つ方との交流は本当に楽しいですね、

是非今後も一期一会を大切に楽しんでいきたいと思います。

 

はい。すごい自己満足なお話しをさせて頂きましたが、以上で私のお話は終わります。

 

では、続きまして本題ですね。

2015年度規格改訂「8.4.3外部提供者に対する情報」規格改訂についてです。

規格改訂に関しては、度々このISO総研ブログでもご説明をさせて頂いているので、ご存じかとは思いますが、再度確認の周知をさせて頂きます。

2015年9月にISO9001:2015(QMS)、2015年11月にJISQ9001:2015が改訂されました。

それに伴い大きく項番(順番)も変更されました。

 

そのなかで今回は、新たに追加されました「8.4.3外部提供者に対する情報」について説明させて頂きます。まずは下記要求事項をご参照くださいませ。

 

8.4.3外部提供者に対する情報

組織は、外部提供者に伝達する前に、要求事項が妥当であることを確実にしなければ

ならない。組織は、次の事項に関する要求事項を、外部提供者に伝達しなければならない。

a)提供されるプロセス、製品及びサービス

b)次の事項についての承認

 1)製品及びサービス

 2)方法、プロセス及び設備

 3)製品及びサービスのリリース

c)人々の力量。これには必要な適格性を含む。

d)組織と外部提供者との相互作用

e)組織が適用する、外部提供者のパフォーマンスの管理及び監視

f)組織又はその顧客が外部提供者先での実施を意図している検証又は妥当性確認活動

 

外部を使う際にミスや問題が起こる大きな理由の一つに「依頼する内容が妥当ではなかった」という点です。必要な情報の欠落もあれば、伝え方により伝わらないこともあります。8.4.1や8.4.2で決めてきた内容をベースに、最終的な成果を考え、どの程度要求をしていけば妥当なのかを決めていきましょう。

 

旧規格との違いはありません。外注先はどうするのか?などのムダな議論がないように、購買という言葉をやめました。つまり、組織の外部という関係接点を管理しようという、より企業活動の本質に焦点を当てています。

 

また別の角度ですが、組織外部を活用すること自体に課題やリスクがでてくることも加味して考えましょう。

 

さて、では外部提供者とはどのようなものが当てはまるでしょうか?

外部提供者・・・・製品又はサービスの生産者、流通者、小売業者又は販売者

規格要求事項には記載されています。

 

では、一つ事例として、私がお手伝いしているイチゴジャム製品販売を副業でやられているお客様をご紹介します。

 

土木建設業を営みながらイチゴジャムを製造して近くの卸市場やスーパーで販売をしている業者様がいます。そこでは、イチゴを自社で製造しているのですが、不作の際は近くの別農園からイチゴをもらいジャム製造を行っているそうです。

 

ここでいう外部提供者とは、別農園が該当します。

 

そこの別農園の業者には、いつも「余った分だけうちに回してください」と伝えていました。ある時、ふと納品分を確認すると積みに積み重なったイチゴの箱が、、、、、!!

 

そうです。依頼をする相手には、どのようなイチゴをいくつほしいか?と言う事を明確に伝えないと相手は間違えてしまうかもしれないし、全く予想にしなかった事が起きるかもしれません。

 

そのような事態が起きないように、事前に自社でどのようなイチゴがいくつほしいか?ということを明確にして社内で妥当性を持って依頼しないといけませんよね。

又、その他農園では農薬を使ってあまり身体に良くないイチゴかもしれませんよね。

 

事前に外部提供者の選定はしっかりとやらなければ、自社に被害があるような大きな問題が発生するかもしれませんし、自社の思うようなイチゴが届き自社の損害・ムダにもつながる可能性もあります。

 

実は皆様の近くにも多く外部提供者がいます。何気なく使っている下請けの業者、運送業者も上記のような大きな問題、自社の損害・ムダにつながってしまう業者かもしれません。

 

今回の規格改訂において、心配される方も多くおられるかと思います。しかし、今回の規格変更に当たり、より実務に近い形へと変更がされるので、何かを追加で作成していくということは減るかと思います。

 

規格改訂に伴って、自ら改訂作業を行っていくのではなく、一度周りに相談をしてみてはいかがでしょうか?弊社コンサルタントが最新の事例や傾向をお持ちさせて頂き、お話しをさせて頂きます。

ISO9001:2015(QMS) 規格改訂4.2項 利害関係者のニーズ及び期待の理解 規格解釈

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いつもご愛読いただきまして誠にありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの松口と申します。

 

プライベートでは、息子が4月から保育園に入園が決まり生活が変わろうとしています。

保育園でたくさんお友達出来るのか心配なパパです。

甘えん坊な息子ちゃんは保育園大丈夫なんでしょうかね。

 

まぁ、前置きはこのくらいにしておきまして、そろそろ本題に入らさせて頂きたいと思います。

 

前回のブログでは「ISO9001:2015(QMS) 規格改訂4.2項 利害関係者のニーズ及び期待の理解 規格解釈」をご紹介させて頂きましたが、今回は「ISO9001:2015(QMS) 規格改訂8.5項 製造及びサービス提供 規格解釈」をご紹介させて頂きます。

 

まず始めにJISQ9001:2015に記載されている要求事項を確認してみましょう。

規格要求では8.5項 製造及びサービス提供には以下のような記載がされています。

8.5.1 製造及びサービス提供の管理、8.5.2 製造及びトレーサビリティ、8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物、8.5.4 保存、8.5.5 引渡し後の活動、8.5.6 変更の管理の項目が記載されています。

 

簡単に要求事項を解釈してみると、

①8.5.1では製造及びサービス提供を管理された状態で実行すること。

製造及びサービス提供の運用について、いくら綿密に計画しても計画のとおりに実行できなければ意味がありません。計画通りの製品に製造することができ、計画通りのサービスを提供することができることが大切です。

やるべき作業の内容が作業標準書や工程マニュアルで文書化されているのであれば、その情報がきちんと利用できる状態になっていなければなりません。ただ作成すればいいのではなく、利用できる状態にしておく必要があります。

 

プロセス、製品及びサービスが計画の通りになっているかどうかを検証するために、適切な段階で監視や測定を行う必要があり、それは現在行っている仕事がうまく計画通りいっているのかどうかを確認するということである。

製造及びサービス提供には人が必ず関わってきます。その関わってくる人たちに求められる力量が必要になってくるので資格認定などをして力量を備えた人に仕事を任命しなければなりません。

作業する人が変わったり、方法が変わったりするのでこのプロセスの運営方法でいいのかどうかを確認する必要があります。このことをプロセスの妥当性の確認と言います。定期的に妥当性の再確認をすることが必要です。

 

人が仕事をする以上はヒューマンエラーは起こります。ただこのヒューマンエラーも出来る限りなくさなければなりません。ヒューマンエラーの防止の為の処置を行うことが必要になります。

 

顧客への製品及びサービス提供は、引渡しの際にやるべきこと、引渡し後のやるべきこ とを計画の通りに実施することが大切です。

 

②8.5.2では製造及びサービス提供の全過程において、プロセスの運用の結果であるアウトプットは適切に識別することができ、更にトレーサビリティを維持すること。

適切に識別することによって、間違って使用したり、間違って引渡しをしたりすることを防ぐことが出来ます。この材料は何?この製品は何?この部品は何?ということが瞬時に判断できるようにしておく必要があります。

さらに、製造後やサービス提供後に振り返りができるように、製造及びサービス提供で行ってきたことに対してさかのぼることができるようにしておくことが重要です。いつ製造したのか?どの部品を使ったのか?かなどがわかるようになっていれば、問題が生じた際に対応がしやすくなります。

 

③8.5.3では顧客や外部提供者の所有物を組織の管理下にある間は管理すること

顧客や外部提供者の所有物をしっかり管理して守りましょうってことです。

誰のものかわからなくなったり、間違って使用したりしないように識別をし、傷つけた りしないように必要に応じて保護・防護をしなくてはいけません。

 

④8.5.4では製造及びサービス提供を行う間、アウトプットを保存しておくこと

製造している間やサービス提供している間、製品及びサービスが顧客に届くまでの間

に製品及びサービスを維持するために識別をし、取扱い、保管、包装、伝送又は輸送及び保護についてその方法でしっかり実施することが求められている。

 

⑤8.5.5では製品及びサービスに関連する引渡し後の活動を適切におこなうこと

必要な場合アフターサービスなどの引渡し後の活動について取り決め実施することが求められています。

引渡し後の活動については、法規制、起こり得る望ましくない結果、製品及びサービスの性質、用途、耐用期間顧客要求事項、顧客からのフィードバックがあります。

 

⑥8.5.6では製造又はサービス提供に関する変更を確認し、問題がないように管理すること

製造においてもサービス提供においても変更は気をつけなければなりません。

変更については実行前にきちんと問題がないか確認し、問題がありそうであれば何らかの手を打っておく必要があります。これらの確認した結果や良いと許可した人や処置内容について文書化した情報が求められています。

 

これから自社で規格改定作業をやろうとお考えのみなさま、もう改訂作業に取り掛かっているけどなかなか改訂作業が進まないみなさま。

ISO総合研究所を事務局として迎えて頂いて一緒に規格改定作業を進めていきましょう。

 

もちろんこれからISO9001:2015(QMS)を新規取得しようとお考えの皆様も

お手伝いをさせて頂きますので、ISO総合研究所にご連絡を頂ければと思います。

 

 

ISO9001規格改訂!7つの重要ポイント!

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いつもご愛読ありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの栗林です。

 

早速ですが、2015年9月15日にISO9001規格改定が

行われました。

皆さんも気になるところなのではないでしょうか?

 

規格改訂の背景と、ポイントを見ていきましょう。

 

1.改定の背景

(1)ISO規格は、規格自体の適切性や妥当性を維持するため、定期的な見直しと改定が行われる

(2)改定にあたっては、より実態に沿ったマネジメントを運用するため、ISOによるアンケート調査なども行われている。

 

2.移行期間

(1)移行期間はIS(国際規格)発行後、3年間の猶予があります。

すなわち、3年間の間に移行審査を受ける必要があります。

(2)移行審査は定期・更新審査との同時実施でも可能です。

 

3.2015年度番の規格項番

1.適用範囲

2.引用規格

3.用語及び定義

4 組織の状況

4.1 組織及びその状況の理解

4.2 利害関係者のニーズと

期待の理解

4.3 QMSの適用範囲の決定

4.4 QMS及びそのプロセス

5 リーダーシップ

5.1 リーダーシップ及びコミットメント

5.2 品質方針

5.3 組織の役割、責任及び権限

6 QMSに関する計画

6.1 リスク及び機会への取組み

6.2 品質目標及びそれらを達成するための計画策定

6.3変更の計画

7 支援

7.1 資源

7.2 力量

7.3 認識

7.4 コミュニケーション

7.5 文書化した情報

8 運用

8.1 運用の計画及び管理

8.2製品及びサービスに関する要求事項の決定

8.3製品及びサービスの設計・開発

8.4外部から提供される製品及びサービスの管理

8.5製造及びサービス提供

8.6製品及びサービスのリリース

8.7不適合なプロセスアウトプット、製品及びサービスの管理

パフォーマンス評価

9.1 監視、測定、分析及び評価

9.2 内部監査

9.3 マネジメントレビュー

10 改善

10.1一般

10.2 不適合及び是正処置

10.3 継続的改善

 

4.規格改定のポイント

(1)4章

適用範囲を定める際に考慮すべき事項が明確になりました。

まず4.1項で組織の内部外部の課題を決定し、4.2項で利害関係者とその要求事項を決定します。

それらの課題や要求事項を考慮した上で、4.3項で適用範囲を定めるのです。

(2)5章

トップマネジメントの役割として「組織の事業プロセスに規格要求事項を統合すること」が求められています。

これは、組織の日常業務にマネジメントシステム要求事項を組み込むことにより、通常の業務を行うことと

マネジメントシステムの運用を一体化することを意味しています。

(3)6章

2008年版の「計画」にあたります。

4.1項、4.2項で課題や利害関係者の要求事項を決定しましたが、それらから引き起こされる可能性のある課題に優先順位をつけて、組織として取り組む必要のあるリスクを決定し、計画を立てて実行します。

2008年版/2004年版で「予防処置」としてあった概念をより広く捉え直し、マネジメントシステムの計画段階からリスクを織り込んで運用していくことが求められます。

(4)7章

資源や力量・認識、コミュニケーションといった2008年版にもあった要求事項がここに含まれます。

ポイントは7.5項の「文書化した情報」です。

2008年版/2004年版まで使われていた文書、記録という用語は全て「文書化した情報」に統一されています。

これは電子媒体等の新しい文書形態に対応することを意図しています。

(5)8章

9001では、2008年版の7章(製品実現)の要求事項の大部分がこの章に含まれます。

要求事項そのものはそれほど大きくは変わりません。

(6)9章

ここではパフォーマンス(測定可能な結果)とマネジメントシステムの有効性を評価することが

求められています。

(7)10章

9001では、QMSの適切性、妥当性、有効性の継続的改善が要求されています。

 

2015年版 10. 改善 規格解釈

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面白いブログを期待して見に来た皆さん、はずれです。真面目なお話の時間です。
ISO総合研究所の藤川です。いつもご愛読ありがとうございます。

さて、今回は2015年版の10項規格解釈についてご説明できればと思います。
まず、規格要求の確認をしてみましょう。

10. 改善
10.1 一般
組織は,顧客要求事項を満たし、顧客満足を向上させるために、改善の機会を明確にし、選択しなければならず、また、必要な取組みを実施しなければならない。
これには、次の事項を含めなければならない。
a )要求事項を満たすために、並びに、将来のニーズ及び期待に取り組むための製品及びサービスの改善
b) 望ましくない影響の修正、防止又は低減
c) 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性の改善

注記 改善には、例えば、修正、是正処置、継続的改善、現状を打破する変更、革新及び組織再編が含まれ得る。

(1)意図
規格は、製品サービスの顧客満足を追求により組織の発展を計画して品質経営に役立てようと規定しています。その基本要件は、顧客満足を高くしてその状態に関する経営戦略をその時代の方向性に整合させ、それを確実に実現させるための活動として品質経営活動を行うことであり、規格の規定はこれを、品質経営と製品サービス実現との関係性は2種類のプロセスアプローチ/PDCAサイクル形で示していますよ。

規格では、狙いの顧客満足の理想の状態を確実に実現させるための品質経営のプロセスアプローチ/PDCAサイクルにおいて、業務が品質経営体制の計画(6.1項)又は製品サービス実現の計画(8.1項)で決められた通りに行われ、決められた通りの結果を確実に出すように業務実行管理の活動に含まれています。その中で実績評価(9章)で、決められた通りではないと判断及び製品サービスに関して必要な処理をすることを「改善」の活動としています。10章は効果的な品質経営活動に必要な改善の活動を取り上げ、狙いの顧客満足の状態を確実に実現させるという目的で動いています。

(2) 規定の狙い
JIS和訳「改善の機会」の英文は“opportunity for improvement”と記載があり、どこをどのように改善できるかという意味での「改善の可能性」「改善の余地」のことであり、「改善の機会を明確にし、選択しなければならない」は、不適合と関連付けた、問題が起きた事に対しての対策の時間をちゃんと作りましょうとの意味です。

組織が活動によって、顧客満足の状態を増長させるためには、決められた通りに業務を行い決められた結果を確実に出すための業務実行管理の活動をしっかり絞り、業務を実行する中で、実績評価の活動において狙いの通りでないと判定された業務結果及び製品サービス、すなわち、規格では「不適合」、実務では「不良や異常」が原因となって狙いの最高の顧客満足の状態が不可能にならないように、それら不適合ないし不良や異常に対して適切な改善の処置をとるようにしていきましょう。という事です。

これら改善の処置が効果的であるためには、処置を決める場合にa)~c)の観点を考慮しなければならず、処置は10.2項又は10.3項に則って行わなければならない。 a)は、狙いの仕様と品質の製品サービスを確実に実現させて顧客に引き渡すこと、b)は、当該の不良や異常に起因する新たな問題発生を防止すること、c)は、不良や異常の再発を防止することです。 JIS和訳「改善の機会」の英文は“opportunity of improvement”であり、どこをどのように改善できるかという意味での「改善の可能性」「改善の余地」のことであり、「改善の機会を明確にし、選択しなければならない」は、不適合とそれに関係する悪影響を無くすための改善の処置を検討し、適切な処置を決めましょうという事です。

(3) 08年版からの変更点
規格の「改善」が狙いの通りでないとして見出された問題ある活動業務に対する処置であることには08年版も15年版も変わりはありません。15年版では共通テキスト化によりプロセスアプローチ/PDCAサイクルの管理/Cと継続的改善/Aに相当する業務を9章と10章に分けて記述したため、08年版の8.1項の記述を9.1.1項と本項に分割したものだけの認識で大丈夫です。08年版8.1項の業務実行管理に関する規定の「…のために必要となる…のプロセスを計画し、実施しなければならない」の「改善」に関する部分を本項として一つにして、「改善」の必要性の規定の表現を変えて、改善の観点を明示的に規定したものであり、規定の趣旨はなんにも変っていません。

(4) 改定版への移行対応
➀ 品質経営体制の指針として規格を実践する組織
08年版の8章の中の記述又はその背景の業務実行管理における「改善」の活動の実態を抜き出し、整理すれば大丈夫です。
② 認証取得の条件として規格を認識し、負荷と効用に不満を持つ組織
トップマネジメントが経営目標の狙いの顧客満足の状態の実現のために重要と考える業務が期待した出来ばえでないことが判明した時に、どのような場合にどのような処置をとることを考えているのか、或いは、どのような処置をとってきたのか、考えて記載すれば問題ございません。

以上です。
もしご不明な点あれば是非一度弊社までご連絡くださいませ。

ISO9001:2015 7.1.5 監視、測定のための資源

_shared_img_thumb_tayou85_yaritenoeigyouman20140823100721_TP_Vいつもご愛読ありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの藤川です。

 

今回は7.1.5監視及び測定のための資源の規格解釈を実施いたします。

まず、監視及び測定のための資源とは、規格上、このように要求されています。

7.1.5  監視、測定のための資源
7.1.5.1  一般

要求事項に対する製品及びサービスの適合を検証するために監視又は測定を用いる場合、組織は、結果が妥当で信頼できるものであることを確実にするために必要な資源を明確にし、提供しなければならない。
組織は、用意した資源が次の事項を満たすことを確実にしなければならない。
a) 実施される個別の方式の監視及び測定に適切である
b) それらの目的に対する引き続く適合を確実にするために維持される
組織は、監視及び測定資源の目的への適合の証拠として適切な文書化した情報を保持しなければならない。
7.1.5.2 測定のトレーサビリティ
測定のトレーサビリティが要求事項となっている場合、又は、組織がそれを測定結果の妥当性に信頼を与えるための不可欠な要素とみなす場合には、測定機器は、次の事項を満たさなければならない。
a) 定められた間隔で又は使用前に、国際計量標準又は国家計量標準に対してトレーサブルなである計量標準に照らして校正若しくは検証、又は、それらの両方を 行う。そのような標準が存在しない場合には、校正又は検証に用いたよりどころを、文書化した情報として保持する。
b) それらの状態を明確にするために識別を行う。
c) 校正の状態及びそれ以降の測定結果が無効になってしまうような調整、損傷又は劣化から保護する。
測定機器が意図した目的に適していないことが判明した場合、組織は、それまでに測定した結果の妥当性を損なうものであるか否かを明確にし、必要に応じて、適切な処置をとらなければならない。

2008年版では以下の様に要求されております。

[08年版 関連規定]
7.6 監視機器及び測定機器の管理
製品・サービスの合否判定のための情報を検知する監視測定活動で使用する、計測器を含む監視測定手段が必要な情報検知能力を有し、そのような監視測定手段が使われることを確実にするための要件を規定しています。

監視、測定のための資源
決められた通りに業務を行い決められた結果を確実に出すための業務実行管理の業務の中心は、業務実績の情報を収集し、これを狙いの業務結果に照らして評価 して決められた通りかどうかを評価、判定する実績 評価の活動の事を言っています。規格では業務実行管理の業務を、監視、測定、分析、評価という要素業務 に分類しており、この内の『監視』と『測定』は合わせて、実績評価のための業務実行状況や業務結果を表す情報を検知、収集することを意味する。また、規定 で明確にされているように、本項の『監視』と『測定』は、実績 評価の内の製品・サービスの実績 評価、すなわち、合否判定のための情報検知の活動のこ とです。この情報を検知する手段は、08年版(7.6)では「監視測定用具 」と表されていたが、15年版では経営資源として整理されたことから「監視、 測定のための資源」となっております。

製品・サービスの合否判定のための情報検知の手段である監視測定用具 又 は監視測定用資源とは、製造業中心に書かれていた94年版(4.11)の「検査、測定及び試験装置」が00年版(7.6)ですべての業種業態の製品の合否 判定に適用可能な情報検知手段に拡大された表現である。これには94年版の計測器だけでなく、例えば人の五感、カメラや顕微鏡、アンケート調査票やチェッ クリスト、シミュレーションのソフトウェア等々の製品・サービスの検査その他の合否判定のために用いられる手段が含まれています。もっと幅広く特定しな さいという事になっていますね。

② 計測器の管理
計測器の機構上必然の自然の性能変化は、計量管理用語では「経年変化」と呼ばれ、これに対して計測器の機能や性能を使用目的に必要な水準に維持するた めに行なう活動は「計量確認」と呼ばれます。08年版ではこれを「測定機器がその用途のための必要条件を満たすことを確実にするのに必要な一連の操作」と 定義し、一般に、校正又は検証、必要な調整又は修理、並びに、その後の再校正、再検証を含み、更に必要なら封印や標識をつけることも含まれると説明してい ます。効果的な品質経営業務のためとして本項に規定される『測定機器』の管理の要件が、計量計測管理の国際標準の用語と方法論に依拠しているとして、規定 の意図を読み取る必要があります。

こちらは各機器類の意図に依存するので一概には言えません。

③ 製品及びサービス
15年版では、この製品分類はそのままで、商品としての製品を表す場合に、製品分類のソフトウェア、ハードウェア、素材製品が支配的な場合は『製品』 であり、製品分類のサービスが支配的な場合は『サービス』と呼ばれることとなりました。この結果の用語「製品及びサービス」は、とりわけサービス 業にも適用可能な規定表現の汎用化という15年改定の趣旨が反映された表現であり、規格の意図では「製品及びサービス」というよりは「製品・サービ ス」であると考えられる。また、規格の規定の意図の製品(製品及びサービス)が、組織が顧客向けに意図し、又は、顧客から必要とされた製品(製品及び サービス)であるということも08年版から変わっていない。規格の規定記述が「製品」から「製品及びサービス」になったことは、特別な変化はなく、文 言が変わったとの認識で大丈夫です。

ISO9001の規格改定(規格改訂)する際に抑えておきたい7のこと

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いつもご愛読いただきありがとうございます。

ISO総合研究所コンサルタントの野瀬です。

 

本日はISO9001(アイエスオー9001)の規格改定についてお話させて頂きます。

 

2015年9月に国際規格のISO9001(アイエスオー9001)が改訂され、11月に日本語訳されたものが発行されました。今回のISO9001(アイエスオー9001)の規格改定は2008年に改訂されて以来約7年ぶりです。同時に改訂されたISO14001(アイエスオー14001)は2004年に改訂されて以来なんと約11年ぶりの規格改定になっています。

そこで今回はISO9001(アイエスオー9001)の規格改定する際に抑えておきたい7つのことをまとめてみました。

 

①規格改定の為にどのぐらい費用が必要になるのか?

当社で独自にアンケートを実施した結果、20万円~40万円の費用をかけると回答した企業が多くなっています。自社でISO9001(アイエスオー9001)の規格改定の作業を進めるために勉強会やセミナーに参加する企業が多いみたいですね。

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②いつまでに改訂すればいい?

実はISO9001(アイエスオー9001)の規格が改訂されたから次の審査には即新しい内容で審査を受けなければいけないなんてことはないんです。ISO9001(アイエスオー9001)の改訂内容が広範囲で、仕組みの基本的改訂部分もある為、移行スケジュールには2年の猶予期間が与えられているんです。

 

③文書化の要求がなくなった!?

ISO9001(アイエスオー9001)が2015年版の規格になって大きく変わることといえば、品質マニュアルの作成、管理責任者の設置が必須ではなくなったことです。代わりに「文書化された情報」を保持するという新しい要求がでてきました。

品質マニュアルの作成は必須ではなくなりましたが、マニュアルや手順書を活用した方が運用しやすいのであれば、今後も活用した方が良いようです。しかし、今までの文書の量や作業量が多くて困っているということなら、ISO9001(アイエスオー9001)の仕組みを合理化してシンプルな運用に変えていく良い機会になってくるかもしれません。

 

④新規格の勉強はしないといけない!?

新規格の勉強をするのは時間がかかってしまうのでムダにしかなりません。2008年版と変わったところだけ最低限把握できていれば問題ないです。また、ISO9001(アイエスオー9001)の運用をアウトソースすることに消極的な会社が多いですが、自社で勉強してISO9001(アイエスオー9001)を運用してしまうとムダな仕組みを作ってしまうことにもなりかねません。何よりも時間とお金が一番ムダにかかってしまいます。

ISO9001(アイエスオー9001)のことに時間とお金を必要以上にかけてしまうことはムダでしかないので、ISO9001(アイエスオー9001)のことはプロに任せて本業に集中できる環境をつくりましょう。その方が規格に合ったルールを最低限必要なシンプルなものにできて、運用が楽になりますよ。

 

⑤規格改定の前に整理していますか?

規格改定に当たって今ある品質マニュアルや手順書を見直ししなければいけません。新しい品質マニュアル、手順書に変える前に、いらない・ムダなルールの見直しをやっていますか?

まずは今あるルールを整理することから始めましょう。整理とは「いる物といらない物を明確にし、最少必要限度までいらない物・使わない物をとにかく捨てる」ことです。次にルールを整頓してください。整頓とは「必要な物を必要な時に、すぐ使える状態に保てるようにする」ことです。

このように最低限のものにしてから改訂すれば品質マニュアルだけを修正すれば規格改定の対応ができます。

 

⑥改訂のタイミングで審査機関を移転する!

初めてISO9001(アイエスオー9001)を取得した時から審査機関を移転しましたか?今までは特に理由がなければ審査機関を移転するタイミングは無かったと思います。今回のISO9001(アイエスオー9001)規格改定は審査機関を移転する良いタイミングになると思います。

ISO9001(アイエスオー9001)の古い時代に活躍していた審査機関を使うのは時代に合わなくなってきています。当社で紹介している審査機関等、現在では実務に合わせて重箱の隅をつつくような審査をしない審査機関が増えてきています。

もしご興味がありましたら、ISO総合研究所コンサルタントの残田までご連絡ください。審査費用の価格交渉までやりますよ!

 

⑦マニュアルサンプルを手に入れよう!

ISO9001(アイエスオー9001)の規格改定を進めるにあたって、まずはマニュアルの完成形のサンプルを手に入れましょう。マニュアルの完成形のサンプルがあるだけでも規格改定の作業が効率よく進みますよ。

他社でISO9001(アイエスオー9001)を取得している企業があれば、改定後の品質マニュアルを参考にさせてもらうことをオススメします。当社からでよければISO9001:2015(アイエスオー9001:2015)に対応した品質マニュアルのサンプルをお配りしていますよ。是非一度お問い合わせください。

 

規格改定をどうすれば良いかわからない、新規取得したいけど何から手を付ければ良いかわからないといったことがあれば、是非一度ISO総合研究所のコンサルタントにお問い合わせください。

ISOの審査機関移転について

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ISO総合研究所コンサルタントの河野です。今回はISOの審査機関移転について、お話させていただこうと思います。

このページを見られているということは、皆さんISO9001、ISO14001、ISO27001の
いずれかの審査を一度は受けたことがある、
またはこれから受けられる方が多いのではないでしょうか?

そのISOの審査をしてくれる審査機関ですが、
取得してからずっと同じ審査機関に審査をしていただいているのではないでしょうか?

この審査機関を変えてもよいということを知らない人も多いのではないかと思います。

そこで今回は審査機関の移転に関する様々な疑問にお答えしていこうと思います。

Q.1 ISOの審査機関は移転できるの?

はい、できます。
ISOの本部はスイスのジュネーブにあるのですが、
本部だけで世界中の企業をみることはできないので
各国に認定機関というものを置いています。
日本では公益財団法人 日本適合性認定協会:JAB(http://www.jab.or.jp/)、
イギリスではUKASなどがそれにあたります。
さらにそこから認証を受けたところが皆様の企業に審査に伺う審査機関ということです。
JABに登録されている審査機関だけでも60前後の審査機関があると言われております。
その60前後の審査機関、どこでISOを認証してもよいのです。

Q2.ISOの審査機関移転のメリットは?

まず1番わかりやすいのは審査費用です。
ISOの審査費用は、規模や業種によって一律ではなく、
審査機関によって審査工数や費用がバラバラです。
中には2倍から3倍、審査費用が変わるというところもあるそうです。

次に審査の考え方や手法というのも審査機関によって異なります。
書類中心の審査を行うところもあれば、現場中心の審査を行うところもあります。

Q3.ISOの審査機関移転のデメリットは?

審査機関にブランドやランクはあるのか?という疑問にもぶつかると思います。
お答えすると答えはNoです。
前述したとおり、ISOは本部から各国の認定機関、
そして審査機関へと委託をしているかたちです。
ですので、あの審査機関の方が質がよいといった差は生まれないのです。

Q4.ISOの審査機関移転はお金がかかるの?
かかりません。

Q5.なぜみんな移転をしないの?

審査機関を移転できると知らないというのが一番だと思われます。
または他の審査機関の情報は、自分から情報を集めるなど動かない限り手に入りにくいです。
それにより、ISOの審査機関を移転しようとは思わないため、移転をしない。